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財務諸表論I 2単位 2014年度以後入学生
2年以上 経済 2年以上 経営 2年以上 2年以上
2013年度以前入学生
川本 和則 後期1コマ 2年以上 経済 2年以上 経営 2年以上 2年以上
備考  
シラバス1

【授業の目的】

 経営学部経営学科に係る専門科目(選択必修科目)として、会計学分野の学修を通じて、本学の教育目標である「専門学術の振興」に貢献することを授業目標とする。他学科・他学部の学生にとっては、「幅広い学習機会」にもなる。

【到達目標】

 本講義の到達目標は、本講義の受講後に受講生が下記のことをできるようになることである。
1.わが国における財務諸表の体系について概説できること。
2.企業会計原則における利益計算方法について、その概要を説明できること。
3.資産の各項目の会計処理とその会計処理を概説できること。

【授業計画】

【講義方法】
 この講義は、対面形式でのみ行う。
 対面形式での講義では、講義中に資料を配付する。また、事前学修や事後学修の内容などの講義に関する重要な連絡については、講義中に連絡するか講義掲示板を通じて連絡する。
 大学全体でオンライン講義を行う場合の授業方法:YouTubeやZOOMなどによって行う。講義日の前日までに具体的な講義方法に関する指示を講義掲示板から送信する。毎回、決められた提出期限までにレポートを提出することが必要である。

【講義計画】
<本講義を受講する際の注意>
 本講義では基礎的な簿記の知識(簿記論IIおよび簿記論IIIの知識、あるいは日本商工会議所主催簿記検定試験3級程度の知識)が必要となるので、注意すること。基礎的な簿記の知識をまだ学修していない場合は、簿記論IIと簿記論IIIを履修した後で本講義を履修することが望ましい。
 また、本講義の内容をより深く理解するためには、会計学を履修していることが望ましい。

<授業計画>
 企業が報告する純損益の金額は、企業にとっても社会にとっても非常に重要なものである。本講義ではその利益の計算結果を報告する財務諸表の正当性がどのようにして支えられているのかを、主に資産項目の会計処理を中心に検討していく。

(1)財務諸表論と会計学との関係(プリントを配布する)
  事前学修:基礎的な簿記の復習をする。
  事後学修:講義内容を再確認する。

(2)利益計算方法と企業会計制度(プリントを配布する)
  事前学修:貸借対照表と損益計算書における利益計算方法を確認する。
  事後学修:講義内容を再確認する。

(3)わが国の企業会計制度(プリントを配布する)
  事前学修:わが国の企業会計制度を調べる。
  事後学修:講義内容を再確認する。

(4)わが国における財務諸表の体系(プリントを配布する)
  事前学修:財務諸表の種類について調べる。
  事後学修:講義内容を再確認する。

(5)連結財務諸表の基本的考え方(プリントを配布する)
  事前学修:連結財務諸表とは何かを調べる。
  事後学修:講義内容を再確認する。

(6)基本的な会計処理基準(教科書第2章)
  事前学修:発生主義会計について調べる。
  事後学修:講義内容を再確認する。

(7)貸借対照表の表示区分と資産の貸借対照表価額(プリントを配布する)
  事前学修:貸借対照表の表示区分について調べる。
  事後学修:講義内容を再確認する。

(8)流動資産の会計処理(教科書第4章)
  事前学修:流動資産の会計処理について調べる。
  事後学修:講義内容を再確認する。

(9)債権と有価証券の会計処理(教科書第4章)
  事前学修:有価証券の会計処理を調べる。
  事後学修:講義内容を再確認する。

(10)有形固定資産の会計処理1(取得原価の算定)(教科書第5章)
  事前学修:有形固定資産の取得原価の算定方法について調べる。
  事後学修:講義内容を再確認する。

(11) 有形固定資産の会計処理2(減価償却費の算定)(教科書第5章)
  事前学修:有形固定資産の減価償却について調べる。
  事後学修:講義内容を再確認する。

(12)無形固定資産および投資その他の資産の会計処理(教科書第5章)
  事前学修:無形固定資産の会計処理について調べる。
  事後学修:講義内容を再確認する。

(13)固定資産の減損会計(教科書第5章)
  事前学修:固定資産の減損会計について調べる。
  事後学修:講義内容を再確認する。

(14)繰延資産の会計処理(教科書第6章)
  事前学修:繰延資産の会計処理を調べる。
  事後学修:講義内容を再確認する。

(15)総括
  事前学修:これまでの内容を復習する。
  事後学修:講義内容を再確認する。

【予習・復習】

予習(1時間)
 上記の授業計画を参考にして、次回の講義内容に関する教科書やプリントなどを読んで、疑問点を整理しておくこと。なお、毎回の講義において、次回の講義に対する予習内容を具体的に指示する予定である。

復習(3時間)
 教科書、プリントおよびノートを読み返し、毎回の講義の内容を自分なりに整理する。復習時に生じた疑問点等は、オフィスアワーや次回の講義の際に質問するなどすること。

【授業関連科目】

 簿記論I、簿記論II、簿記論III、簿記論IV、簿記論V、簿記論VI
 会計学
 財務諸表論II,財務諸表論III

【成績評価方法・注意】

 成績は原則として受講態度(15%)と小テストの成績(85%)で評価する。受講態度は、講義中に学修する意欲に欠けている場合(講義中に居眠りをしているなど)に減点するなどして、総合的に評価する。小テストの内容については、次回の講義などで解説を行う。毎回の出席確認は講義時間中に各自のスマートフォンを用いて出席登録する方式で行うので、スマートフォンを持参すること。なお、欠席が多い場合は、試験の点数に関わりなく、単位を取得することはできないので注意すること。
 この講義では少なくとも簿記論II以上の簿記の知識が必要となるので、注意すること。また、受講生はすでに会計学を履修していることが望ましい。

【教科書】

著者:加藤盛弘、志賀理、上田幸則、川本和則、山内高太郎、豊岡博、陶静、内田浩徳  書名:会計学の基本−基礎から現代の会計− 第3版 出版社:森山書店

【参考書】

適宜指示する