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科学と哲学 2単位 2014年度以後入学生
1年以上 経済   経営 1年以上 1年以上
2013年度以前入学生
九鬼 一人 前期1コマ 1年以上 経済 1年以上 経営 1年以上 1年以上
備考  
シラバス1

【授業の目的】

授業の位置付け:DP2一般知識、DP3思考力、DP9倫理観
 過去の科学では、哲学と科学が渾然一体化していた。その文脈で科学と哲学(宗教)の関係を歴史的に考察する。科学に対する複眼的な考察の機会を与え、幅広く深い教養を培う。

 

【到達目標】

1.宗教と科学の関係についての基礎知識を習得できる。
 科学と人生の問題の関係に踏み込めるよう、配慮した。すなわち、人生観・世界観について内省を培える。
2.コペルニクス・ガリレオ・ニュートンの科学の基礎知識・その哲学的背景を理解できる。

【授業計画】

一、授業の位置付け:CP2一般知識、CP3思考力、CP9倫理観
二、授業の形態:講義
三、授業方法:受動型

教科書は手に入らないので、コピーを配る(村上陽一郎著『西欧近代科学』)。HPは改訂中。
1 .古代の天文学・天動説 アリストテレスの宇宙像 第二章第一節
   神の目的の名のもとでの宇宙観
2 .古代の天文学・天動説 プトレマイオスの体系  第二章第一節
   天動説でも見かけの運動は説明できる
3 . コペルニクスの意義 「回転について序文」   第二章第二節
   地動説はふつう考えられるように単純な体系でない
4 .コペルニクスの意義 新プラトン主義の影響  第二章第二節
   新プラトン主義の太陽崇拝
5 .ケプラーと新天文学  新プラトン主義の影響  第二章第三節
   新プラトン主義の神秘主義
6 .古代の運動力学 アリストテレス自然学     第四章第一節
   自然の本性に従って「変化」する
7 .アリストテレス力学の変容           第四章第二節
   中世の運動力学
8 .ガリレオ・ガリレイ  自然落下        第四章第三節
   実証主義???
9 .ガリレオ・ガリレイ  ガリレオの天体観察
   俗に、アリストテレス天文学に実証的反例を示した、と言われる
10. ガリレオ・ガリレイ  月の観察・ガリレオのスケッチは正確か
   正確か・不正確か議論は分かれる
11. ブレヒトの戯曲を題材にしてガリレオ裁判の真相を知る
    参考書:B.ブレヒト(1995)千田是也訳『ガリレイの生涯 』
   (ブレヒト戯曲選集; 第3巻)白水社。
12. ガリレオ・ガリレイによる新力学       第四章第四節
   加速度について
13.ニュートン力学の成立 ニュートンに消された男フック 第四章第五節
   逆二乗の法則はフックによっても同時発見されていた
14. ニュートン力学の神学的前提         第四章第六節
   対象の大きさのまま、それを把握する神
15.科学とキリスト教・まとめ(「モード1以前」の科学)
   科学の宗教からの分離
 評価不能の小レポートを提出しても平常点に加算しない(出席回数ではなく、取り組み方を評価する)。授業の初めにHPにて前回の復習をする。

【予習・復習】

予習一時間:HPその他で予習のこと。
復習二時間:配布資料の復習(必要事項は暗記の事)。

【授業関連科目】

こころの哲学・思考の論理的形式II

【成績評価方法・注意】

 平常点は小レポート+宿題の勉強のすすめ、をもとに計算する。フィードバックとして簡単なコメントを小レポートにつけ、次回に返却する。試験として、科学と宗教に関する選択肢問題・穴埋め問題・事項解説を課す。自筆ノートのみ持ち込み可(プリントの持ち込み不可、またプリントをノートに貼ってもいけない)。期末試験:平常点=7:3。

【教科書】

プリントを配布する

【参考書】

適宜指示する