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人間形成論・職業形成論 2単位 2014年度以後入学生
1年以上 経済 1年以上 経営 1年以上 1年以上
2013年度以前入学生
粟屋 剛 前期1コマ   経済   経営    
備考 特設授業科目(2020年度以前入学留学生のみ)
シラバス1

【授業の目的】

本講義前半の「人間形成論」は、キャリア形成の前に人間形成(人格形成)が必要との認識のもとに、現代の大学教育全般にほとんど欠けている全人的な人間教育を行い、受講生に人間形成(人格形成)の礎 (いしずえ)を築いてもらうことを目的とする。難しい理屈を教えるのではなく、常識を含む実学「人生の羅針盤」を手ほどきする。
本講義後半の「職業形成論」は、職業選択(及び配偶者選択)は人生の大枠を決めるという認識のもとに、若者の無限の可能性を前提に、受講生に幅広い職業選択の可能性について有益な情報を与えることを目的とする。

【到達目標】

受講生は本講義を通して自己を磨き、りっぱな社会人に育つ礎を築くことができる。なお、本講義着想の背景には、現代の大学生はいろいろな意味で「無防備」のまま社会に出て行っているが、それはとても危険である、との認識がある。
もう一点、受講生は本講義を通してさまざまな職業について認識を深めることができる。なお、本講義着想の背景には、現代の大学生はあまりにも狭い範囲でしか職業をとらえていないのではないか、という認識がある。

【授業計画】

●原則、対面講義。コロナ禍次第で、オンライン(ライブまたは動画配信)講義。
 コロナ禍等により「学校閉鎖」になった場合、対面からオンラインに切り替えます。
 詳細についてはその折りにお知らせします。
●特に注意:6、7月の月曜5限(つまり、この講義の続きの時間)に1、2回補講が入ります。
 そのことをご承知の上、受講なさってください(補講の補講はありません)。

<人間形成論>
[第1回 人生論(1)人生のリスク]
生きる喜びと人生におけるあまりにもたくさんのリスク、無防備な若者、落とし穴だらけの人生、社会には危険がいっぱい、一人暮らしの注意事項、健康・健全な生活のために、転ばぬ先の杖、リスク回避、危機管理(冤罪、殺人、詐欺、自殺、暴力、差別、ヘイトスピーチ、過労死、ブラック企業、悪徳商法、マルチ商法、事故、病気、けが、障害、自然災害、薬物濫用、性病、ウイルス・細菌、食品添加物、時限爆弾としての発ガン物質)、宗教の功罪、等
・タイトルに関連する事前学修(2時間)及び事後学修(2時間)を行うことが望ましい。
[第2回 人生論(2)人生の意味]
なぜ、自分はこの世に存在するのか、自分とはいかなる存在か、自分を見つめる(見つめ直す)、自分を知る(自分はどういう存在なのか)、自分を探す、自分を鍛える、自己を確立させよ、自分を確固たるものにすれば何も恐くない?、人生を考える、人生の設計図を書く、老人から人生の教訓や人生の苦しみ・悲しみを学ぶ、人生はマッチ箱に似ている?、人生、諸行無常、ああ無情?、人生万事、塞翁が馬?、ちっぽけな人生?、人生の目標を決める、なりたい自分になる、人生は夢、賭、そして最後は自己満足、見果てぬ夢、暗い人生と明るい人生、老醜をさらす?、人はみな、自分を演じて生きている?、まじめに生きることの意味、青年は荒野を目指さなくなった?、虚飾に満ちた人生、運命の歯車が狂い始める、転落の人生、美しい人生、楽しい人生、充実した人生、人生の意味は終わり際にやっとわかる?、「人生は意味じゃない、願望だ」、等
・タイトルに関連する事前学修(2時間)及び事後学修(2時間)を行うことが望ましい。
[第3回 人間論]
人類はどこから来たのか、生命は?、人間とはいかなる存在か、人間は遺伝子の乗り物に過ぎないのか、人間機械論―人間はどこまで機械か―、パーソン論、人間VSヒューマノイドVS動物、人間という特権階級、人間の尊厳、人間という地球上で最も傲慢な動物?、人間とは感謝を知らない動物?、人間の条件、人類は存続するに値するか、人間の存在理由、等
・タイトルに関連する事前学修(2時間)及び事後学修(2時間)を行うことが望ましい。
[第4回 欲望論・テクノロジー論・文明論]
欲望と野望、世界は欲望と陰謀から成り立っている?、「欲望爆発」の時代、「欲望の権化」と化した現代人、「科学そして技術」(テクノロジー)が欲望を刺激する、テクノロジーは欲望追求(充足)の手段(ツール)である、人間はテクノロジーを駆使して世界を改変してきた、テクノロジーのターゲットは「自然環境→動植物→人間」と、変遷してきている、人間改造はテクノロジーの集約点である、我々はテクノロジー依存症である?、文明は欲望充足システムである、我々が文明を変えるのか、文明が我々を変えるのか、等
・タイトルに関連する事前学修(2時間)及び事後学修(2時間)を行うことが望ましい。
[第5回 価値論・人格論]
人は価値によって生きる、何に価値を置くか、金銭・地位・名誉・愛…、あなたは何が欲しいのか、心の平穏か?、正直、勤勉、努力、失われた価値、平和の価値や自由の価値に気付く、平和ぼけ、民主主義・政治・選挙、生きるに値しない命とは誰のことか、人格者とは?、人格者たれ、教養と人格、人間心理、嘘、偽り、虚栄心、自尊心、猜疑心、慢心、復讐心、妬み、嫉み、恨み、辛み、三無識<常識なし、良識なし、病識なし>、悪感情をいかに押さえ込むか?、高いプライドは破滅を招く、ボランティアで人格を鍛える、等
・タイトルに関連する事前学修(2時間)及び事後学修(2時間)を行うことが望ましい。
[第6回 正義論・善悪論・道徳論]
「正義のためには世界は滅びよ」?、正義感を持つべし、仁義礼智信、正義VS忠義、経済より正義?、善と悪と偽善、善は死語か、善人は損をする?、教養はなくとも善人になる?、株と言えば食べる蕪(カブ)しか思い浮かべることのできない学歴はないが正直者である田舎の老農夫、まじめに生きることの意味、最後は悪が勝つ?、悪(あく、ワル)が勝つ社会を変えることができるか?道徳とは何か、なぜ道徳は必要か、自分さえ良ければいいのか、法と道徳はどう違うのか、等
・タイトルに関連する事前学修(2時間)及び事後学修(2時間)を行うことが望ましい。
[第7回 死生論]
死と太陽は直視できない?、死を常に意識して生きる、メメント・モリ、死は人生最大の懸案事項である、死という人生最後の大仕事、死の三徴候、パーソン論、大脳死説、死の解釈学、死の恐怖とその克服、理想の死、死を美化するのか、最後の言葉はありがとう、さようなら、等
・タイトルに関連する事前学修(2時間)及び事後学修(2時間)を行うことが望ましい。
[第8回 幸福論・恋愛論・友情論]
幸福とは何か、幸福と不幸の境目、幸せになりたい、人はなぜ不幸になるのか、恋愛感情はどこから来るのか、失恋の悲しみを乗り越える、愛は4年で終わる?、ロメオとジュリエット、恋愛と結婚は同じ相手?、愛と憎しみ、美しい友情は幻想か?、男女間の友情は成立するか?走れメロス!等
・タイトルに関連する事前学修(2時間)及び事後学修(2時間)を行うことが望ましい。

