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文学と時代 2単位 2014年度以後入学生
1年以上 経済   経営 1年以上 1年以上
2013年度以前入学生
石井 敏弘 後期1コマ 1年以上 経済 1年以上 経営 1年以上 1年以上
備考  
シラバス1

【授業の目的】

授業の位置付け(対応するディプロマポリシー):DP1専門知識,DP3思考力,DP5会話・文章力
 一般教養科目の「文学と時代」として、受講生には歴史的な流れの中での文学の発祥、発展、変化を知ることで、より大局的な視野や日本人(外から見た日本人)のアイデンティティや文化的な素養の理解や、自分なりの独自性の確立、またそれについて考えることができるようになることを目標とする。

【到達目標】

 受講生が受講終了までに、次のようなことができるようになることが到達目標である。
1.文学の発祥と変化について深く考察することで、歴史の中で生きている自分の存在についても大局的に客観視することができるようになる。
2.文学という素材を通じて、あらゆる文化や芸術が持つ意味や必要性についての認識を改めることができる。
3.歴史と共に多様な文学を知ることで、特に自分と所属する社会がこれからどこへ向かい、どのようになっていくのが望ましいか、考える機会として受け取ることができる。

【授業計画】

(1)授業の位置付け(対応するカリキュラムポリシー):CP1専門知識,CP3思考力,CP5文章力
(2)授業形態:講義
(3)授業方法:受動型

1.ミステリー作家の立場からの問題定義――謎解きののための二つの命題。
   教科書:『デウス・エクス・マキーナ』冒頭〜P6。
2.物語の発祥 最古の物語『ギルガメッシュ叙事詩』。
   教科書:『デウス・エクス・マキーナ』物語の源流〜神話の形成。
3.ギリシア神話と日本神話の比較。
   教科書:『デウス・エクス・マキーナ』神々の戦い〜人の物語の萌芽。
4.トロイの伝承と神話から人の物語への変遷。
   教科書:『デウス・エクス・マキーナ』英雄物語の時代。
5.日本における英雄譚 ヤマトタケル。
   教科書:『デウス・エクス・マキーナ』英雄物語の時代(とその前後 戦争の起源〜もう一つの源流)。
6.日本文学の祖『竹取物語』とその意外な背景。
   教科書:『デウス・エクス・マキーナ』日本文学の発祥。講義終了後レポート課題配布。
7.『源氏物語』の解説と平安期の文学についての理解。
   レポート課題提出。教科書:『デウス・エクス・マキーナ』日本文学の発祥〜父系社会の文学 軍記物語。
8.日本文学の大きな転換。暗黒期と江戸期の文学『好色一代男』。
   レポート課題評価。教科書:『デウス・エクス・マキーナ』父系社会の文学 軍記物語〜江戸期 娯楽の文学。
9.江戸期の文学の持つ多様性と娯楽性。『南総里見八犬伝』ほか。
   教科書:『デウス・エクス・マキーナ』江戸期 娯楽の文学。
10.明治・大正期の文学の傾向。
   教科書:『デウス・エクス・マキーナ』日本にだけ存在する平安。
11.推理小説の発祥 『モルグ街の殺人』。
   教科書:『デウス・エクス・マキーナ』ミステリーの発祥。『モルグ街の殺人』。
12.『本陣殺人事件』と『点と線』(1)。
   教科書:『デウス・エクス・マキーナ』日本ミステリーの発祥〜日本における推理小説の確立。
13.『本陣殺人事件』と『点と線』(2)。
   教科書:『デウス・エクス・マキーナ』日本における推理小説の確立〜名探偵=機械仕掛けの神。
14.蘇る名探偵の謎 『占星術殺人事件』と新本格派。
   教科書:『デウス・エクス・マキーナ』名探偵=機械仕掛けの神〜神の復権。
15.デウス・エクス・マキーナ その意味総括』――二つの命題への仮説。
   教科書:『デウス・エクス・マキーナ』日本人のデウス・エクス・マキーナ〜文学のバイオリズム。
16.定期試験。

※ 講義の進捗状況ほかの事情で、多少前後へずれ込むことがあります。


予習(1時間程度)教科書の該当箇所を読み、ストーリーについて把握しておくこと。また疑問点を整理しておくこと。
復習(1時間程度)当日講義の箇所を再読。レポート提出の場合もある。

【予習・復習】

 

【授業関連科目】

文学を考える

【成績評価方法・注意】

試験,レポート,受講態度,出席
 講義内容についての理解度の確認と到達目標にどの程度達したかを確認するテストを行う。レポートもこれに準じ、優れた内容のものは発表する。積極的な授業参加姿勢、着眼や優れた意見などは加点の対象となる。定期試験は教科書、ノートの持ち込みを許可する(コピーは不可)。また留学生は、試験時に電子辞書の持ち込みを可とするが、スマートフォンのアプリケーションによる代用は認められない。

【教科書】

著者:石井敏弘 書名:デウス・エクス・マキーナ 出版社:ふくろう出版

【参考書】

適宜指示する