シラバス1
【授業の目的】
功利主義の限界と可能性の考察をつうじて、公共的な倫理学を考えてゆく。授業の位置付け:DP2一般知識、DP3思考力、DP9倫理観 法と倫理・経済と倫理の問題を考え、社会科学諸領域との接合をはかる。幅広く深い教養を培うとともに、公共的な倫理学の問題へのアプローチの姿勢を内省する。
【到達目標】
倫理的な思考を磨く。 一、功利主義のの基本的思考・学説的経緯を知ることができる。 二、自己の利益と他者の利益の調停について、問題意識をもてる。 三、公共的な意志決定の問題(集合的決定論)について考える、基本的姿勢を養える。とくに道徳的ジレンマに対する対処・最新の道徳心理学を考察できる。 四、倫理的問題の考察をとおして、文章力を磨くことができる。
【授業計画】
期末テストはしません。小レポートを授業中書いてもらいます。教務課の所定の場所に木曜日16:00までに、小レポートは提出すること。■印の回の模範解答は、その回のHPにリンクが張ってあります。上記九鬼のHPの公共の倫理学http://kazuto-phil.under.jp/ethics1.html参照。 コロナでオンライン授業となった場合は、九鬼のHP+講義掲示板+メールのやり取りで授業を受けていただきます。そのさい受講者は、九鬼のHPより資料(■印の回)をダウンロードして印刷することが必須です(オンラインのさい、印刷が不可能な人は受講を断念してください)。 一、授業の位置付け:CP2一般知識、CP3思考力、CP9倫理観 二、講義 三、受動型+その他
前半10回は教科書に準拠して、課題を解くことによって、文章力を磨けます(3〜7点で採点する)。 後半5回■印は、授業の内容をまとめてもらいます(難度が高いので4〜8点で採点する。資料はHPから、HPのその回からダウンロードできる)。 なお、HPは、道徳的ジレンマを取り入れる予定なので、更新を予定している。わかりやすさの見地から、授業を改善する予定である。以前の授業より取り組みやすいものになるはずである。
1.10人の命を救うために1人の人を殺すことは許されるか 功利主義の躓きの石を考える 教科書 第2章 事前学修:HP閲覧 事後学修:添削の復習 2.特効薬を如何に配分するか 功利主義に含まれる問題を考察できるようになる 教科書 第3章 事前学修:HP閲覧 事後学修:添削の復習 3.エゴイズムは正当化されないか 功利主義と権利の関係について反省できる 教科書 第4章 事前学修:HP閲覧 事後学修:愚行権について考えを深めよう。 4.どうすれば幸福の計算ができるか 規則功利主義とは何か説明できるようになる 教科書 第5章 事前学修:HP閲覧 事後学修:添削の復習 5.倫理的判断能力は誰がするか リベラリズムについて考察する 教科書 第6章 事前学修:HP閲覧 事後学修:添削の復習 6.思いやりだけで道徳の原則ができるか 相互性の原則(普遍化可能性・ヘア)の射程を理解できる 教科書 第9章 事前学修:HP閲覧 事後学修:添削の復習 7.正直者が損をすることはどうしたら防げるか 囚人のジレンマに親しむことができる 教科書 第10章 事前学修:HP閲覧 事後学修:添削の復習 8. 社会契約論学説史 他人の利益と共に自分の利益を追求してゆく(アマルティア・センの思想)■ 松嶋敦茂『功利主義は生き残るか』 事前学修:HP閲覧 事後学修:添削の復習 9.他人に迷惑をかけなければ何をしてもよいか リベラリズムに立つ他者危害の原則を知る 教科書 第11章 事前学修:HP閲覧 事後学修:添削の復習 10.二重効果のジレンマ 緊急避難を功利主義的に考察する 教科書 第12章 事前学修:HP閲覧 事後学修:法学で緊急避難がどう扱われているか調べる。 11. 功利主義への批判(1) 厚生経済学における非帰結主義■ 認知科学と拡張された選択肢 事前学修:HP閲覧 事後学修:添削の復習 12. 功利主義への批判(2) 「自己善」と平等主義■ 自己からいかに離れるべきか・宮沢賢治の幸福 事前学修:HP閲覧 事後学修:添削の復習 13. 功利主義による反論(1) 泣く赤ちゃんのジレンマ■ 義務論への挑戦 事前学修:HP閲覧 事後学修:添削の復習 14. 功利主義による反論(2) 自分の利益は棚上げにして他者の利益を追求してゆく■ 「道徳的である」とは・二重過程理論 事前学修:HP閲覧 事後学修:添削の復習 15.倫理的相対主義 社会にとっての善とはなにか(死刑・信頼) 教科書 第14章 事前学修:HP閲覧 事後学修:添削の復習
【予習・復習】
予習二時間:教科書その他で予習されたい。 復讐二時間:復習ペーパーの検討とともに、専門領域への応用を考察すること。
【授業関連科目】
哲学概論I・教養演習・倫理学概論
【成績評価方法・注意】
小レポートは添削して返却する。またほかの学生の参考解答・チェックポイントを次回の講義のさい配布し、フィードバックとする。小レポートの評価を加算して成績評価をする。倫理学Iの履修者は受講することができない。なお授業中、スマホによる検索を許可する。
【教科書】
著者:加藤尚武 書名:『現代倫理学入門』 出版社:講談社学術文庫
【参考書】
参考書を使用しない
シラバス2
【授業形態】
【授業方法】
受動型 |
アクティブラーニング |
その他 |
課題解決型 |
ディスカッション ディベート |
グループワーク ペアワーク |
プレゼン テーション |
フィールド スタディ |
その他 |
○ |
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○ |
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【受講生のPC等使用】
PC・タブレット (教室に備付) |
PC・タブレット (学生自身が準備) |
スマートフォン |
その他 |
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○ |
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【初年次教育】
【接続科目】
【評価(方法)手段】
評価(方法)手段 |
学部・学科カリキュラム・ポリシー(CP) |
知能・技能 |
思考・判断・表現力 |
主体性・態度 |
CP1 |
CP2 |
CP3 |
CP4 |
CP5 |
CP6 |
CP7 |
CP8 |
CP9 |
専門知識 |
一般知識 |
思考力 |
判断力 |
会話・文章力 |
意欲・責任感 |
協調性 |
持続性 |
倫理観 |
評価(方法)手段 |
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○ |
○ |
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○ |
学習目標(比率) |
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35% |
30% |
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35% |
評価手段(比率) |
試験 |
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小テスト |
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レポート |
70% |
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25 |
25 |
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20 |
成果発表 |
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受講態度 |
10% |
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10 |
その他 |
20% |
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10 |
5 |
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5 |
対応するディプロマ・ポリシー(DP) |
知能・技能 |
思考・判断・表現力 |
主体性・態度 |
DP1 |
DP2 |
DP3 |
DP4 |
DP5 |
DP6 |
DP7 |
DP8 |
DP9 |
専門知識 |
一般知識 |
思考力 |
判断力 |
会話・文章力 |
意欲・責任感 |
協調性 |
持続性 |
倫理観 |
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○ |
○ |
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○ |
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