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文学の概要 2単位 2014年度以後入学生
1年以上 経済   経営 1年以上 1年以上
2013年度以前入学生
越智 悦子 前期1コマ 1年以上 経済 1年以上 経営 1年以上 1年以上
備考  
シラバス1

【授業の目的】

全学共通の教養科目として、本学の教育目標である「幅広い学習機会の提供」に貢献すること。

【到達目標】

受講生が受講後に次のようなことができるようになること。
1.小説の各場面において、登場人物の具体的な言行として描写されている事柄の意味を、自分の言葉で解説できる。
2.小説に具体的に描写されている事柄を、抽象概念化して一般的・普遍的な問題として捉え、自らの現実問題との関連を考えることが出来る。

【授業計画】

授業形態:講義・実技(朗読) 授業方法:能動型
1.授業ガイダンス、及び漱石初期作品としての『坊つちやん』の位置、背景を解説する
2.第一章を朗読――坊っちゃんの性格及び、清の存在意味を考える
   教科書:夏目漱石著『坊っちゃん』第一章
3.第一章の問題点に対して、学生が提出した考えを徐々に抽象概念化していく方法で読解する
4.第二章を朗読――坊っちゃんの都会人意識と、校長「狸」の教育談義の意味を考え、読解する
   教科書:夏目漱石著『坊っちゃん』第二章
5.第三章を朗読――坊っちゃんの受けたいたずらの意味を考え、読解する
   教科書:夏目漱石著『坊っちゃん』第三章
6.第四章を朗読――「多勢」という力を行使する生徒のあり方を考え、読解する
   教科書:夏目漱石著『坊っちゃん』第四章
7.第五章を朗読――「赤シャツ」の計略と、「野だ」の性格を考え、読解する
   教科書:夏目漱石著『坊っちゃん』第五章
8.第六章を朗読――会議における校長・教頭の言行の意味と、教師達の態度の意味を考え、読解する
   教科書:夏目漱石著『坊っちゃん』第六章
9.第七章を朗読――清からの手紙の意味と、「赤シャツ」の性格を考え、読解する
   教科書:夏目漱石著『坊っちゃん』第七章
10.第八章を朗読――萩野の婆さんの意見と、坊っちゃんの言行の意味を考え、読解する
   教科書:夏目漱石著『坊っちゃん』第八章
11.第九章を朗読――「山嵐」が会津藩出身者であることと、坊っちゃん・清・うらなりとの関係を考え、読解する
   教科書:夏目漱石著『坊っちゃん』第九章
12.第十章を朗読――多勢の中で匿名性を利用しての生徒の言行の意味を考え、読解する
   教科書:夏目漱石著『坊っちゃん』第十章
13.第十一章を朗読――坊っちゃんと山嵐の天誅の意味を考え、読解する
   教科書:夏目漱石著『坊っちゃん』第十一章
14.主人公が「坊っちゃん」と呼ばれることの意味を考え、読解する
15.『坊つちやん』全体から読み取れることを、抽象概念化して発表する
16.定期試験


【予習・復習】

全員に音読をしてもらうので、読めない文字や知らない言葉は前もって調べる予習を1時間。前回朗読の章に対して出された自分以外の人の解釈と自分のものとを比較、考察してまとめるための復習を1時間する。

【授業関連科目】

 

【成績評価方法・注意】

毎時間の小レポートと定期試験の両方で評価する。出席をとる。三分の一以上の欠席は認めない。

上掲の到達目標にどの程度達したかを、記述式の問題で試験し評価する。

【教科書】

著者:夏目漱石著   書名:『坊つちやん』 出版社:新潮文庫 

【参考書】

適宜指示する