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研究演習4年 4単位 2014年度以後入学生
  経済 4年以上 経営    
2013年度以前入学生
田中 勝次 通年1コマ   経済 4年以上 経営    
備考  
シラバス1

【授業の目的】

本演習の目標は、経済分野に関する専門科目として、本学の教育目標のうち主に「専門学術の振興」に貢献することである。

【到達目標】

本演習は、国際マクロ経済学の基礎的知識を習得し、国際マクロ経済の問題についてモデルを設定できる、グラフで表現できる、フローチャートを用いで内容を表現できるところまで達成することができ、受講生がその問題をパワーポイントを用いて発表することができることを目標としている。

【授業計画】

常の授業は対面講義でおこないます。ただし、学校閉鎖時にはZoom授業で行います。いずれにおいても、担当教員の指示に従ってください。なお、入国できない学生がいる場合は、対面授業とZoom授業を行います。

1 オリエンテーション
2 日銀レビュー「マネタリー・エコノミーの新しい展開」
    事前学修:IS・LMモデル、AD・ASモデル、金融政策の効果
    事後学修:IS・LMおよびAD・ASモデルに用いた金融政策の効果
3 日銀レビュー「経済変動と3つのギャップ
    事前学修:GDPギャップ、実質金利ギャップ、実質賃金ギャップ
    事後学修:3つのギャップの関連性
4 日銀レビュー「ニューケインジアン・フィリップス曲線
    事前学修:粘着価格モデル、インフレ需要曲線、インフレ供給曲線、インフレ率の決定
    事後学修:粘着価格モデルを用いたインフレ率の決定
5 日銀レビュー「社会の経済厚生と金融政策の目的
    事前学修:物価の安定、価格の粘着性、相対価格のシグナル機能、価格変動の不確実性
    事後学習:価格のシグナル機能から見た社会の経済厚生と金融政策の目的
6 日銀レビュー「金融政策ルールと中央銀行の政策運営
    事前学修:金融政策ルール、テーラー・ルール、時間不整合
    事後学修:テーラー・ルールの下での金融政策運営に関する是非
7 日銀レビュー「新しいケインズ経済学の下での最適金融政策分析
    事前学修:新しいケインズ経済学、裁量、コミットメント
    事後学修:将来のインフレ率予想の下での最適金融政策運営
8 日銀レビュー「不確実性下の金融政策
    事前学修:新しいケインズ経済学、不確実性、中央銀行の目的関数
    事後学修:不確実性が存在する下での金融政策の対応
9 日銀レビュー「金利の期間構造と金融政策
    事前学修:短期金利、長期金利、金利の期間構造、期待仮説、フィッシャー方程式
    事後学修:金利の期間構造を考慮した金融政策の波及メカニズム 
10 日銀レビュー「開放経済下での金融政策入門
    事前学修:マンデル・フレミング・モデル、新しい開放マクロ経済学
    事後学修:開放経済下での最適金融政策運営
11 日銀レビュー「資本市場の不完全性下の金融政策
    事前学修:クレジット・チャンネル、フィナンシャル・アクセラレータ―
    事後学修:資本市場の不完全性下での最適金融政策運営
12 日銀レビュー「両大戦間期の日本における恐慌と政策対応
    事前学修:昭和金融恐慌、昭和恐慌、政策対応、高橋是清
    事後学修:高橋財政の政策運営に関する是非
13 日銀レビュー「近年の中国におけるホットマネーの動き
    事前学修:中国の短期資金の流出入、ホットマネー、ソブリン・ウェルス・ファンド
    事後学修:中国のホットマネー流出入に関する要因
14 日銀レビュー「新興国への資本流入と米国への還流について
    事前学修:投資家の利回り追求、国際分散投資、米国長期金利の低下、逆流
    事後学修:先進国と新興国の間における資本のフィードバック作用
15 日銀レビュー:「中国における経済成長のリバランスについて」
    事前学修:日本の高度成長期におけるリバランス、中国における経済成長のリバランス
    事前学修:中国に経済成長のリバランスの必要性

