【授業の目的】

経営学部商学科の専門科目として、本学の教育目標である「専門学術の振興」に貢献すること。金融に関する様々な現象を理解し説明しようとするとき、「金融リテラシー」の能力が求められる。また、個人の資産運用においても金融商品の知識、運用のノウハウ、リスクとリターンの関係等を知ることがますます重要になる。こうした能力・知識の修得を目的とする。

【到達目標】

受講生が、「金融経済の知識を持つことにより、金融経済情勢の動きについて理解を深めて内容を説明でき、さらに金融に関する賢い選択ができるようになること」という「金融リテラシー」を持てるようになることを到達目標とする。具体的な内容は次のとおりである。
１．金融システムにおける証券市場の役割
２．コーポレートファイナンス
３．資金の調達と運用、特にベンチャー・ビジネスに対する証券市場の役割
４．証券取引の仕組み（株式市場を中心に）
５．様々な金融商品（株式市場を中心に）

【授業計画】

この授業は、対面で行う。オンライン対応時には、YouTubeで実施し、授業日の前日までに具体的な指示を「講義掲示板」から送信する。その際は、毎回小テストの解答の提出が必要である。
教科書の他、プリントを適宜利用する。
１．個人の金融資産運用−個人金融資産の構成、投資のリスクとリターン、分散投資等　
　　　教科書：第1、2章
　　　事前学修：教科書等を利用して、個人の金融資産運用について概要を調べること
　　　事後学修：個人の金融資産運用について要点を整理すること
２．証券市場の役割と重要性−資金循環と証券市場、金融の仲介機関と機能等
　　　教科書：第3章
　　　事前学修：教科書等を利用して、証券市場の役割と重要性について概要を調べること
　　　事後学修：証券市場の役割と重要性について要点を整理すること
３．株式会社制度と企業金融−会社の種類、株式会社等
　　　教科書：第3章
　　　事前学修：教科書等を利用して、株式会社制度と企業金融について概要を調べること
　　　事後学修：株式会社制度と企業金融について要点を整理すること
４．株式発行市場と株式公開−株式の種類、株式発行の形態、株式公開のメリット等
　　　教科書：第3章
　　　事前学修：教科書等を利用して、株式発行市場と株式公開について概要を調べること
　　　事後学修：株式発行市場と株式公開について要点を整理すること
５．株式流通市場　その1−証券取引所の機能、株式の売買制度等
　　　教科書：第3章
　　　事前学修：教科書等を利用して、証券取引所の機能、株式の売買制度等について概要を調べること
　　　事後学修：証券取引所の機能、株式の売買制度等について要点を整理すること
６．株式流通市場　その2−上場制度、決済制度、株式振替制度等
　　　教科書：第3章
　　　事前学修：教科書等を利用して、上場制度、決済制度、株式振替制度等について概要を調べること
　　　事後学修：上場制度、決済制度、株式振替制度等について要点を整理すること
７．証券会社−証券業、証券会社の変遷、証券会社の収益構造の変化等
　　　事前学修：ネット等を利用して、証券会社について概要を調べること
　　　事後学修：証券会社について要点を整理すること
８．ベンチャー企業とベンチャーファンド
　　　教科書：第9章
　　　事前学修：教科書等を利用して、ベンチャー企業とベンチャーファンドについて概要を調べること
　　　事後学修：ベンチャー企業とベンチャーファンドについて要点を整理すること
９．ベンチャー企業と新興株式市場−新興株式市場の歩み、新興株式市場の上場制度等
　　　事前学修：ネット等を利用して、ベンチャー企業と新興株式市場について概要を調べること
　　　事後学修：ベンチャー企業と新興株式市場について要点を整理すること
10．クラウドファンディング−仕組み、投資型クラウドファンディング等
　　　事前学修：ネット等を利用して、クラウドファンディングについて概要を調べること
　　　事後学修：クラウドファンディングについて要点を整理すること
11．投資者保護とディスクロージャー　−投資者保護とは、発行市場・流通市場におけるディスクロージャー
　　　事前学修：ネット等を利用して、投資者保護とディスクロージャーについて概要を調べること
　　　事後学修：投資者保護とディスクロージャーについて要点を整理すること
12．投資指標と企業分析指標
　　　教科書：第4章
　　　事前学修：教科書等を利用して、投資指標と企業分析指標について概要を調べること
　　　事後学修：投資指標と企業分析指標について要点を整理すること
13．証券化商品−証券化商品、J−REIT等
　　　教科書：第9章
　　　事前学修：教科書等を利用して、証券化商品について概要を調べること
　　　事後学修：証券化商品について要点を整理すること
14．サブプライムローン証券化問題とリーマンショック
　　　教科書：第7章
　　　事前学修：教科書等を利用して、サブプライムローン証券化問題とリーマンショックについて概要を調べること
　　　事後学修：サブプライムローン証券化問題とリーマンショックについて要点を整理すること
15．株式市場におけるカレントトピック
　　　事前学修：ネット等を利用して、株式市場におけるカレントトピックを調べること
　　　事後学修：株式市場におけるカレントトピックについて要点を整理すること
16．定期試験

【予習・復習】

予習（２時間程度）　授業テーマに沿って事前に調べること。
復習（２時間程度）　毎回の授業時に実施する小テストの内容を中心に教科書、プリント等を使って復習すること。

【授業関連科目】

証券市場論２、ポートフォリオ・マネジメント、FP金融資産運用設計、金融リテラシー講座・基礎編、金融リテラシー講座・応用編

【成績評価方法・注意】

成績評価方法：小テスト、定期試験
到達目標について理解しているかは、毎回の授業時に行う小テストでチェックする。小テストに30点を配点する。期末試験で全体の理解度を確認し70点の配点をする。小テストと期末試験で評価する。
小テストは、次回の授業で模範解答を配布して解説する。
セキュリティシートで出席をとる。
オンライン対応時には、毎回小テストを実施する。

【教科書】

著者：坂下晃監修、鳴滝善計　他著　書名：証券投資の基礎知識　出版社：晃洋書房

【参考書】

適宜指示する