【授業の目的】

　本演習は、経営学部商学科にかかわる科目として、本学の教育目標である「専門学術の振興」に貢献することを目標とする。企業の実態分析、地域社会の把握・理解においては実地調査が必要となるが、本演習では実地調査の手法を理解し実践することを通じて、次年度以降、より質の高い卒業研究ができるようになることを目指す。

【到達目標】

　授業終了時までに、次のことを達成することを到達目標とする。
(1) 実地調査の方法や意義について説明することができる。
(2) 実地調査が、商学科の学びにどのように関連しているか説明することができる。
(3) 実地調査前の資料収集やデータ分析に関する技能を身につけることができる。
(4) 実地調査におけるインタビュー調査やアンケート調査の技能を身につけることができる。
(5) 実地調査後に、収集した情報をまとめ、レポートに表現することができる。

【授業計画】

[講義方法]
・この講義は対面により実施するが，オンライン対応となった場合，Zoom等により対面授業を同時中継する。
・講義方法の詳細については，講義掲示板等により詳しく説明する。

[履修にあたっての注意点]
・本演習の履修にあたっては、事前に担当者の面談を必ず受けること。事前の面談がない場合は、履修を希望しても受け入れない。
・３年次には、各自が所属するコースの研究演習３年を選択してもよいし、引き続き大石の下で観光や地域振興を中心とする研究を継続してもよい。

[授業計画]
　本演習は、コースに関わらず地域調査を行うための技能習得を中心としたゼミである。前期では、地域調査の手法に関する技能の習得を目指す。後期では、前期の成果を踏まえ、学生自らが設定したテーマに基づいて地域調査を実践する。なお、地域調査の実施に当たっては、授業外の時間に実施すること、交通費等の諸経費が発生することに留意すること。また、以下の授業計画は、履修者の希望に応じて変更する場合がある。

1. オリエンテーション（自己紹介、演習の進め方）
　・事前学修：シラバスを確認し、演習の内容について理解しておく。
　・事後学修：演習で身に付けられることを整理しておく。

2. 地域調査とは
　・事前学修：地域調査とは何か、書籍等で調べておく。
　・事後学修：地域調査に臨むうえでの注意点について整理しておく。

3. 地域調査の方法と手順
　・事前学修：地域調査にはどのような準備が必要か考えておく。
　・事後学修：地域調査の方法について、重要なポイントを整理しておく。

4. 調査実施前の作業：資料の分析方法
　・事前学修：地域調査に必要な資料とは何か考えておく。
　・事後学修：書籍の情報を収集し、整理しておく。

5. 景観観察(1)：景観観察とは
　・事前学修：景観とは何か、書籍等で調べておく。
　・事後学修：景観観察に臨むうえでの注意点について整理しておく。

6．景観観察(2)：景観観察の方法
　・事前学修：景観観察にはどのような準備が必要か考えておく。
　・事後学修：景観観察の際に注目する事項を整理しておく。

7．景観観察(3)：景観観察の実践
　・事前学修：観察する地域の情報を収集しておく。
　・事後学修：観察してわかったことについてまとめておく。

8. 聞き取り調査(1)：聞き取り調査とは
　・事前学修：聞き取り調査とは何か、書籍等で調べておく。
　・事後学修：聞き取り調査に臨むうえでの注意点について整理しておく。

9. 聞き取り調査(2)：聞き取り調査の方法
　・事前学修：聞き取り調査にはどのような準備が必要か考えておく。
　・事後学修：聞き取り調査の項目を整理しておく。

10. 聞き取り調査(3)：聞き取り調査の実践
　・事前学修：聞き取り調査の項目と手順を確認しておく。
　・事後学修：聞き取り内容についてまとめておく。

11. アンケート調査(1)：アンケート調査とは
　・事前学修：アンケート調査とは何か、書籍等で調べておく。
　・事後学修：アンケート調査に臨むうえでの注意点について整理しておく。

12. アンケート調査(2)：アンケート調査の方法
　・事前学修：アンケート調査にはどのような準備が必要か考えておく。
　・事後学修：アンケートの調査項目を整理しておく。

