【授業の目的】

本演習は，会計分野の専門科目として，本学の教育目標の1つである「専門学術の振興」に貢献することを目標とする。

【到達目標】

　本演習は，以下のようなことができるようになることが到達目標である。

　目標1： 会計学に関する基本的な内容を理解して，発表できる。
　目標2： 近年，導入された会計原則の内容について大まかに理解できる。
　目標3： 実際の財務諸表を見て，ある程度の経営分析ができる。
　目標4： 設定した会計に関する議論テーマについて，討議できる。
　目標5： 卒業論文に関するテーマを各自で設定できる。

　4年次では，上記の目標5で設定したテーマに基づいて，卒業論文を執筆することが到達目標である。

【授業計画】

＜授業方法＞
　この講義は対面講義で実施する。学校閉鎖時にはZOOMを利用して講義する予定である。ZOOM利用時の課題提出は，講義案内システムを通じて行うこと。なお，ZOOM利用時のIDとPASSの配布は，講義案内システムを通じて行う。


＜受講上の注意＞
1. 本演習は原則，会計専門コース所属学生を優先する。
2. 本演習はグループワークが中心になるため，積極的に参加してもらう必要がある。

＜本演習のねらい＞
　ここ十数年前までは，新聞や一般雑誌で会計に関する記事や特集を組むことは稀であった。しかし，会計に関する大きな変革や国際会計基準とのアドプションなどを要因に，その状況は激変している。しかも，会計に係る基礎的な知識は，ビジネスの三種の神器の1つに数えられており，これから社会に出る皆様にとっても必須のスキルの1つになろう。
　ただ，会計は決められたルールに基づいて行われているため，そのルールを知っていることが大前提となる。本演習では，まずそのルールを学ぶことを目的としている。

＜本演習の内容＞
＜講義内容＞
　本演習は上記の目的を達成するために，3年次はグループでテキストなどをもとにレジメを作成し，報告してもらう。以下は，3年次の大まかな講義内容である。

1.前期オリエンテーション
　事前学修：教科書の目次を見て会計の全体像を把握しておくこと。
　事後学修：配布されたプリントを読んでおくこと。
2.テキストを読む・まとめるとは？
　事前学修：2年次までに学んだテキストを読む・まとめる係る内容を復習しておくこと。
　事後学修：配布されたプリントを読んでおくこと。
3.簿記・会計に関する基本的知識
　事前学修：2年までに学んだ簿記・会計を復習しておくこと。
　事後学修：配布されたプリントを読んでおくこと。
4.財務会計の意義，会計制度と会計基準 〜 教科書：第1章及び第2章 〜
　事前学修：指定の章を読んでおくこと。
　事後学修：配布されたレジメなどで理解できなかったことを調べておくこと。
5.財務会計の基礎概念 〜 教科書：第3章 〜
　事前学修：指定の章を読んでおくこと。
　事後学修：配布されたレジメなどで理解できなかったことを調べておくこと。
6.財務諸表分析をやってみよう1
　事前学修：財務表分析をしてみたい企業を見つけておくこと。
　事後学修：配布レジメをもとに財務諸表分析をやっておくこと。
7.財務諸表分析をやってみよう2
　事前学修：財務諸表分析の数値がどういった意味を持つのかを考えてみよう。
　事後学修：配布レジメをもとに財務諸表分析をやっておくこと。
8.財務諸表分析をやってみよう3
　事前学修：財務諸表分析の数値がどういった意味を持つのかを考えてみよう。
　事後学修：配布レジメをもとに財務諸表分析をやっておくこと。
9.資産会計総論 〜 教科書：第4章 〜
　事前学修：指定の章を読んでおくこと。
　事後学修：配布されたレジメなどで理解できなかったことを調べておくこと。
10.金融資産 〜 教科書：第5章 〜
　事前学修：指定の章を読んでおくこと。
　事後学修：配布されたレジメなどで理解できなかったことを調べておくこと。
11.棚卸資産とその他の流動資産 〜 教科書：第6章 〜
　事前学修：指定の章を読んでおくこと。
　事後学修：配布されたレジメなどで理解できなかったことを調べておくこと。
12.有形固定資産 〜 教科書：第7章 〜
　事前学修：指定の章を読んでおくこと。
　事後学修：配布されたレジメなどで理解できなかったことを調べておくこと。
13.無形固定資産と投資その他の資産，繰延資産 〜 教科書：第8章及び第9章 〜
　事前学修：指定の章を読んでおくこと。
　事後学修：配布されたレジメなどで理解できなかったことを調べておくこと。
14.負債 〜 教科書：第10章 〜
　事前学修：指定の章を読んでおくこと。
　事後学修：配布されたレジメなどで理解できなかったことを調べておくこと。
15.前期まとめ
　事前学修：事後学修で理解ができなかった点をまとめておくこと。
　事後学修：前期で学んだ内容を復習しておくこと。
16.後期オリエンテーション
　事前学修：後期で学ぶ内容を把握しておくこと。
　事後学修：配布されたレジメなどを再度読んでおくこと。
17.純資産 〜 教科書：第11章 〜
　事前学修：指定の章を読んでおくこと。
　事後学修：配布されたレジメなどで理解できなかったことを調べておくこと。
18.収益と費用，研究開発費とソフトウェア 〜 教科書：第12章及び第13章 〜
　事前学修：指定の章を読んでおくこと。
　事後学修：配布されたレジメなどで理解できなかったことを調べておくこと。
19.リース会計 〜 教科書：第14章 〜
　事前学修：指定の章を読んでおくこと。
　事後学修：配布されたレジメなどで理解できなかったことを調べておくこと。
20.減損会計 〜 教科書：第15章 〜
　事前学修：指定の章を読んでおくこと。
　事後学修：配布されたレジメなどで理解できなかったことを調べておくこと。
21.税効果会計 〜 教科書：第16章 〜
　事前学修：指定の章を読んでおくこと。
　事後学修：配布されたレジメなどで理解できなかったことを調べておくこと。
22.退職給付会計 〜 教科書：第17章 〜
　事前学修：指定の章を読んでおくこと。
　事後学修：配布されたレジメなどで理解できなかったことを調べておくこと。
23.財務諸表 〜 教科書：第18章 〜
　事前学修：指定の章を読んでおくこと。
　事後学修：配布されたレジメなどで理解できなかったことを調べておくこと。
24.キャッシュ・フロー計算書 〜 教科書：第19章 〜
　事前学修：指定の章を読んでおくこと。
　事後学修：配布されたレジメなどで理解できなかったことを調べておくこと。
25.連結貸借対照表1，連結財務諸表2 〜 教科書：第20章及び第21章 〜
　事前学修：指定の章を読んでおくこと。
　事後学修：配布されたレジメなどで理解できなかったことを調べておくこと。
26.連結財務諸表3 〜 教科書：第22章 〜
　事前学修：指定の章を読んでおくこと。
　事後学修：配布されたレジメなどで理解できなかったことを調べておくこと。
27.企業結合・事業分離会計 〜 教科書：第23章 〜
　事前学修：指定の章を読んでおくこと。
　事後学修：配布されたレジメなどで理解できなかったことを調べておくこと。
28. 外貨換算会計 〜 教科書：第24章 〜
　事前学修：指定の章を読んでおくこと。
　事後学修：配布されたレジメなどで理解できなかったことを調べておくこと。
29.現代会計の特徴とは
　事前学修：現代会計とはどういった特徴があるのかを考えておくこと。
　事後学修：配布されたレジメなどで理解できなかったことを調べておくこと。
30.研究演習3年まとめ
　事前学修：今まで学修した内容で疑問に思ったことをまとめておくこと。
　事後学修：卒業論文の執筆に向けて，疑問点を整理しておくこと。

