【授業の目的】

対応するディプロポリシー：DP1専門知識、DP3思考力、DP4判断力、DP5文章力
法学部法学科に関わる専門科目として、民法とりわけ「不法行為法」に関する基礎知識を修得し、これを基に紛争を解決する基礎的思考力を養うことを目的とする。

【到達目標】

（1）不法行為に関する基礎知識を修得し、関連条文等を具体例を用いて説明することができるようになること。

（2）目下の紛争の争点がどこにあるかを把握することができる。

【授業計画】

1.　ガイダンス　／　民法の全体像と不法行為法の位置づけ　―　本講義の対象：【教科書1：p1-6】／【教科書2：p2-47】
【事前学習】：該当教科書の熟読
【事後学習】：該当教科書の熟読及び自習課題への取り組み
2.　不法行為の意義：【教科書1：p150-155】／【教科書2：p528-532】
【事前学習】：該当教科書の熟読
【事後学習】：該当教科書の熟読及び自習課題への取り組み
3.　権利ないし法益侵害：【教科書1：p157】／【教科書2：p532-536】
【事前学習】：該当教科書の熟読
【事後学習】：該当教科書の熟読及び自習課題への取り組み
4.　故意・過失：【教科書1：p155-156】／【教科書2：p536-541】
【事前学習】：該当教科書の熟読
【事後学習】：該当教科書の熟読及び自習課題への取り組み
5.　過失と違法性：【教科書1：p155-156】／【教科書2：p536-541】
【事前学習】：該当教科書の熟読
【事後学習】：該当教科書の熟読及び自習課題への取り組み
6.　因果関係（事実的因果関係／保護範囲）：【教科書1：p157-158】／【教科書2：p543-548】
【事前学習】：該当教科書の熟読
【事後学習】：該当教科書の熟読及び自習課題への取り組み
7.　損害の金銭的評価・損害額の算定：【教科書1：p158-159】／【教科書2：p548-551】
【事前学習】：該当教科書の熟読
【事後学習】：該当教科書の熟読及び自習課題への取り組み
8. 損害額の調整／損害賠償責任の主体：【教科書1：p159-160】／【教科書2：p570-573】
【事前学習】：該当教科書の熟読
【事後学習】：該当教科書の熟読及び自習課題への取り組み
9. 差止請求権：【教科書1：p160】／【教科書2：p551-553】
【事前学習】：該当教科書の熟読
【事後学習】：該当教科書の熟読及び自習課題への取り組み
10. 不法行為の成立を阻却する事由／　不法行為責任の消滅時効・除斥期間：【教科書1：p160】／【教科書2：p541-543】
【事前学習】：該当教科書の熟読
【事後学習】：該当教科書の熟読及び自習課題への取り組み
11. 特殊の不法行為（1）−監督義務責任：【教科書1：p161】／【教科書2：p557-559】
【事前学習】：該当教科書の熟読
【事後学習】：該当教科書の熟読及び自習課題への取り組み
12. 特殊な不法行為（2）−使用者責任：【教科書1：p161-162】／【教科書2：p555-557】
【事前学習】：該当教科書の熟読
【事後学習】：該当教科書の熟読及び自習課題への取り組み
13. 特殊な不法行為（3）−土地工作物責任・共同不法行為責任：【教科書1：p162】／【教科書2：p553-554】
【事前学習】：該当教科書の熟読
【事後学習】：該当教科書の熟読及び自習課題への取り組み
14. 特殊な不法行為（4）−特別法等：【教科書1：p163-164】／【教科書2：p560-569】
【事前学習】：該当教科書の熟読
【事後学習】：該当教科書の熟読及び自習課題への取り組み
15. 総括
【事前学習】：教科書、レジュメをよく読み、整理すること
【事後学習】：教科書、レジュメをよく読み、整理すること
16. 定期試験

【特記事項】
（1）【教科書1】＝生田敏康・畑中久彌・道山治延・蓑輪靖博・柳景子『民法入門』（2017, 法律文化社）、【教科書2】＝道垣内弘人『リーガルベイシス民法入門[第2版]』（2017, 日本経済新聞出版社）である。
（2）関連する資料については、適宜紹介する。

【予習・復習】

講義1回あたりにつき、最低90分の予習・復習を要する。
予習：教科書の熟読（90分程度）
　　　なお、教科書の熟読については、自分に合う参考書を選択して、該当箇所を熟読してきても構わない。
復習：講義レジュメ、教科書、参考書等を用いながら再度講義内容の理解に努める。
　　　適宜レポートを作成し、提出する。
　　　不明な箇所がある場合には教員に質問すること。

【授業関連科目】

民法概説、民法総則、物権総論、担保物権、債権総論、契約法、家族法、民事訴訟法

【成績評価方法・注意】

成績評価方法：
（1）定期試験（50％）
記述式問題で試験を実施する。詳細は講義で述べる。
（2）小テスト（20％）
空欄補充問題及び択一問題で小テストを適宜実施する。
（3）レポート（30％）
講義で述べた内容に関するレポートを適宜実施する。

（4）その他
評価にあたっては出席状況を含む「学習意欲・受講態度」等を加味することもある。

注意：講義には必ず六法を持参すること。
　　　講義中に簡単なディスカッションをする。

【教科書】

著者：生田敏康・畑中久彌・道山治延・蓑輪靖博・柳景子　書名：『民法入門』　出版社：法律文化社
著者：道垣内弘人　書名：『リーガルベイシス民法入門[第2版]』　出版社：日本経済新聞出版社
著者：　書名：ポケット六法平成30年度版　出版社：有斐閣

【参考書】

著者：中田裕康・窪田充見編　書名：民法判例百選2　債権[第7版]ジュリスト224号　出版社：有斐閣
著者：新見育文・山本豊・古笛恵子編　書名：交通事故判例百選[第5版]ジュリスト233号　出版社：有斐閣