【授業の目的】

対応するディプロポリシー：DP1専門知識、DP3思考力
法学部法学科に関わる専門科目として、民法とりわけ「不法行為法」に関する基礎知識を修得し、これを基に紛争を解決する基礎的思考力を養うことを目的とする。

【到達目標】

（1）民法の全体像の中において、本講義の対象である「不法行為法」を位置づけることができるようになること。
（2）不法行為に関する基礎知識を修得し、関連条文等を具体例を用いて説明することができるようになること。

【授業計画】

1.　ガイダンス　／　民法の全体像と不法行為法の位置づけ　―　本講義の対象【参考書：第1章】
2.　不法行為と損害補填のための諸制度【参考書：第25章第1節】
3.　故意・過失【参考書：第25章第2節】
4.　無過失責任論【参考書：第25章第1節（関連：第25章第4節）】
5.　権利ないし法益侵害／過失と違法性との交錯【参考書：第25章第1節】
6.　権利ないし法益侵害の具体例【参考書：第25章第2節】
7.　因果関係（事実的因果関係／保護範囲）【参考書：第25章第2節】
8.　不法行為の成立を阻却する事由【参考書：第25章第2節】
9.　損害の金銭的評価・損害額の算定【参考書：第25章第3節】
10. 損害額の調整／損害賠償責任の主体【参考書：第25章第3節】
11. 差止め　／　不法行為責任の消滅時効・除斥期間【参考書：第25章第3節及び第4節】
12. 特殊の不法行為（1）【参考書：第25章第4節】
13. 特殊な不法行為（2）【参考書：第25章第4節】
14. 不法行為の特別法【参考書：第25章第4節】
15. 総括【参考書：第25章全体】
16. 定期試験

【予習・復習】

講義1回あたりにつき、90分程度の予習・復習を要する。
予習：参考書の該当箇所を熟読してくること。
　　　なお、自分に合う参考書を選択して、該当箇所を熟読してきても構わない。
復習：講義レジュメ、参考書等を用いながら再度講義内容の理解に努める。
　　　不明な箇所がある場合には教員に質問すること。

【授業関連科目】

民法概論、民法総則、物権総論、担保物権、債権総論、契約法、家族法、民事訴訟法

【成績評価方法・注意】

成績評価方法：
（1）定期試験（80％）
択一式問題及び記述式問題で試験を実施する。詳細は講義で述べる。
（2）小テスト・レポート（20％）
講義で述べた内容に関する小テスト・レポートを適宜実施する。それぞれに対するコメントは講義で適宜実施する。
なお、評価にあたっては出席状況を含む「学習意欲・受講態度」等を加味することもある。
注意：講義には必ず六法を持参すること。

【教科書】

著者：問わない　書名：六法（判例付きではないもの）　出版社：問わない

【参考書】

著者：我妻榮・有泉亨・川井健　書名：民法2　債権法〔第3版〕　出版社：勁草書房