<職業形成論>
[第9回 イントロダクション/起業家になる]
職業選択は人生を決めてしまう、どんな職業があるのか、好きな職業を早く見つける、やりたい仕事を見つける幸せ、青年よ、大志を抱け?、青年は荒野を目指さなくなった?、仕事を通して自己実現をし、社会貢献をする!、社会の一員であることの自覚、まじめに働くのがばかばかしくなるような社会でまじめに働くことの意味/社長になる(「社長学」)/起業家になる/投資家になる/ユーチューバーになる
・タイトルに関連する事前学修(2時間)及び事後学修(2時間)を行うことが望ましい。
[第10回 市長になる]
政治家(市長や市会議員など)になる/市役所職員になる
・タイトルに関連する事前学修(2時間)及び事後学修(2時間)を行うことが望ましい。
[第11回 警察官になる]
警察官になる/刑務官になる/消防士になる/自衛官になる
・タイトルに関連する事前学修(2時間)及び事後学修(2時間)を行うことが望ましい。
[第12回 税理士になる]
税理士になる/公認会計士になる/不動産鑑定士になる/行政書士になる/司法書士になる/弁護士になる
・タイトルに関連する事前学修(2時間)及び事後学修(2時間)を行うことが望ましい。
[第13回 職人になる]
銀行マンになる/証券マンになる/営業マンになる/スーパーマン<スーパーの店長>になる、レストランを経営する/不動産屋を開業する/職人(大工、左官、……)になる
・タイトルに関連する事前学修(2時間)及び事後学修(2時間)を行うことが望ましい。
[第14回 看護師になる]
卒業後、医療系専門学校に行って、医療系職業(看護師、診療放射線技師、理学療法士、柔道整復師、……)につく/大学院に行って大学教授になる
・タイトルに関連する事前学修(2時間)及び事後学修(2時間)を行うことが望ましい。
[第15回 海外で働く]
海外で働く/自然の中で農林漁業に従事する/北海道で牧畜、畜産をする/まとめ―なりたい自分に、なる!―
・タイトルに関連する事前学修(2時間)及び事後学修(2時間)を行うことが望ましい。

【予習・復習】

当日の講義テーマに関係する事項につき、事前学修(2時間)及び事後学修(2時間)を行うことが望ましい。

【授業関連科目】

岡山経営者論

【成績評価方法・注意】

定期試験なし。きちんと出席し、講師の話をよく聞くことが単位取得の前提である。毎回7点満点の小テストないしレポート課題提示を行う。遅刻、早退、私語、スマホ、居眠り、内職厳禁。なお、毎回の小テストないしレポート課題提示に対して、翌週、フィードバックを行う。

【教科書】

著者:粟屋 剛 書名:生命倫理とその周辺 講義スライドノート 出版社:ふくろう出版(岡山)

【参考書】

適宜指示する