【授業の目的】

授業の位置付け（対応するディプロマポリシー）：DP1専門知識，DP3思考力，DP8持続性

経営学部経営学科に係る専門科目（選択必修科目）として，本学の教育目標である「専門学術の振興」に貢献することが授業目標です。他学部・他学科の学生にとっては，「幅広い学習機会」にもなります。

【到達目標】

受講生が受講後に以下のようなことができるようになることを到達目標としています。

1. 手形，有価証券，固定資産，貸倒引当金などの初歩的な簿記処理ができる。

2. 基本的な決算整理ができる。

【授業計画】

1．授業の位置付け（対応するカリキュラムポリシー）：CP1専門知識，CP3思考力，CP8持続性
2．授業形態：講義
3．授業方法：受動型

＜この講義のねらい＞
　複式簿記は，はるか昔から利用されている手続きであり，諸君らが読んだことがある本に中にも登場することがあります。たとえは，デフォー『ロビンソンクルーソー』やゲーテ『ヴィルヘルム・マイスターの修業時代』などを挙げることができます。とりわけ，前者の『ロビンソンクルーソー』は，児童書などで読んだことがある人もいるかもしれませんが，そこでは複式簿記の考え方が示されています。
　そもそも複式簿記とは財産の変動と損益を二面的に捉えて記録する手続きをいい，それによって企業の財政状態や経営成績を明らかにし，利害関係者等の意志決定に有用な情報を提供することを目的としています。ロビンクルーソーの状況とは異なり，今日のように多くの人が市場に参加する時代においては，ある一定のルールがなければ，上記の簿記の目的を達成することはできません。本講義では，その初歩的なルール（簿記手続き）を学びます。

＜講義内容＞
　簿記論２では手形，有価証券，固定資産及び貸倒引当金などといった基本的な簿記処理及び決算整理を中心に講義します。その大まかな各コマにおける講義タイトルと主題は下記の通りになっています。

1　 簿記論1の復習
2　 債権債務1・・・貸付金及び借入金などに係る簿記処理
3　 債権債務2・・・商品券及び他店商品券などに係わる簿記処理
4　 手形・・・受取手形及び支払手形に係る簿記処理
5　　有価証券及び固定資産・・・有価証券及び固定資産に係る簿記処理
6　　資本金と引出金・・・資本にかかる簿記処理と個人商店の引出金
7　　第1回習得試験・・・これまでの確認テスト
　　　事前学修：一連の簿記処理の流れを確認する
　　　事後学修：練習問題で復習を行う
8　　決算整理手続き1・・・決算手続きとは
9　　決算整理手続き2・・・減価償却とは何か
10　 決算整理手続き3・・・貸倒引当金とは何か
11　決算整理手続き4・・・収益と費用の締め切り
12　決算整理手続き5・・・消耗品の簿記処理
13　決算整理手続き6・・・清算表の作成1
14　決算整理手続き7・・・清算表の作成2
15　簿記論2のまとめ
　　　事前学修：一連の決算整理手続きを確認する
　　　事後学修：決算整理手続きの練習問題で苦手な点を繰り返し解いてみる
16　定期試験

【予習・復習】

・予習の時間：1時間程度
　教科書を読むことで，当該時間に関連する仕訳の取引内容を把握しておくこと。

・復習の時間：2時間程度
　講義で行った取引について，再度教科書を読み，問題集を解くこと。

【授業関連科目】

会計関連科目

【成績評価方法・注意】

＜成績評価方法＞
修得試験及び定期試験

＜詳しい配点＞
修得試験：3割
定期試験：7割

上記の到達目標をどの程度達成したのかについて仕訳問題と精算表で評価します。
試験終了後に，掲示等にて講評を行います。

＜注意＞
1 出席はセキュリティシートで取ります。
2 本講義はいわゆる簿記検定対策ではないことに留意してください。
3 簿記論2は簿記論1の知識を前提として講義します。

【教科書】

著者：渡部裕亘・片山覚・北村敬子　書名：検定 簿記講義3級　商業簿記　出版社：中央経済社
著者：渡部裕亘・片山覚・北村敬子　書名：検定 簿記ワークブック3級　商業簿記　出版社：中央経済社

【参考書】

適宜指示する