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開講科目名 組織論特論 大学院
担当教員名 古川 澄明 開講期 単位数
前期 2単位
シラバス1

【授業目標】

本講義は、経営学の基礎理論をベースに、組織論の視座から、「インダストリアルIoT」イノヴェーションの最先端動向に注目し、日本企業の「ものづくり競争力」の源泉として、組織と組織連携(ネットワーク)を、欧米中国アジア企業のビジネスイノベーションとの比較を通じて、考察する。以て、本学の建学精神・教育理念・目標の実現に資する。

【到達目標】

目標は、組織論の先行研究理解と、最新研究課題への問題析出力を学ぶことにある。
(1)組織論の系譜を、産業社会の時代背景から、理解する。
(2)最新の組織論議論を理解する。
(3)社会科学における組織論を理解する。
(4)経営学における組織論を理解する。
(5)「ものづくり競争力」源泉と組織能力論を理解する。
(6)「インダストリアルIoT」と組織問題を理解する。
(7)「インダストリアルIoT」と組織・組織連携(ネットワーク)を理解する。
(8)「ものづくり競争力」と組織・組織連携の最新問題を理解する。

【授業計画】

授業形態: 講義方式
授業方法: 能動型(アクティブラーニング)を採用する。(1)教員講義を聴講した後、討論を行う方法と、(2)受講生プレゼンの後討論を行う方法とを、組み合わせる。いずれの場合も、事前に討論者を決めて、教員講義後ないし受講生プレゼン後に、討論者が問題提起を行い、討論を行う。なお、受講生のプレゼンは、自分の研究テーマから下記に関連して、報告しても良い。

第1部 インタストリーIoTと国際競争最前線の組織問題
(1)インダストリーIoTとは、何か
(2)インダストリーIoTと日本企業の動向
(3)インダストリーIoTとアメリカ企業の動向
(4)インダストリーIoTとインド・中国企業の動向
(5)インダストリー4.0とドイツ企業の動向

第2部 「インダストリアルIoT」と組織変化
(6)「インダストリアルIoT」と組織問題の所在
(7)国家戦略と組織体制:日本・ドイツ・USA
(8)各国産業界戦略と組織体制:日本・ドイツ・USA
(9)トップランナー企業グループと組織競争力:グーグル、ボッシュ、日立グループ
(10)「インダストリアルIoT」と組織連携(ネットワーク)の問題所在
(11)「ものづくり競争力」源泉と「インダストリアルIoT」の組織問題
(12)製品開発から見た「インダストリアルIoT」の組織問題
(13)製品製造から見た「インダストリアルIoT」の組織問題
(14)マーケティングから見た「インダストリアルIoT」の組織問題
(15)経営学の組織論から見た「インダストリアルIoT」組織問題

*受講上の注意*
本講義では、十分な予備知識を得るための予習を重視する。事前予習と能動型(アクティブラーニング)の方法を採用する。予備知識と問題意識を受講の前提とする。インターネットを活用した最新情報の収集により、事前に十分な予習をすることを聴講の必須条件とする。行政機関やシンクタンクや大学から多くの情報。日本国内外からの発進情報を収集すること。ネットディレクトリー(情報源):Yahoo、Googleを活用した各種情報、Wikipedia、YouTube(映像)、データベースのCINII(全国図書館所蔵情報)やKAKEN (日本の研究動向情報→科学研究費助成事業データベース)などを積極的な活用。

予習:4時間、その内容:最先端情報の入手と分析視座の提案を行うこと。
復習:1時間、その内容:毎回の授業での討論を踏まえて、分析視座の開発を行うこと。

【予習・復習】

プレゼンテーション形式を採用するので、スライド準備を行うこと。

【授業関連科目】

経営学特論、情報技術論特論、経営戦略論特論、イノベーション経営論特論、国際経営論特論、流通情報論特論、地域振興論特論、社会科学基礎特論、流通システム論特論、生産マネジメント学特論、マーケティング論特論、商業史特論など、受講者が自主的取捨選択のこと。

【成績評価方法・注意】

(1)成績評価方法:討論・プレゼンの内容を評価する。 試験なし。評価は、毎回の授業毎に、ポイント評価とし、毎回の受講評価点の平均点とする。ゼロ点が一度でもある場合、単位取得不可とする。
(2)成績評価基準:問題意識・問題提起・争点の提示において、「きわめて優れている」(100)、「優れている」(80)、「若干の準備不足である」(70)、「準備努力は認められるが、討論レベルに無い」(60)、「受講に価する予習実績を認められない」(0)。欠席は学則準拠してゼロ点評価、但し単位取得可。

【教科書】

教科書を使用しない
著者: 書名:必要に応じて、指示する 出版社:

【参考書】

適宜指示する
著者:古川澄明編著 書名:『自動車メガプラットフォーム戦略の進化』 出版社:九州大学出版会、2018年。
著者:長島 聡(ローランド・ベルガー) 書名:『日本型インダストリー4.0』 出版社:日本経済新聞出版社、2015年10月。
著者:岩本 晃一 (RIETIコンサルティングフェロー/経済産業省地域経済産業グループ産業政策分析官) 書名:「インダストリー4.0について」 出版社:BBL議事録 (2015年9月18日)プレゼンテーション資料 [PDF:680KB]
著者:木本 裕司 (前ジェトロベルリン事務所長) 書名:「インダストリー4.0について」 出版社:BBL議事録 (2015年9月18日) プレゼンテーション資料 [PDF:12.1MB]