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民法総則 2単位 2014年度以後入学生
2年以上 経済 2年以上 経営 2年以上 2年以上
2013年度以前入学生
倉持 弘 後期1コマ 2年以上 経済 2年以上 経営 2年以上 2年以上
備考 『民法概説』を履修済みであること
シラバス1

【授業の目的】

本学の教育目標である「専門学術の振興」に貢献すること。公務員試験や行政書士試験などの試験科目に民法がある試験を受験しようという人を想定して、民法の総則編について解説する。

【到達目標】

受講生が受講後に次のようなことができるようになること。
1.法律行為とはどのようなものか、例をあげて説明できる。
2.行為能力の制限の制度について例をあげて説明できる。
3.代理について例をあげて説明できる。
4.時効制度について例をあげて説明できる。

【授業計画】

この講義は5編構成の民法の第1編「総則」の部分を解説するものであるが、総則編には民法全体に共通して適用される規定が置かれているので、民法全体をある程度理解した上で履修することが望ましい。なお、総則編中の法人については『会社法概説』の講義で、取得時効については『物権総論』の講義で扱われる。

1.オリエンテーション、民法総則の位置づけ
 事前学習:教科書第1章を読むこと。
 事後学習:小テストの見直し。パンデクテンシステムとはどういうものか。
2.人の出生と死亡、失踪宣告
 事前学習:教科書第3章第1節を読むこと。
 事後学習:小テストの見直し。失踪宣告とは何か。
3.法律行為と意思表示
 事前学習:教科書第6章第1節〜第3節を読むこと。
 事後学習:小テストの見直し。法律行為・意思表示とは何か。
4.法律行為の自由と制約、法律行為の解釈
 事前学習:教科書第7章を読むこと。
 事後学習:小テストの見直し。公序良俗に反する法律行為にはどのようなものがあるか。
5.不完全な意思表示
 事前学習:教科書第6章第4節を読むこと。
 事後学習:小テストの見直し。レポート:「意思と表示の不一致」
6.未成年者
 事前学習:教科書第3章第2節第3節を読むこと。
 事後学習:小テストの見直し。成年年齢の引き下げ。
7.成年の制限行為能力者
 事前学習:教科書第3章第3節を読むこと。
 事後学習:小テストの見直し。成年後見にからむ諸問題。
8.中間試験、無効と取消し
 事前学習:教科書第8章を読むこと。
 事後学習:無効と取消しの異同。
9.代理の概略
 事前学習:教科書第10章第1節第2節を読むこと。
 事後学習:小テストの見直し。民法の代理。
10.代理行為
 事前学習:教科書第10章第3節を読むこと。
 事後学習:小テストの見直し。顕名主義。
11.無権代理、表見代理
 事前学習:教科書第10章第4節第5節を読むこと。
 事後学習:小テストの見直し。レポート「表見代制度の必要性」
12.時効の概略
 事前学習:教科書第12章第4節を読むこと。
 事後学習:小テストの見直し。時効制度の意義。
13.消滅時効
 事前学習:教科書第12章第2節を読むこと。
 事後学習:小テストの見直し。消滅時効の起算点。
14.取得時効・消滅時効に共通する原則
 事前学習:教科書第12章第3節を読むこと。
 事後学習:小テストの見直し。時効の中断と停止。
15.信義誠実の原則、条件・期限、物
 事前学習:教科書第2章第3節、第9章、第5章を読むこと。
 事後学習:小テストの見直し。禁反言。
16.定期試験

*六法は指定のものでなくても構わないが、改正民法が掲載されているものを用意すること。

【予習・復習】

予習1時間:教科書該当ページを読み、疑問点などを整理する。
復習3時間:教科書を読み直して小テストを見直すこと。各回の事後学習について自分で考えてみること。

【授業関連科目】

民法概説、契約法、不法行為法、物権総論、担保物権、債権総論
民法概説は履修済みであること。

【成績評価方法・注意】

試験は定期試験と中間試験(持ち込み不可)。中間試験については採点した答案を返却する。
講義の最後に小テストを行う。次の回に正解発表、解説を行う。
レポートを2回書いてもらう。締め切り後に解答例を講義掲示板に掲示する。
評価手段の「その他」は、予習課題である。解答例などを講義中で提示する。
注意
セキュリティーシートを配布するので、スマートフォンなどを利用して出席登録を行うこと。
この講義では録画ビデオを講義案内システムに掲載するので、欠席者は必ずそれを視聴した上で欠席者用紙を提出すること。

【教科書】

著者:永田・松本・松岡・横山 書名:民法入門・総則 第5版 出版社:有斐閣
著者: 書名:ポケット六法 平成31年版 出版社:有斐閣

【参考書】

適宜指示する