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研究演習1年後期 2単位 2014年度以後入学生
  経済   経営    
2013年度以前入学生
田中 勝次 後期   経済   経営    
備考 大学院 ■不開講
シラバス1

【授業の目的】

経済学研究科に係わる専門科目として、本学の教育目標である「総合的・実践的能力を体得」に貢献すること。そして、「高度な専門的知識」「具体的社会事象に関する問題分析能力」「理論的予測能力」「創造的な政策立案・実践能力」を体得すること。

【到達目標】

受講生が受講後に次のようなことができるようになる。
1.中級国際マクロ経済学の知識を身につけることができること
2. 国際金融システムのワーキングについてグラフ等を用いて説明できること
3. 発展途上国における金融に関する問題を説明できること

【授業計画】

通常の授業は対面講義でおこないます。ただし、学校閉鎖時にはZoom授業で行います。いずれにおいても、担当教員の指示に従ってください。なお、入国できない学生がいる場合は、対面授業とZoom授業を行います。

1 オリエンテーション
2 国民所得計算と国際収支
   事前学修:国民所得計算、開放経済での国民所得決定、国際収支勘定
   事後学修:『クルグマン国際経済学 理論と政策』の関連する章の練習問題
3 為替レートと外国為替市場:アセット・アプローチ
   事前学修:為替レートと国際取引、外国為替市場、外国通貨資産の需要、
        外国為替市場での均衡、金利・期待・均衡
   事後学修:『クルグマン国際経済学 理論と政策』の関連する章の練習問題
4 貨幣、金利、為替レート
   事前学修:貨幣の定義、貨幣需要、均衡金利、短期での貨幣供給と為替レート、
        インフレと為替レートの動態
   事後学修:『クルグマン国際経済学 理論と政策』の関連する章の練習問題
5 物価水準と長期的な為替レート
   事前学修:一物一価の法則、購買力平価(PPP)、PPPに基づく長期的な
        為替レート・モデル、PPPと一物一価の法則の実証的証拠、PPPの問題点、
        PPPを超えて、国際金利格差と実質為替レート、実質金利平価
   事後学修:『クルグマン国際経済学 理論と政策』の関連する章の練習問題
6 短期的な産出と為替レート(その1)
   事前学修:開放経済における総需要の決定要因、総需要の方程式、短期的な産出の決まり方、
        短期的な産出市場均衡、短期的な資産市場均衡、開放経済の短期均衡、
        政策形成の問題点
   事後学修:『クルグマン国際経済学 理論と政策』の関連する章の練習問題
7 短期的な産出と為替レート(その2)
   事前学修:金融財政政策の恒久的なシフト、マクロ経済政策と経常収支、
        貿易フローの段階的調整と経常収支の動向、流動性の罠
   事後学修:『クルグマン国際経済学 理論と政策』の関連する章の練習問題
8 固定為替レートと外国為替介入(その1)
   事前学修:中央銀行の介入と貨幣供給、中央銀行はどうやって為替レートを固定するのか?、
        固定為替レートの安定化政策
   事後学修:『クルグマン国際経済学 理論と政策』の関連する章の練習問題
9 固定為替レートと外国為替介入(その2)
   事前学修:国際収支危機と資本逃避、管理フロート制と不胎化介入、
        国際通貨制度における準備通貨、金本位制
   事後学修:『クルグマン国際経済学 理論と政策』の関連する章の練習問題
10 国際金融システム(その1)
   事前学修:開放経済におけるマクロ経済政策の目標、通貨システムの分類、
        金本位制での国際マクロ経済政策、戦間期、ブレトンウッズ体制とIMF
   事後学修:『クルグマン国際経済学 理論と政策』の関連する章の練習問題
11 国際金融システム(その2)
   事前学修:国内均衡と対外均衡を達成する政策オプションの分析、
        ブレットウッズ体制下でのアメリカの対外均衡問題、変動為替レートの支持論、
        変動為替レートの下でのマクロ経済的相互依存、1973年以降の教訓、
        固定為替レートは多くの国にとってそもそも選択肢になり得るか?
   事後学修:『クルグマン国際経済学 理論と政策』の関連する章の練習問題
12 金融のグローバル化
   事前学修:国際資本市場と取引による利益、国際銀行業務と国際資本市場、
        銀行業務と金融の脆弱性、国際銀行業務の規制、
        国際金融市場は資本とリスクをうまく配分できただろうか?
   事後学修:『クルグマン国際経済学 理論と政策』の関連する章の練習問題
13 最適通貨圏とユーロ
   事前学修:ヨーロッパの単一通貨、ユーロとユーロ圏の経済政策、最適通貨圏の理論、
        ユーロ危機とEMUの未来
   事後学修:『クルグマン国際経済学 理論と政策』の関連する章の練習問題
14 発展途上国:成長・危機・改革(その1)
   事前学修:世界経済の所得・富・成長、発展途上国の構造的な特徴、
        発展途上国の借り入れと負債
   事後学修:『クルグマン国際経済学 理論と政策』の関連する章の練習問題
15 発展途上国:成長・危機・改革(その2)
   事前学修:東アジアの成功と危機、発展途上国の危機の教訓、世界の金融再編、
        世界資本フロート世界所得分配
   事後学修:『クルグマン国際経済学 理論と政策』の関連する章の練習問題

【予習・復習】

予習(3時間程度)配布資料を読んで、疑問点や問題点を整理しておくこと。
復習(3時間程度)配布資料の内容を復習し理解を深めるとともに、各回の課題に基づいて発展的に探究し、レポートを作成すること。

【授業関連科目】

経済学系の科目

【成績評価方法・注意】

成績評価:割当て箇所のプレゼントと最終課題レポートを総合的に評価する。点数の配分は、4:6である。なお、最終課題レポートは、口頭試問の形式でコメントする。
注意事項:最初の講義時に説明する。

【教科書】

プリントを配布する

【参考書】

適宜指示する