16 オリエンテーション(個人面談)
17 日銀レビュー「最近の中国住宅市場の動向について」
   事前学修:住宅価格、住宅・不動産ブーム、住宅価格下落によるバランスシート調整
   事後学修:卒業レポートのテーマ選択
18 日銀レビュー「最近の高齢者の消費動向について」
   事前学修:消費性向、消費性向上昇の引き上げ要因、高齢化要因、「団塊の世代」
   事後学修:卒業レポートのテーマ選択の理由
19 日銀レビュー「マクロプルーデンス政策手段をめぐる最近の議論」
   事前学修:マクロプルーデンス、政策発動のタイミング、政策効果の波及経路
   事後学修:テーマに関する問題意識
20 日銀レビュー「高度成長期から安定成長期へ:日本の経験と中国経済への含意」
   事前学修:1970年代前半の日本経済、中国の「安定成長」への円滑な移行のための課題
   事後学修:テーマに関する問題意識に関する再考
21 日銀レビュー「最近の訪日外国人増加背景とわが国経済への影響」
   事前学修:インバウンド増加の要因、訪日外国人の消費動向の特徴とインパクト
   事後学修:テーマに関する先行研究の選定(参考文献 No.1)
22 日銀レビュー「最近の外国為替市場の構造変化」
   事前学修:市場参加者の構成、取引手法、電子取引の利用拡大、BISの調査分析
   事後学修:参考文献 No.1のプレゼン資料の作成
23 日銀レビュー「「量的・質的金融緩和」:2年間の効果の検証」
   事前学修:「量的・質的金融緩和」の効果の波及メカニズム、コミットメント、
        イールドカーブ、実質金利
   事後学修:テーマに関する先行研究の選定(参考文献 No.2)
24 日銀レビュー「「デジタル通貨」の特徴と国際的な議論
   事前学修:デジタル通貨、分散型台帳、決済システム
   事後学修:参考文献 No.2のプレゼン資料の作成
25 日銀レビュー「「長期停滞」論をめぐる最近の議論」
   事前学修:「長期停滞」論、履歴効果、金融危機
   事後学修:テーマに関する先行研究の選定(参考文献 No.3)
26 日銀レビュー「中国企業の過剰債務とその生産性への影響」
   事前学修:過剰債務、国有企業、過剰債務問題
   事後学修:参考文献 No.3のプレゼン資料の作成
27 日銀レビュー「インターネット通販の拡大が物価に与える影響
   事前学修:インターネット通販、小売企業の価格設定、物価下押し要因
   事後学修:テーマに関する先行研究の選定(参考文献 No.4)
28 日銀レビュー「新型コロナウイルス感染症拡大のグローバルな企業債務への影響
   事前学修:CONVIDー19、グローバル、企業の売上、企業の資金需要、企業の債務水準
   事後学修:参考文献 No.4のプレゼン資料の作成
29 卒業レポートにおける仮説の検証
   事前学修:卒業レポートの仮説の設定
   事後学習:仮説に検証
30 卒業レポートのプレゼン資料作成
   事前学修:プレゼン資料の作成
   事後学修:プレゼン資料の作成再考
31 卒業レポートのプレゼン
   事前学修:プレゼンの報告資料準備
   事後学修:プレゼン資料の修正



【予習・復習】

授業を受けるに際して、予習と復習をそれぞれ3時間と2時間以上の学習が必要である。

【授業関連科目】

ミクロ経済学、マクロ経済学、国際経済学、国際金融論、開発金融論、国際経済政策、経済数学

【成績評価方法・注意】

(成績評価方法)成績評価は出席状況(10点)、卒業リポート(60点)・プレゼン発表(30点)を総合的に評価する。なお、卒業リポートは口頭試問の形式でコメントする。
(注意)大学院進学希望学生は研究計画書の内容を卒業リポートに用いることができる。

【教科書】

プリントを配布する

【参考書】

適宜指示する