労働経済学I | 2単位 | 2014年度以後入学生 | |||||||
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法 | 2年以上 | 経済 | 2年以上 | 経営 | 商 | ||||
2013年度以前入学生 | |||||||||
三谷 直紀 | 後期1コマ | 法 | 2年以上 | 経済 | 2年以上 | 経営 | 商 | ||
備考 | |||||||||
実務経験 | 内容 | 旧労働省に労働事務官として勤務し、労働市場の調査・分析および政策立案業務に従事した。また、OECD(経済協力開発機構)にエコノミストとして勤務し、OECD諸国の労働市場の分析及び政策提言作成業務に従事した。 | |||||||
授業との関連 | 日本及びOECD諸国の労働市場の調査・分析・政策提言作成作業を行った経験をもとに、各国の労働市場及び労働政策の実態に言及するとともに、労働・雇用問題に対する基本的な知識と理解力を持った人材を育成する観点から理論的・実証的講義を行う。 |
経済学部経済学科に係る専門科目(選択必修科目)として、本学の教育目標である「専門学術の振興」に貢献することを授業目標とする。他学部の学生にとっては、「幅広い学習機会」にもなる。
受講生が受講終了までに次のようなことができることが到達目標である。
1.労働経済学の基本的な概念を理解し、説明できる。
2.労働市場の基本的な機能について理解し、説明できる。
3.新聞等で取り上げられる身近な労働・雇用問題について理解し、説明できる。
4.基本的な労働統計について理解し、分析に用いることができる。
この講義は対面で行う予定ですが、オンライン対応時にはZoomを使った遠隔授業を行い、課題に対する解答はメールに添付して提出してもらいます。また、授業中にGoogle Formを使ってアンケートを実施し、集計データから留保賃金や失業率等を計算する作業を各自行ってもらいます。(アクティブラーニング)
1.労働経済学とは何か?
仕事とくらしの経済学、労働指標・労働統計の見方
(事前学修:なし、事後学修:配布資料を読み復習する。)
2.労働供給.
労働供給の次元、所得・余暇平面、無差別曲線、就業選択、最適労働供給時間の選択
(事前学修:前回配布資料を再度読む。事後学修:配布資料を読み復習する。)
3.労働需要
短期の労働需要、限界生産物価値、長期の労働需要、費用最少化行動
(事前学修:前回配布資料を再度読む。事後学修:配布資料を読み復習する。)
4.失業
失業とは何か、二つの失業、失業統計、失業対策
(事前学修:前回配布資料を再度読む。事後学修:配布資料を読み復習する。)
5.賃金
年功賃金の変化 限界生産力命題、年功賃金の理論、能力主義・成果主義、効率賃金
(事前学修:前回配布資料を再度読む。事後学修:配布資料を読み復習する。)
6.労働時間
労働時間と企業への貢献度、労働時間の趨勢、労働時間短縮、労働時間と労働者数
(事前学修:前回配布資料を再度読む。事後学修:配布資料を読み復習する。)
7.労働市場
労働市場と情報、情報探索コスト、内部労働市場、モニタリング・コスト
(事前学修:前回配布資料を再度読む。事後学修:配布資料を読み復習する。)
8.経済の構造変化と労働市場
経済の構造変化、人口の構造変化、技術革新、人的資本投資の充実
(事前学修:前回配布資料を再度読む。事後学修:配布資料を読み復習する。)
9.高齢者雇用の経済分析
高齢者音就業と雇用、高齢者の労働供給、高齢者への労働需要、公的制度改革
(事前学修:前回配布資料を再度読む。事後学修:配布資料を読み復習する。)
10.女性雇用の経済分析
女性雇用の変遷、家計内生産モデル、社会制度と既婚女性の労働供給、女性へ労働需要、統計的差別
(事前学修:前回配布資料を再度読む。事後学修:配布資料を読み復習する。)
11. 人的資本投資
人的資本革命、投資の費用・収益、企業特殊性、雇用流動化の是非、人的資本投資の時代
(事前学修:前回配布資料を再度読む。事後学修:配布資料を読み復習する。)
12.第4次産業革命と労働
技術と労働、第4次産業革命、雇用は必ず失われるのか、人にしかできない仕事、分配のあり方
(事前学修:前回配布資料を再度読む。事後学修:配布資料を読み復習する。)
13.労働市場のフロー分析
労働力の変化、フローとストック、労働力のフロー表、推移確率
(事前学修:前回配布資料を再度読む。事後学修:配布資料を読み復習する。)
14.雇用調整
雇用調整とは何か、ラグの存在、雇用調整係数、雇用調整コスト
(事前学修:前回配布資料を再度読む。事後学修:配布資料を読み復習する。)
15.労使関係
労働組合の存在、労働組合の経済学的存在意義、労働組合運動の歴史、春闘
(事前学修:前回配布資料を再度読む。事後学修:配布資料を読み復習する。)
16.定期試験
講義1回当たりの予習時間は2時間とし、教科書の当該箇所を読んでおく。復習時間はおおむね2時間とする。講義内容を復習し、理解を深める。
ミクロ経済学、マクロ経済学、経済政策
定期試験及び小テストの成績。
解答例について説明する。
著者:清家篤・風神佐知子 書名:労働経済 出版社:東洋経済新報社
適宜指示する