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こころの哲学 2単位 1年以上 経済   経営 1年以上
1年以上        
九鬼 一人 後期1コマ クラス:  

シラバス1

【授業の目的】

授業の位置付け:DP2一般知識、DP3思考力、DP9倫理観
 ヒュームの『人間本性論』の考察を手掛かりに、心をめぐる様々な問題を考える。知覚以外に知識の基礎を求めることはできないという、ヒュームの経験主義的哲学を紹介し、あわせてその限界を考察して、広く哲学の諸問題を考察する。幅広く深い教養を培う。

【到達目標】

1.経験主義的哲学、すなわち「知覚」モデルの哲学の基本発想に馴れ親しむことができる。
2.普遍的なものはいかにして考えられるかについて考えを深める。
3.知覚の問題、抽象の問題、絶対的知識と蓋然的知識の区別の問題、因果性の問題など哲学の諸問題の端緒に触れることができる。 
 情念論(13.〜15.)を倫理学IIの導入部として配し、実践哲学(倫理学)との連続性に配慮する。文章の読解力も養える。なお幅広い視野を育むことを目標とするので、一つの考え方にとらわれない態度が必要である。
 


【授業計画】

一、授業の位置付け:CP2一般知識、CP3思考力、CP9倫理観
二、講義形式
三、受動型
 HPの閲覧によって授業を進める。毎回、配布プリントの理解度を小レポート(質疑応答・感想叙述を含む)の添削を行う。倫理学IIの経験的心理学(人間学)と連携して、こころの哲学を概観できるような内容にしていく。教材はHPを印刷して得ることもできる。

1. はじめに:転喩の心理学とは
  イントロダクション:哲学的でない授業をします
2.【印象と観念】生まれつき人間は知識をもっているか
  ――もっていないと貴方が断言する根拠は何ですか   ホームページ1.
3. 【単純と複雑】スフィンクスをいかにして考えることができるか
  ――目にするものは印象の寄せ木細工です       ホームページ2.
4. ヒュームの逸脱 今まで経験していない青
【the problem concerning shade of missing blueとモリヌークス問題】
   加藤尚武(2008)『かたちの哲学』岩波現代文庫。   ホームページ3.
5. ヒュームの視点にないもの――知覚の背面・キュビズム
   大森荘蔵(1982)『新視覚新論』東京大学出版会。   ホームページ4.
6. 【印象と観念】過去は現在の記憶・「知覚」から知られる
  ――二十分前に宇宙がはじまったというラッセルの懐疑 ホームページ5.
7. 【絶対的知識と蓋然的知識】類似をめぐる若干の考察
  ――確実性の試金石となるものは何か         ホームページ6.
8. 【個別と普遍】普遍代表説              
  ――個物しか知らないのになぜ普遍的なことが分かるか ホームページ7.
9. 【個別と普遍】抽象観念の背理
  ――犬を定義できますか・現代形而上学入門       ホームページ8.
10. 因果関係には根拠がない・か?
  ――統計的に有意味な事象の関係について       ホームページ9.
11.死という観念を如何にして知ることができるか      ホームページ14.
参考書:大森荘蔵(1976)「三つの比喩」『物と心』東京大学出版会。
12.【共時性の精神分析学】他者の心をいかにして知るか:13.〜14.の情念論は倫理学IIで復習する
  ――解釈的に有意味な事象の関係について       ホームページ10.
13.単純な情念が如何にして類似することができるか
  ――恋人への愛憎の類似性              ホームページ11.
14.【幸福主義の倫理学】
  ――「指を掻く方を全世界の破滅より選ぶ」:イギリス幸福主義の倫理学概説
                            ホームページ12.
15.まとめ:こころの哲学の講義内容を子供に伝えるために童話を読む
参考書:中島義道(1994)「哲学童話 イマヌエルちゃん」『時間と自由』晃洋書房。
                            ホームページ15.
 毎回小レポートの添削を行う。評価不能の小レポートは提出しても平常点に加算しない(出席回数ではなく、取り組み方を評価する)。倫理学IIをあわせて履修することが望ましい。なおHPからテキスト(『転喩の心理学』)のダウンロードができるようにする。予習・復習に活用されたい。
なお参考書ヒュームの『人性論』の購入を強く薦める。


【予習・復習】

予習一時間:HPその他で予習のこと。
復習二時間:配布資料の復習(必要事項は暗記の事)。


【授業関連科目】

哲学概論I・倫理学II


【成績評価方法・注意】

 小レポートを平常点として計算する。フィードバックとしては、授業での哲学的問いかけへの回答・小レポートの感想について、添削を行い次回返却する。経験主義的哲学の思考法に関わる選択肢問題・穴埋め問題・事項解説を期末試験として課す。自筆ノートのみ持ち込み可。期末試験:平常点=7:3。


【教科書】

プリントを配布する



【参考書】

著者:ヒューム著 書名:『人性論』 出版社:中央公論新社


シラバス2

【授業形態】

講義 演習 実習・実技 実験
     

【授業方法】

受動型 アクティブラーニング フィールドスタディ 問題解決型 その他
       

【受講生のPC等使用】

PC・タブレット
(教室に備付)
PC・タブレット
(学生自身が準備)
スマートフォン その他
       

【初年次教育】

 

【接続科目】

地域社会 国際社会 産業界 大学院進学
       

【評価(方法)手段】

評価(方法)手段 学部・学科カリキュラム・ポリシー(CP)
知能・技能 思考・判断・表現力 主体性・態度
CP1 CP2 CP3 CP4 CP5 CP6 CP7 CP8 CP9
専門知識 一般知識 思考力 判断力 会話・文章力 意欲・責任感 協調性 持続性 倫理観
評価(方法)手段            
学習目標(比率) 70% 25% 5%
評価手段(比率) 試験 70% 70
小テスト
レポート 25% 25
成果発表
受講態度 5% 5
その他
対応するディプロマ・ポリシー(DP) 知能・技能 思考・判断・表現力 主体性・態度
DP1 DP2 DP3 DP4 DP5 DP6 DP7 DP8 DP9
専門知識 一般知識 思考力 判断力 会話・文章力 意欲・責任感 協調性 持続性 倫理観
                 

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