研究指導1年前期 | 2単位 | 2014年度以後入学生 | |||||||
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法 | 経済 | 経営 | 商 | ||||||
2013年度以前入学生 | |||||||||
川本 和則 | 前期 | 法 | 経済 | 経営 | 商 | ||||
備考 | 大学院 ■不開講 |
大学院商学研究科会計分野に係る研究指導として、本学大学院の教育理念である「社会科学の各専攻分野に関する高度の専門的知識と、具体的社会事象に関する問題分析能力、理論的予測能力、創造的な政策立案・実践能力を備えた人材の養成」の達成に貢献することを講義目標とする。
受講者が受講後に次のようなことができるようになること。
1. 将来事象の会計への導入問題および会計基準の国際的形成問題を中心に、現代の財務会計における重要な諸問題および研究動向を理解し、その内容を修士論文の作成に反映するために必要な基礎知識を習得できる。
2. 上述の問題がもつ会計上の意味に対する自らの考えをまとめ、修士論文を作成するために必要な会計学の研究手法を習得できる。
3. 修士論文のテーマを具体的に定める。
研究指導1(I)では、現代会計に関する研究論文や会計基準の内容を検討し、現代会計の内容とその研究状況について習得させ、修士論文の作成を含めた研究を軌道に乗せるために必要な基礎能力の育成を目標とする。
【講義方法】
この講義は、対面形式でのみ行う。
対面形式での講義の場合、事前学修や事後学修の内容およびレポートの提出方法などの講義に関する重要な連絡については、講義中に連絡するか講義掲示板を通じて連絡する。
大学全体でオンライン講義を行う場合の授業方法:YouTubeやZOOMなどによって行う。講義日の前日までに具体的な講義方法に関する指示を講義掲示板から送信する。毎回、決められた提出期限までにレポートを提出することが必要である。
【講義計画】
研究指導1(I)では、現代会計に関する研究動向を把握し、現代の企業会計における重要な諸問題に対する自らの考えをまとめるための準備として、その時々に大きな注目を集めている会計問題や近年の研究動向の検討を通じた会計学の研究手法の指導を集中的に行う。
毎回の講義では原則として予習内容を会計基準や先行研究等から指定し、報告者を決める。報告者は次回の講義までにその会計基準や論文等の内容を要約し、その会計基準等が問題としている点や論理構成などを中心に報告し、他の受講生からの質問に答えねばならない(報告者以外の受講生は必ず報告者に対して質問しなければならない)。そのような過程を通じて、重要な会計問題や論理展開方法を指導するとともに、修士論文の作成に必要な独自の問題意識の養成や研究手法についても指導していく。
1. 演習の進め方について(第1回)
・事前学修:大学院での研究目的を再確認する。
・事後学修:大学院での研究目的の明確化と研究計画を再確認する。
2. 現代会計における主要論点に関する検討
(1) 会計実務、会計基準(会計原則)および会計理論の関係
第2回から第4回の講義では、現代会計の概要や、会計学の研究手法などについて講義する。第2回から第4回の事前学修に関する参考資料は、次のとおりである。
加藤盛弘『一般に認められた会計原則』森山書店、1994年、第1章から第5章。
第2回 会計実務、会計基準および会計理論の関係
・事前学修:会計実務、会計基準、および会計理論の関係を整理する。
・事後学修:講義内容に対する自らの考えを整理する。
第3回 会計基準と会計制度
・事前学修:わが国の会計制度における会計基準の位置づけの特徴を整理する。
・事後学修:講義内容に対する自らの考えを整理する。
第4回 会計原則設定機関の変遷と会計実務
・事前学修:会計原則設定機関の変遷と会計実務との関係を整理する。
・事後学修:講義内容に対する自らの考えを整理する。
(2) 主要な検討項目(第5回から第14回)
基本的にわが国の会計基準や国際財務報告基準(IFRS)等を用いて、今日の財務会計に関する重要な問題(例えば、下記の問題)を検討する。検討する会計問題は、各受講生の関心および会計学の基礎知識の習熟度に応じてその内容を変更する予定である。
・ 減損会計
・ リース会計
・ 資産除去債務会計
・ 収益認識
・ 公正価値測定
・ 偶発事象会計
・ その他の現代会計
なお、各回の予習範囲および参考資料は、いかなる項目を選択するのかによって異なるので、その都度、別途指示する。
第5回 わが国の会計基準(会計処理基準の検討)
・事前学修:選択した問題に関する会計基準の内容を整理する。
・事後学修:選択した問題に関する会計基準に対する自らの考えを整理する。
第6回 わが国の会計基準(適用指針の検討)
・事前学修:選択した問題に関する適用指針の内容を整理する。
・事後学修:選択した問題に関する適用指針に対する自らの考えを整理する。
第7回 わが国の会計基準(会計基準を支える会計理論の検討)
・事前学修:選択した問題に関する会計理論を整理する。
・事後学修:選択した問題に関する会計理論に対する自らの考えを整理する。
第8回 わが国の会計基準(会計基準に関する先行研究の分析)
・事前学修:選択した問題に関する先行研究を整理する。
・事後学修:選択した問題に関する先行研究に対する自らの考えを整理する。
第9回 わが国の会計基準(総括)
・事前学修:選択した問題に関する総括を行う。
・事後学修:選択した問題に対する自らの考えを再検討する。
第10回 IFRS(会計処理基準の検討)
・事前学修:選択した問題に関する会計基準の内容を整理する。
・事後学修:選択した問題に関する会計基準に対する自らの考えを整理する。
第11回 IFRS(会計基準を支える会計理論の検討)
・事前学修:選択した問題に関する会計理論を整理する。
・事後学修:選択した問題に関する会計理論に対する自らの考えを整理する。
第12回 IFRS(会計基準に関する先行研究の分析)
・事前学修:選択した問題に関する先行研究を整理する。
・事後学修:選択した問題に関する先行研究に対する自らの考えを整理する。
第13回 IFRS(総括)
・事前学修:選択した問題に関する総括を行う。
・事後学修:選択した問題に対する自らの考えを再検討する。
第14回 会計基準の比較検討
・事前学修:選択した問題に関して、会計基準の比較を行う。
・事後学修:会計基準の比較に関する自らの考えを整理する。
第15回 総括
・事前学修:わが国の会計制度に対する自らの考えを整理する。
・事後学修:修士論文のテーマについて検討する。
修業年限3年の学生については、研究指導1(I,II)において、この内容で指導する。
予習(2時間)
毎回、報告を課するので、関連する会計基準や先行研究等に関する報告の準備をするとともに、疑問点等をチェックして自分なりの意見を考えてくること。
復習(2時間)
毎回の講義における検討内容を自分なりに整理しつつ、予習時に考えていた自分の意見に関して修正すべき点や発展させうる点などについて検討する。復習時に生じた疑問点は質問すること。
会計学特論I、会計学特論II
会計実務論特論I、会計実務論特論II
財務会計論特論I、財務会計論特論II
現代会計論特論
国際会計論特論
管理会計論特論I、管理会計論特論II
成績は毎回の受講態度(報告や議論への参加などを含む)(30%)およびレポート(70%)によって評価する。報告は講義中にコメントし、レポートは後日、コメント等をつけて返却する。
著者:中央経済社編 書名:新版会計法規集<第12版> 出版社:中央経済社
適宜指示する