印刷する
簿記論IV 2単位 2014年度以後入学生
1年以上 経済   経営 1年以上 1年以上
2013年度以前入学生
内田 浩徳 後期1コマ 1年以上 経済   経営 1年以上 1年以上
備考  

【授業の目的】

簿記の学習を通じて本学の教育目標である「専門学術の振興」に貢献すること。

【到達目標】

受講生が受講後に以下のようなことができるようになること。

1. 手形及び引当金に関する簿記処理ができる。
2. 決算手続きが理解できる。
3. 本支店間の簿記処理ができる。

【授業計画】

授業形態:講義
授業方法:受動型

<この講義のねらい>
  複式簿記は,はるか昔から利用されている手続きであり,諸君らが読んだことがある本に中にも登場することがあります。たとえは,デフォー『ロビンソンクルーソー』やゲーテ『ヴィルヘルム・マイスターの修業時代』などを挙げることができます。とりわけ,前者の『ロビンソンクルーソー』は,児童書などで読んだことがある人もいるかもしれませんが,そこには,複式簿記の考え方が示されています。
 そもそも複式簿記とは,財産の変動と損益を二面的に捉えて記録する手続きをいい,それによって,企業の財政状態や経営成績を明らかにし,利害関係者等の意志決定に有用な情報を提供することを目的としています。ロビンクルーソーの状況とは異なり,今日のように多くの人が市場に参加する時代においては,ある一定のルール(手続き)がなければ,上記の簿記の目的を達成することはできません。本講義では,そのルール(簿記手続き)を学びます。

<講義内容>
 後期では,手形及び引当金に係る簿記処理,決算整理手続き並びに本支店間の簿記処理を中心に講義します。その大まかな各コマにおける講義タイトルと主題は下記の通りになっています。ただし,本年度以降は,簿記の教科書の改訂が相次ぐため,内容が一部変更する恐れがあります。変更した場合は,初回の講義でアナウンスします。

1 簿記論に関する基礎知識・・・これまで学んできた簿記論の復習
2 手形の処理(1)・・・手形の裏書と割引に関する簿記処理
3 手形の処理(2)・・・不渡りが起きた場合の簿記処理
4 手形の処理(3)・・・電子記録債権と電子記録債務
5 商品売買取引(1)・・・三分法と売上原価対立法
6 商品売買取引(2)・・・クレジット売掛金
7 引当金の設定(1)・・・貸倒引当金の簿記処理
8 引当金の設定(2)・・・製品保証引当金・修繕引当金の簿記処理
9 決算整理(1)・・・棚卸減耗損と商品評価損の簿記処理
10 決算整理(2)・・・その他有価証券評価差異額金の簿記処理
11 決算整理(3)・・・精算表の作成
12 本支店間の取引・・・本支店間で取引が行われた場合の簿記処理
13 合併損益計算書・・・合併財務諸表の作成1
14 合併貸借対照表・・・合併財務諸表の作成2
15 後期のまとめ・・・後期まとめ

<予習・復習について>
・予習の時間:1時間程度
 教科書を読むことで,当該時間に関連する仕訳の取引内容を把握しておくこと。
・復習の時間:2時間程度
 講義で行った取引について,再度教科書を読み,問題集を解くこと。

【授業関連科目】

会計学・簿記論・財務諸表論など会計に関連する科目

【成績評価方法・注意】

<成績方法>
成績評価方法:試験とレポートの両方

<詳しい配点>
小課題等(15点)
修得試験及び期末試験の平均点(100点)

上記の到達目標をどの程度達成したのかについて計算式問題でテストします。

<注意>
1 本講義は,いわゆる簿記検定対策ではないことに留意してください。
2 簿記論4は,簿記論1,簿記論2及び簿記論3の知識を前提として講義します。

【教科書】

著者:渡辺裕亘 片山覚 北村敬子 書名:新検定 簿記講義2級 商業簿記 出版社:中央経済社
著者:渡辺裕亘 片山覚 北村敬子 書名:簿記ワークブック2級 商業簿記 出版社:中央経済社

【参考書】

適宜指示する