開発金融論 | 2単位 | 2014年度以後入学生 | |||||||
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法 | 3年以上 | 経済 | 3年以上 | 経営 | 3年以上 | 商 | 3年以上 | ||
2013年度以前入学生 | |||||||||
田中 勝次 | 後期1コマ | 法 | 3年以上 | 経済 | 3年以上 | 経営 | 3年以上 | 商 | 3年以上 |
備考 |
経済学部経済学科に関わる専門科目として、本学の教育目標である「専門学術の振興」に貢献することを授業目標とする。他学部の学生にとっては、、「幅広い学習機会」にもなる。
受講生が受講終了までに次のようなことができるようになることが到達目標である。
1. 経済発展とともに金融システムがどのように形成されるのかを説明することができる。
2. 現在の国際経済・金融環境の下で途上国の金融にどのような問題が生じているか具体例を挙げて説明することができる。
3. 途上国が直面している金融問題に対する解決策について、具体例を挙げて説明することができる。
通常の授業は対面講義でおこないます。ただし、学校閉鎖時にはZoom授業で行います。いずれにおいても、担当教員の指示に従ってください。なお、入国できない学生がいる場合は、対面授業とZoom授業を行います。
1.イントロダクション(途上国における開発政策の変遷)
事前学修:発展途上国の経済発展戦略
事後学修:中国におけるルイス転換点
2.二重経済モデル(ルイス・モデル)
事前学修:ぺティー・クラークの法則、ルイス・モデル
事後学修:中国におけるルイス転換点
3.「貧困の罠」からの脱出
事前学修:貧困の罠、中所得国
事後学修:『世界経済の潮流 2013年』の第2章を読み、論点を整理
4.途上国の信用市場
事前学修:生産資金の調達、消費の平準化、生産投資の推進、信用制約
事後学修:発展途上国の信用市場の特徴
5.非対称情報下の逆選択とモラルハザード
事前学修:非対称情報、逆選択、モラルハザード
事後学修:金融に関する非対称情報の問題
6.途上国金融システムの発展とその経路
事前学修:開発金融システムの発展と経路、開発金融パラダイムの転換、
グローバリゼーションと開発金融
事後学修:発展途上国における金融システムの変遷
7.途上国企業の資金調達
事前学修:MM理論、エージェンシー理論、東アジアの企業の資本構成
事後学修:途上国企業の資金調達の実態
8.グローバリゼーションと途上国銀行セクター
事前学修:金融自由化政策と途上国銀行市場の変化、銀行業の市場構造の決定要因
大規模寡占化と銀行サービス、途上国銀行市場の課題
事後学修:グローバル化の下での途上国における金融セクターの実態
9.外国銀行の進出と役割
事前学修:外国銀行進出のメリット・デメリット、外国銀行の進出と世界銀行のシナリオ
外国銀行の参入と地場銀行のモデル、外国銀行の役割
事後学修:外国銀行の果たす役割
10.マイクロクレジットの経済学
事前学修:農村金融の構造、マイクロファイナンスのメカニズム
マイクロファイナンスの持続可能性
事後学修:途上国金融としてのマイクロ・ファイナンスの有効性
11.途上国の対外資金
事前学修:対外資金の理論的背景、途上国への資金フローの歴史的展開
事後学修:途上国における対外資金形態の推移
12.国際収支と国際貸借
事前学修:国際貸借に伴い問題、債務累積問題
事後学修:流動性問題、債務返済問題、返済拒否問題
13.対外債務問題
事前学修:対外債務の役割・持続性、低所得国の債務問題、中所得国の債務問題への対応
事後学修:累積債務問題とその対応
14.途上国債務における原罪仮説
事前学修:途上国における短期、変動金利、外貨建てによる対外債務
事後学修:途上国における金融危機(原罪仮説)
15.グローバル・インバランス
事前学修:グローバル・インバランの理論的解釈、グローバル・インバランスの是正
事後学修:ルーカスの逆説、貯蓄超過仮説
16. 定期試験
予習(3時間程度)配布資料を読んで、疑問点や問題点を整理しておくこと。
復習(2時間程度)配布資料の内容を復習し理解を深めるとともに、各回の課題に基づいて発展的に探究し、レポートを作成すること。
ミクロ経済学、マクロ経済学、国際経済学、金融論、国際金融論、アジア経済分析
成績評価方法:試験とレポート
記述式の試験問題を作成して最終試験を実施し、その結果に基づき評価する(70点満点)。また、毎回課題レポートを課し、レポート内容が到達目標に近づいたものは成績評価に加点する(30点満点)。なお、次回の授業で、優れた着眼点は披露し、誤解についてはコメントする。
注意:特に途上国を中心に、最近の金融・経済問題に関するニュースに関心を持ち情報を収集するように心がける必要がある。
プリントを配布する
適宜指示する