【授業の目的】

食料自給率の低い我が国では、安定的な食料確保に向けた農業政策は極めて重要である。農業政策は、国内農業生産および食料輸入の双方に大きな影響を及ぼす。本講義では、農業生産および農産物貿易と農業政策との関係性を理解し、農業問題への対策立案ができる人材を育成する。農業政策に関する「専門知識」や「思考力・判断力・表現力」を養い、問題解決に積極的に取り組む「主体性・態度」を身につけさせる。

【到達目標】

１）我が国経済全体の中で，農業生産部門が担っている役割について理解できる。
２）農業政策（価格政策や貿易政策）が，農業生産に及ぼす影響を分析できる。
３）農業生産と土地資源，水資源，環境・景観資源など）との関連を理解し，政策効果について判断できる。
４）農業・農村問題の解決に対して，政策提案ができる。
５）世界と日本との関係において食料問題を理解できる
６）我が国における農業・農村の問題を理解すると同時に，問題解決に向けた政策提案ができる。

【授業計画】

授業形態：受動型，問題解決型
授業方法：受動型，問題解決型

この講義では，我が国における農業および食料問題、農村問題を解決するための政策提案が出来るようにするため，経済理論（とくにミクロ経済学）の応用を教授し，農業生産ならびに食料需要の特殊性を理解すると同時に、農村活性化策の立案を可能とする力を身につけさせることを目的とする。

１．農産物需要曲線の非弾力性
２．農産物需要曲線の変動要因分析（１）：所得変化と需要変動　　
３．農産物需要曲線の変動要因分析（２）：多品目の価格変動と需要変動
４．農産物供給曲線の不安定性（１）：気象変動と供給変動
５．農産物供給曲線の不安定性（２）：多品目生産変動の影響
６．農産物価格安定化対策（１）：価格支持政策と農産物供給
７．農産物価格安定化対策（２）：不足払い価格政策と農産物供給
８．農産物市場構造の特徴（１）：卸売市場と農産物価格
９．農産物市場構造の特徴（２）：商品特性と市場構造
10．農産物輸入関税政策と農業生産（１）：生産者に及ぼす影響
11．農産物輸入関税政策と農業生産（２）：消費者に及ぼす影響
12．農産物輸入数量割当て政策と農業生産（１）：生産者に及ぼす影響
13．農産物輸入数量割当て政策と農業生産（２）：消費者に及ぼす影響
14．農産物市場情報の経済価値（１）：生産者に及ぼす影響
15．農産物市場情報の経済価値（２）：消費者に及ぼす影響
16. 定期試験

【予習・復習】

事前に配布した資料および前回までの講義ノートを活用して、予習：約１時間，復習：約２時間を実施してください。

【授業関連科目】

地域政策、地域資源論、農業経済論、ミクロ経済学

【成績評価方法・注意】

授業中の練習問題、講義中のミニテスト、および最終試験の成績をベースに成績評価を実施する。成績評価の配点は、レポート・ミニテスト30％、最終試験70％。

【教科書】

プリントを配布する

【参考書】

適宜指示する