【授業の目的】

授業の位置付け（対応するディプロマシー）：ＤＰ1専門的知識、ＤＰ4判断力
経営学部商学科の専門科目として、本学の教育目標である「専門学術の振興」に貢献すること。金融に関する様々な現象を理解し説明しようとするとき、「金融リテラシー」の能力が求められる。また、個人の資産運用においても金融商品の知識、運用のノウハウ、リスクとリターンの関係等を知ることがますます重要になる。

【到達目標】

受講生が、「金融経済の知識を持つことにより、金融経済情勢の動きについて理解を深めて内容を説明でき、さらに金融に関する賢い選択ができるようになること」という「金融リテラシー」を持てるようになること。具体的な内容は次のとおりである。
１．リスクとリターンの関係
２．金融システムにおける証券市場の役割
３．証券取引の仕組み（債券市場、投資信託市場を中心に）
４．様々な金融商品（債券、投資信託を中心に）
５．資産の運用と管理（アセットマネジメント）
６．確定拠出年金（４０１K）に対応する投資信託等のプラン作り

【授業計画】

教科書の他、プリントを適宜利用する。
１．投資信託の仕組み−投資信託と預金、投資信託が担う役割・特質、日本の投資信託の定義等　
　　　教科書：第9章
　　　・事前学修：教科書の第9章を読む
　　　・事後学修：投資信託の仕組みについて要点を整理する
２．投資信託の運用−投資信託の運用の特徴、代表的な運用手法、パフォーマンス評価等
　　　教科書：第9章
３．投資信託の販売、コスト−販売チャネルの変遷、販売会社の業務・収益、直接販売等
　　　教科書：第9章
４．投資信託のディスクロージャー　−目論見書、運用報告書等
　　　教科書：第9章
５．ビッグ・バンによるJ-REITとETFの誕生−会社型投資信託、J-REIT、ETF等
　　　教科書：第3、9章
６．ラップ口座とラップ型ファンド　−ラップ口座、ファンドラップとラップ型ファンドの比較等
　　　教科書：第13章
　　　・事前学修：教科書の第13章を読む
　　　・事後学修：ラップ口座とラップ型ファンドについて要点を整理する
７．債券の特徴、種類、条件
　　　教科書：第7、8章
８．債券の投資計算、リスク、投資手法
　　　教科書：第6章
９．債券の発行市場、流通市場の概要−発行市場の概要、流通市場の概要、債券の売買手法等
　　　教科書：第7、8章
10．社債の概要−社債とは、転換社債、仕組み債等
　　　教科書：第7、8章
11．先物取引、オプション取引
　　　教科書第10章
12．証券の税制−株式の税制、債券の税制、投資信託の税制
13．NISA（少額投資非課税制度）
14．確定拠出型年金−企業型、個人型、運用等
15．投資信託におけるカレントトピック
16．定期試験

【予習・復習】

予習（１時間30分程度）　授業テーマに沿って事前に調べること。
復習（２時間30分程度）　毎授業時に実施する小テストの内容を中心に、教科書、プリント等を使って復習すること。

【授業関連科目】

ポートフォリオ・マネジメント、FP金融資産運用設計、金融資産運用・不動産２

【成績評価方法・注意】

成績評価方法：小テスト、定期試験
到達目標について理解しているかは、毎授業時に行う小テストでチェックする。小テストに30点を配点する。期末試験で全体の理解度を確認し70点の配点をする。小テストと期末試験で評価する。
小テストは、次回の授業で模範解答を配布して解説する。
セキュリティシートで出席をとる。

【教科書】

著者：坂下　晃　他　書名：証券市場の基礎知識　出版社：晃洋書房

【参考書】

著者：（財）日本証券経済研究所　書名：図説　日本の証券市場　出版社：（財）日本証券経済研究所