13. アンケート調査(3)：アンケート調査の実践
　・事前学修：アンケート調査の項目と手順を確認しておく。
　・事後学修：アンケート結果についてまとめておく。

14. 調査実施後の作業：レポートの作成方法
　・事前学修：これまでの調査結果をレポートに反映させる方法について考えておく。
　・事後学修：調査結果に基づいて簡単なレポートを作成する。

15. 前期のまとめ（後期に向けて）
　・事前学修：前期の内容について整理する。
　・事後学修：前期で身に付けたことを確認し、夏季休業中の課題を確認する。


16. オリエンテーション（前期を振り返って）
　・事前学修：夏季休業中に経験したことを振り返る。
　・事後学修：後期の演習について、どのようなことを実践するか整理しておく。

17. 調査テーマの選定
　・事前学修：レポート作成に向けて調査テーマを考えておく。
　・事後学修：調査テーマを再検討する。

18. 調査対象地域の選定
　・事前学修：調査テーマに応じた対象地域を考えておく。
　・事後学修：調査対象地域がテーマに合っているか、実際に調査が可能かどうか再検討する。

19. 資料収集(1)：書籍による資料収集
　・事前学修：調査テーマに適した書籍の情報を収集しておく。
　・事後学修：収集した資料の内容を確認・整理しておく。

20. 資料収集(2)：Webによる資料収集
　・事前学修：調査テーマに適したWebサイトの情報を収集しておく。
　・事後学修：収集した資料の内容を確認・整理しておく。

21. 資料収集(3)：統計データの収集
　・事前学修：調査テーマに適した統計情報を収集しておく。
　・事後学修：収集した資料の内容を確認・整理しておく。

22. 質問項目の作成(1)：定量的な質問項目
　・事前学修：調査テーマに応じた質問項目を考えておく。
　・事後学修：設定した質問項目が適切かどうか再検討する。

23. 質問項目の作成(2)：定性的な質問項目
　・事前学修：調査テーマに応じた質問項目を考えておく。
　・事後学修：設定した質問項目が適切かどうか再検討する。

24. 実地調査の実施(1)：観察調査
　・事前学修：対象地域の情報や、観察する内容を整理しておく。
　・事後学修：観察調査によって得られたデータを整理しておく。

25. 実地調査の実施(2)：聞き取り調査
　・事前学修：聞き取り対象者の情報や、調査項目を整理しておく。
　・事後学修：聞き取り調査によって得られたデータを整理しておく。

26. 実地調査の実施(3)：アンケート調査
　・事前学修：アンケート対象者の情報や、調査項目を整理しておく。
　・事後学修：アンケート調査によって得られたデータを整理しておく。

27. 図表の作成(1)：調査結果を表にする
　・事前学修：実地調査によって得られたデータの加工方法を検討する。
　・事後学修：表現方法が適切かどうかを再検討する。

28. 図表の作成(2)：定量データをグラフにする
　・事前学修：実地調査によって得られたデータの加工方法を検討する。
　・事後学修：表現方法が適切かどうかを再検討する。

29. レポートの作成
　・事前学修：レポートの構成を考えておく。
　・事後学修：レポートを作成する。

30. 後期のまとめ
　・事前学修：後期の内容について整理する。
　・事後学修：後期で身に付けたことを確認し、３年次の課題を設定する。

【予習・復習】

予習（２時間程度）：次回実施する内容について、ネットや書籍等で調べておくとともに、疑問点を確認しておくこと
復習（２時間程度）：授業で実施した内容について、その内容を確認しておくこと

【授業関連科目】

テーマパークデザイン論、観光サービス実習、その他語学研修などフィールドスタディ科目の履修を求める。

【成績評価方法・注意】

　出席を前提として、調査技能が身についているかを判断するミニレポート数回と、前期・後期の各終了時にレポートを実施する（40％）。また、調査結果に関する成果発表（30％）、受講態度（30％）と合わせて成績評価とする。なお、レポート回収の次回授業時に課題の見解や総評について説明する。

【教科書】

プリントを配布する

【参考書】

適宜指示する