　4年次は各自が卒業論文のテーマを設定し，卒業論文の執筆に全力を注いでもらう。

＜研究演習を受講する上での注意点＞
1“なぜそうなのか？”という視点をもつこと
　4年次に執筆する卒業論文は，自らの問題意識に基づき自己の見解や主張を論理的に検証することが要求される。問題意識は，卒業論文を書くために最も重要な要素であり，それがなければ論文といえない。この問題意識を持つために“なぜそうなのか？”という疑問を必ず持ってゼミに望んでもらいたい。

2　ゼミの主役は君たち自身！
　“ゼミは知的好奇心をくすぐるおもしろいものでなければならない！”おもしろいゼミにするために，私はもちろんのこと，諸君らが日常的・多角的な取り組みでゼミを刺激的なものにしてもらいたい。皆様の若さあふれる視点や感性を期待している。ゼミの主役はあくまでも君たち自身だ！

3 諸連絡
　シラバスを読んで質問等がある場合は，内田までメール等で連絡されたい。その場合，件名に必ず『ゼミについて　氏名×××』を記入の上，h-uchida@po.osu.ac.jp　にメールを。

【予習・復習】

・予習の時間：1回〜30回・・・2時間程度
（詳細）
　1回〜3回：会計に関連する書籍を読んでおくこと。
　4回〜29回：テキスト等を読み内容をまとめ疑問に思った点を調べておくこと。
　15回・30回：テキストの内容で理解が不足している点を把握すること。

・復習の時間：第1回〜30回・・・2時間程度
（詳細）
　1回〜30回：関連書籍を読んでおくこと。

【授業関連科目】

　会計学基礎1〜2・簿記論1〜6・会計学・財務諸表論1〜3・税務会計論など会計関連項目

【成績評価方法・注意】

＜成績評価方法＞
　試験なし。

　成績は，演習中に設定した課題，質疑・受講態度及び提出物などで総合的に評価（設定課題・質疑及び受講態度：80％，提出物：20％）する。また，各章の発表及び課題テーマについて，発表後に講評を行う。

PCは，報告用スライド作成時および報告時に利用する。

＜注意＞
　1年次・2年次同様，研究演習（3年）も出席することが大前提である。ゆえに，何らかの理由で欠席する場合は，それを証明できるものを持参されたい。

【教科書】

著者：井上達男・山地範明　書名：エッセンシャル財務会計　第4版　出版社：中央経済社

【参考書】

著者：中央経済社編　書名：新版　会計法規集　出版社：中央経済社