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研究指導1年後期 2単位 1年以上    
川本 和則 後期 クラス : 大学院 ■不開講

シラバス1

【授業の目的】

 大学院商学研究科会計分野に係る研究指導として、本学大学院の教育理念である「社会科学の各専攻分野に関する高度の専門的知識と、具体的社会事象に関する問題分析能力、理論的予測能力、創造的な政策立案・実践能力を備えた人材の養成」の達成に貢献することを講義目標とする。


【到達目標】

受講者が受講後に次のようなことができるようになること。
 1. 収集した文献を理論的に分析し、その論理展開方法などを要約することができる。
 2. 文献に基づきながら自らの考えを要約し、それを論理的に説明することができる。
 3. 修士論文の作成に必要な資料を分析し、自らの考えを発展させることができる。

 研究指導1(II)では、現代会計に関する研究論文や会計基準の内容を検討し、現代会計の内容とその研究状況について習得させ、修士論文の作成を含めた研究を軌道に乗せるために必要な基礎能力の育成を目標とする。


【授業計画】

 研究指導1(II)では、1(I)の指導に引き続き、現代の企業会計に関する問題や最先端の研究動向の検討を通じて、現代会計に関する研究の最先端の状況を把握し、現代会計における重要な諸問題に対する自らの考えをまとめることができるよう指導する。
 毎回の講義では原則として予習すべき論文等を下記の会計基準、研究論文誌、専門雑誌、およびwebサイトなどから指定し、報告者を決める。報告者は次回の講義までにその論文等の内容を要約し、その論文等が問題としている点や論理構成などを中心に報告し、他の受講生からの質問に答えねばならない(報告者以外の受講生は必ず報告者に対して質問しなければならない)。そのような過程を通じて、アメリカ、日本、および国際会計における重要な会計問題や論理展開方法を指導するとともに、修士論文の作成に必要な独自の問題意識の養成や研究手法についても指導していく。

(1)演習の進め方について(第1回)
第1回 オリエンテーション
 ・事前学修:修士論文のテーマを検討する。
 ・事後学修:修士論文のテーマを再検討する。

(2) 主要項目に関する検討(第2回から第13回)
 現代会計における問題についてそれぞれの受講生が研究した内容を毎回報告させる(その他の受講生からの質問に答えることも含む)ことによって、論理的分析能力等の修士論文の作成に必要な基礎能力の育成を目指す。検討する項目は、受講生の関心および会計学の基礎知識の習熟度に応じてその都度変更するが、例えば下記のような問題を検討することによって、会計実務、会計基準、および会計理論等の関係を把握し、会計学に関する理解を深めることができるよう指導していく。

・検討する問題の例
 ・減損会計
 ・資産除去債務会計
 ・公正価値測定
 ・収益認識
 ・偶発事象会計
 なお、各回の予習範囲および参考資料は、いかなる項目を選択するのかによって異なるので、その都度、別途指示する。

第2回 現代会計の最新動向
 ・事前学修:選択した問題に関するこれまでの経緯を調べる。
 ・事後学修:講義内容に関する自分の意見を整理する。

第3回 将来事象会計の導入と会計基準
 ・事前学修:選択した問題に関する会計基準の内容を確認する。
 ・事後学修:講義内容に関する自分の意見を整理する。

第4回 会計基準に関する先行研究1(先行研究の整理)
 ・事前学修:選択した問題に関する会計基準に関する先行研究を調べる。
 ・事後学修:講義内容に関する自分の意見を整理する。

第5回 会計基準に関する先行研究2(先行研究の比較と検討)
 ・事前学修:選択した問題に関する会計基準に関する先行研究を整理する。
 ・事後学修:講義内容に関する自分の意見を整理する。

第6回 会計処理導入の財務諸表に対する影響1(先行研究の整理)
 ・事前学修:先行研究を整理する。
 ・事後学修:講義内容に関する自分の意見を整理する。

第7回 会計処理導入の財務諸表に対する影響2(先行研究の比較と検討)
 ・事前学修:先行研究を分類してその内容を検討する。
 ・事後学修:講義内容に関する自分の意見を整理する。

第8回 わが国会計制度に対する影響1(先行研究の報告)
 ・事前学修:先行研究を整理する。
 ・事後学修:講義内容に関する自分の意見を整理する。

第9回 わが国会計制度に対する影響2(先行研究の比較と検討)
 ・事前学修:先行研究を分類してその内容を検討する。
 ・事後学修:講義内容に関する自分の意見を整理する。

