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基礎演習 4単位 2014年度以後入学生
2年以上 経済   経営    
2013年度以前入学生
中山 秀木 通年1コマ 2年以上 経済   経営    
備考  
シラバス1

【授業の目的】

 本演習では、本学が講義形式の授業として提供している憲法・民法・刑法などをはじめとした実定法が、実際にはどのように実行・実現・運用されているのかをメンバー全員で理解を深めることを目標とする。すなわち、授業計画にあるような内容の知識を習得し、ゼミでの報告を通じて、表現力や主体的に学習に取り組む姿勢を身につけることを期待する。

【到達目標】

1)報告担当回にあたっては、与えられたテーマについて、テキストだけでなく可能な限りの参考文献も調べた上で、ゼミ参加者にとってわかりやすいレジュメにまとめ、物怖じせず堂々と人前で発表できるようになること。これは卒業後社会に出て、いわゆる「プレゼン」というものをする際の度胸をつける基礎的な経験となる。2)報告担当以外の回でも、報告者の報告に耳を傾けたうえで、自分なりの意見を表明できるようになること。また、報告者の報告を鵜呑みにするだけでなく、批判的に傾聴したうえで自分なりの考えを表明できるようになれば尚良い。高校までの教師の言うことをフォアグラの如く詰込む勉強ではなく、大学以降の勉強では他人の言うことを批判的にかつしっかり聞く姿勢が大切です。そうした姿勢を本講で養ってほしい。3)本講で学んだ内容について理解を深め、これまでおよびこれから学ぶ実定法を学習する際に本ゼミでの経験に思いを馳せてほしい。

【授業計画】

第1回 イントロダクション
第2回 紛争は市民の身近にある
第3回〜第10回 日本の司法を考える
 いろいろな裁判、民事の裁判、裁判所以外での紛争解決、民事事件における日本人の法行動と法意識、刑事の裁判、行政の裁判、司法へのアクセスの課題と対策。
第11回〜第14回 司法権の現状はどうなっているのか
 司法権の位置づけと仕組み、日本の司法制度の歴史・沿革、裁判官のおかれた状況と統制など。
第15回 小括

第16回〜第23回 司法権を担う人々にはどのような人がいるか
 弁護士・裁判官・検察官の実態、ロースクール問題、司法書士・行政書士ほか隣接法律専門職について。
第23回〜第26回 司法権は専門家だけが担っているのではない
 裁判員制度、検察審査会など。
第27回〜第28回 これからの司法のために
第29回 あるべき司法実現の課題は何か
第30回 まとめ


その他、課外で裁判所見学、昼食会なども要望があれば実施したい。


【予習・復習】

<予習・復習について>
 報告担当者は、担当範囲のテキストの内容をまとめるだけでなく、可能なかぎりでの参考文献なども参照して、レジュメを作成し、授業で報告すること。
 報告担当者以外も、予習として、最低限テキストには目を通してきて、疑問点や自分なりの意見を考えてくること。
 復習としては、授業の後に、各自、報告担当者が作成したレジュメや教科書をもう一度よみなおし、理解を深めておくこと。       

【授業関連科目】

本ゼミでは、憲・民・刑・行政法などのあらゆる実定法と関連する内容を扱いますが、受講に際し1年次での学習内容に苦手意識を持つ人でも歓迎します。本講は強いて言えば法社会学という学問領域といえるでしょうか。

【成績評価方法・注意】

 出席および報告回での報告の出来具合を中心に評価する。また、自分があたった報告の回・分担だけでなく、他人の報告回での授業の貢献度(活発な質疑応答・意見表明)も成績評価に大いに盛り込む。 なお、もちろん出席を重視するが、単に黙って座っているだけでは出席と認めない。 また正当な理由なく一定回数以上欠席した場合には単位を与えない。また、報告担当回での欠席および報告懈怠は、原則一発でレッドカードとする。

【教科書】

著者:木佐茂男=宮澤節生=佐藤鉄男=川嶋四郎=水谷規男=上石圭一 書名:テキストブック現代司法(第6版) 出版社:(日本評論社・2015年)

【参考書】

適宜指示する