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法と論理I(形式論理) 2単位 2014年度以後入学生
1年以上 経済   経営    
2013年度以前入学生
九鬼 一人 前期1コマ 1年以上 経済   経営    
備考  
シラバス1

【授業の目的】

授業の位置付け:DP2一般知識、DP4判断力、DP6持続性
 公務員試験を教材にして、形式論理に関わる判断能力と推論能力を養う。あわせて文章を読解するために必要な論理学の基礎に慣れるようにする。

【到達目標】

 形式論理、特に否定と三段論法が使いこせるようになる(法と論理IIでも復習するのでIIの履修が望ましい)。この講義で修得する「論理」とは、次のようなものを言う。「論理法則は事実法則ではなくして、事実を表現する概念の間、またはそれら概念の記法である言語の間の関係を述べたものである」(大森荘蔵(1971)「論理と世界」より)。こうして考えられる論理法則を扱うのが、「論理」である。要するに「論理」とは、言葉における取り決めであることに留意されたい。

【授業計画】

一、授業の位置付け:CP2一般知識、CP4判断力、CP6持続性
二、授業形態:講義
三、受動型
 ホームページに模擬試験を解く場を用意するので、意欲のある学生はチャレンジしてもらいたい。法律解釈の問題は、あくまで文章の論理・指示関係をつかむ目的のためであり、法学の入門とは独立である。必ず教科書購入のこと。
 
1. 集合 集合の要素:集合の内包的表示と外延的表示
   教科書:田辺勉(1993)20頁  倍数の集合の関係テスト
                        事前学修:教科書閲覧 事後学修:添削の復習
2. 命題と論理 論理と集合
   教科書:田辺勉(1993)26-27頁       事前学修:教科書閲覧 事後学修:添削の復習
3. ベン図とならばの基礎 逆・裏・対偶
   (AならばBの逆:BならばA、裏:AでないならBでない、対偶:BでないならAでない)
   教科書:田辺勉(1993)2-5頁 参考書:野矢茂樹(1994)28-31頁
                        事前学修:教科書閲覧 事後学修:添削の復習
4. 条件法の基礎 条件(「ならば」の)連鎖
   教科書:田辺勉(1993)5-7頁        事前学修:教科書閲覧 事後学修:添削の復習
5. ドモルガンの法則
   教科書:田辺勉(1993)6-9頁        事前学修:教科書閲覧 事後学修:添削の復習
6. ドモルガンの法則と条件連鎖の組み合わせ1
   教科書:田辺勉(1993)8-9頁        事前学修:教科書閲覧 事後学修:添削の復習
7. ドモルガンの法則と条件連鎖の組み合わせ2
   教科書:田辺勉(1993)9-11頁        事前学修:教科書閲覧 事後学修:添削の復習
8. 復習の小テスト
                        事前学修:HP閲覧 事後学修:添削の復習
9. 復習の小テストの解説
                        事前学修:HP閲覧 事後学修:添削の復習
10.実用的な三段論法(S,P,Mの三概念を組み合わせた二つの前提・結論の三段からなる)・・・基本的にベン図で解けます。
   参考書:野矢茂樹(1994)79-81頁
                        事前学修:HP閲覧 事後学修:添削の復習
11.論理の飛躍と三段論法 マクリーン裁判
   参考書:野矢茂樹(1994)81-83頁
                        事前学修:HP閲覧 事後学修:添削の復習
12.解釈と論理1 憲法小テストと解説
   行政書士対策試験問題から例をとる
                        事前学修:HP閲覧 事後学修:添削の復習
13.解釈と論理2
   行政書士対策試験問題から例をとる
                        事前学修:HP閲覧 事後学修:添削の復習
14.まとめのテスト
                        事前学修:HP閲覧 事後学修:添削の復習
15.まとめのテストの解説
   教科書:田辺勉(1993)13-14頁       事前学修:HP閲覧 事後学修:添削の復習
16.期末試験
 うち十回、過去問の解答を事前に配り、それをノートに写す。授業の最後に、ノートの答えを参照しながら過去問を解く。授業は教科書を参照して基本事項を学びながら、実戦的な解法を追求する。テストは実力を重視する。なお発展学習として、対応関係・順序関係の問題の練習を行う予定である(616教室使用予定。詳細は追って連絡)。
 

【予習・復習】

予習一時間:HPその他で予習のこと。
復習二時間:配布資料の復習(必要事項は暗記の事)。

【授業関連科目】

思考の論理的形式I・思考の論理的形式II・法と論理II・憲法

【成績評価方法・注意】

 試験と小レポート(小テストを含む)で評価する。平常点は小レポート+宿題の勉強のすすめ、をもとに計算する。フィードバックとして簡単なコメントを小レポートにつけ、次回に返却する。期末試験、及び授業で課した課題(レポート)、及び小テスト・宿題(持続力として評価)で上掲目標の到達度を評価する。期末試験:授業で課した課題+小テスト+宿題=7:3 なお授業中、計算のためスマホの使用を許可する。

【教科書】

著者:田辺勉 書名:『上・中級公務員 標準判断推理』 出版社:実務教育出版

【参考書】

適宜指示する