【授業の目的】

授業の位置付け：ＤＰ１専門知識、ＤＰ３思考力、ＤＰ４判断力、ＤＰ５会話・文章力、ＤＰ６意　　　　　　　　　欲・責任感、ＤＰ７協調性、ＤＰ８持続性

　学芸員課程の必修専門科目として、本学の教育目標である「専門学術の振興」に貢献すること。

【到達目標】

学芸員課程の最終段階として、これまで習得した知識・理論を基に学芸員の業務の実際を体験し、学芸員としての基本的な姿勢と技術の実践的能力を養うために、次のことができること。

１．資料の収集、整理・保存、調査・研究の基礎知識を実務に活かすことができる。
２．資料ごとの取り扱い技術及び展示に関わる実務を身につけ、実行できる。
３．資料や関係者に対する態度・マナーを身につけ、実行できる。
４．主たる博物館活動の企画・立案・実施に関する初歩的作業ができる。
５．博物館見学において、多様な館種の実態を理解することによって学芸員としての視点を明確にし、必要な情報収集ができる。
６．館園実習による体験を通じて得た知識・理論を基にして、論理的に発表しかつ文章にまとめることができる。

【授業計画】

授業の位置付け：ＣＰ２一般知識、ＣＰ３思考力、ＣＰ４判断力、ＣＰ５会話・文章力、ＣＰ６意　欲・責任感、ＣＰ７協調性、ＣＰ８持続性
授業形態：講義、演習、実習　　
授業方法：受動型、能動型（ａ：実習、ｂ：演習）、フィールドスタディ（ｆ）

１．博物館実習の目的・内容・心構え
　　　教科書：第1章
２．博物館資料の取り扱い実習（１）美術・工芸資料 　ａ
　　　教科書：第2章第1節
３．博物館資料の取り扱い実習（２）書跡資料（典籍） 　　　 ａ
　　　教科書：第2章第2節
４．博物館資料の取り扱い実習（３）考古資料 　　　 ａ
　　　教科書：第2章第3節
５．博物館資料の取り扱い実習（４）民俗資料 　　　 ａ
　　　教科書：第2章第4節
６．博物館資料の取り扱い実習（５）日本画・その他　　　 ａ
　　　別途資料配布
７．博物館資料の取り扱い実習（６）掛軸・その他　　　 ａ
　　　別途資料配布
８．博物館資料の取り扱い実習（７）陶磁器・ガラス製品、漆器 ａ
　　　別途資料配布
９．博物館資料の取り扱い実習（８）工芸品等（刀・武具）　　 　ａ
　　　別途資料配布
10. 博物館資料の取り扱い実習（９）書跡資料（古文書）　　　 　 f
　　　別途資料配布　
11. 博物館資料の基礎作業実習（１）梱包の仕方　　　　 ａ
　　　別途資料配布
12. 博物館資料の基礎作業実習（２）実測技術　　　　　　　　 　ａ
　　　別途資料配布
13. 博物館資料の基礎作業実習（３）拓本技術　　　　　　　　 　ａ
　　　別途資料配布
14. 博物館資料の基礎作業実習（４）調書・スケッチの取り方　　 ａ
　　　別途資料配布
15. 博物館実地実習の指導・諸注意　―注意事項と博物館実習ノートの点検―
　 博物館実地実習（夏休み期間中）
　　　別途資料配布
16. 博物館資料の基礎作業実習（５）写真撮影技術 f
　　　別途資料配布
17. 博物館見学実習（１）津山市・奈義町　　　　　　 　　　　　　　　　　 f
　　・事前学修：見学実習先の博物館の展示内容・運営・資料等について調べる
　・事後学修：見学実習での聞き取り内容等を整理し、実習ノートにまとめる　
18. 博物館見学実習（２）兵庫県姫路市 　　　　　　　　　　　　　 f
19. 博物館見学実習（３）倉敷市　　　 　 f　　　　　　　
20. 博物館見学実習（４）広島県福山市 f
21. 博物館実習の事後指導（１）館務実習・見学実習の報告発表・討論1　　　 ｂ
　　・事前学修：館務実習・見学実習の成果・意見をまとめ、発表の準備をする
　　・事後学修：討論での意見を整理し、実習ノートにまとめる
22. 博物館実習の事後指導（２）館務実習・見学実習の報告発表・討論2　　　 ｂ　
23. 展覧会の実務演習　―展示計画と資料調査の方法―　　　　　　　　　　　ｂ
24. 展示の企画・立案演習（１）テーマの設定と展示広報・解説 　　　　ｂ
25. 展示の企画・立案演習（２）企画案の検討1（企画内容の点検）　　　 ｂ
26. 展示の企画・立案演習（３）企画案の検討2（企画書の完成）　　　　　　 ｂ
27. 教育普及活動の実務演習　―テーマの設定と活動方法―　　　　　　　　　ｂ
28. 教育普及活動の企画・立案演習（１）テーマの設定と具体案の提示　　　　ｂ
29. 教育普及活動の企画・立案演習（２）企画案の検討・企画書の完成　　　　ｂ
30. 博物館実習の総括　　　　　　　　　　　　　ｂ

【予習・復習】

予習時間：1時間程度　
　予習の目標値（内容）：教科書及び関係資料を参考にして、事前に実習概要を調べておく。
復習時間：２〜３時間
　復習の目標値（内容）：教科書の記述・配付資料・ノートで実習内容を照合し、再確認する。

【授業関連科目】

生涯学習概論、博物館概論、博物館経営論、博物館資料論、博物館資料保存論、博物館展示論、博物館教育論、博物館情報・メディア論

【成績評価方法・注意】

レポート、討論・プレゼン（試験なし）
　レポート（展示企画書、教育普及活動企画書、館務実習・見学実習成果）、博物館実習ノート（各授業内容の記述）、プレゼン等を総合して評価する。館務実習、見学実習のふりかえり等の授業はアクティブラーニング（プレゼン・ディスカッション）で行う。
　館務実習を伴うため、学芸員課程履修生のみを対象とする。

【教科書】

著者：全国大学博物館学講座協議会西日本部会編　書名：『博物館実習マニュアル』　出版社：芙蓉書房出版

【参考書】

適宜指示する