第10回 会計処理の理論的正当性1(会計処理の導入を支える会計理論の分析)
 ・事前学修:選択した会計基準を支える会計理論について検討する。
 ・事後学修:講義内容に関する自分の意見を整理する。

第11回 会計処理の理論的正当性2(先行研究の報告)
 ・事前学修:会計処理の理論的正当性に関する先行研究を整理する。
 ・事後学修:講義内容に関する自分の意見を整理する。

第12回 会計処理の理論的正当性3(先行研究の比較と検討)
 ・事前学修:先行研究を分類してその内容を検討する。
 ・事後学修:講義内容に関する自分の意見を整理する。

第13回 会計基準が果たす役割
 ・事前学修:選択した会計基準が果たす役割について考える。
 ・事後学修:講義内容に関する自分の意見を整理する。


(3)総括(第14回から第15回)
第14回 現代会計における判断の重要性
 ・事前学修:選択した会計基準における判断の重要性を考える。
 ・事後学修:講義内容に関する自分の意見を整理する。

第15回 総括
 ・事前学修:これまでの講義で報告した内容を再確認する。
 ・事後学修:会計基準に関する先行研究に対する自分の考えを整理して、自らの意見をまとめる。

 修業年限3年の学生については、研究指導2(I,II)において、この内容を指導する。

 
参考資料

・電子ジャーナル
  Business Source Elite
  Wiley−Blackwell
・論文誌
  Accounting Horizons (American Accounting Association)
  The Accounting Review (American Accounting Association)
  JAA会計プログレス(日本会計研究学会)
  會計(森山書店)
  会計・監査ジャーナル(日本公認会計士協会)
  企業会計(中央経済社)
・Webサイト
  FASB (Financial Accounting Standards Board)(http://www.fasb.org/home)
  IFRS Foundation (http://www.ifrs.org/Home.htm)
  企業会計基準委員会:財務会計基準機構(https://www.asb.or.jp/asb/top.do)
・会計基準
  国際財務報告基準(IFRSs)
  アメリカおよびわが国の会計基準
・データベース
  eol 有価証券報告書更新版
・書籍
  加藤盛弘『負債拡大の現代会計』森山書店、2006年。


【予習・復習】

予習(2時間)
 毎回、報告を課するので、関連する会計基準や先行研究等に関する報告の準備をするとともに、疑問点等をチェックして自分なりの意見を考えてくること。

復習(2時間)
 毎回の講義における検討内容を自分なりに整理しつつ、予習時に考えていた自分の意見に関して修正すべき点や発展させうる点等について検討する。復習時に生じた疑問点は質問すること。


【授業関連科目】

会計学特論I、会計学特論II
会計実務論特論I、会計実務論特論II
財務会計論特論I、財務会計論特論II
現代会計論特論
国際会計論特論I
管理会計論特論I、管理会計論特論II


【成績評価方法・注意】

 成績は毎回の受講態度(報告や議論への参加などを含む)およびレポートによって評価する。報告は講義中にコメントし、レポートは後日、コメント等をつけて返却する。


【教科書】

プリントを配布する



【参考書】

適宜指示する



シラバス2

【授業形態】

講義 演習 実習・実技 実験
     

【授業方法】

受動型 アクティブラーニング その他
課題解決型 ディスカッション
ディベート
グループワーク
ペアワーク
プレゼン
テーション
フィールド
スタディ
その他
         

【受講生のPC等使用】

PC・タブレット
(教室に備付)
PC・タブレット
(学生自身が準備)
スマートフォン その他
       

【接続科目】

地域社会 国際社会 産業界
   

【評価(方法)手段】

評価(方法)手段 研究科カリキュラム・ポリシー(CP)
知能・技能 思考・判断・表現力 主体性・態度
CP1 CP2 CP3 CP4 CP5 CP6 CP7 CP8 CP9
高度な専門知識 専門知識 思考力 判断力 会話・文章力 意欲・責任感 協調性 持続性 倫理観
評価(方法)手段  
学習目標(比率) 30% 20% 20% 10% 5% 5% 5% 5%
評価手段(比率) 試験
小テスト
レポート 70% 30 15 15 10
成果発表
受講態度 30% 5 5 5 5 5 5
その他
対応するディプロマ・ポリシー(DP) 知能・技能 思考・判断・表現力 主体性・態度
DP1 DP2 DP3 DP4 DP5 DP6 DP7 DP8 DP9
高度な専門知識 専門知識 思考力 判断力 会話・文章力 意欲・責任感 協調性 持続性 倫理観
 

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