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生命倫理と法 2単位 2年以上 経済 2年以上 経営  
         
粟屋 剛 後期1コマ クラス:  

シラバス1

【授業の目的】

医療や生命科学(及びそれらの周辺領域)は患者ひいては社会に恩恵をもたらすものであると同時に、さまざまな倫理的、法的、社会的問題 Ethical, Legal and Social issues(=ELSI)をも、抱えている。本講義のねらいは、受講生がそれらの問題のうちのとくに基本的なものを理解するようになることである。

【到達目標】

受講生は、生命倫理と法に関する基礎知識を身につけることができる。そして、それと同時に、一般的な「ものの考え方」を身につけることができる。本講義を通して受講生の目から数枚の鱗(うろこ)が落ちることを期待する。


【授業計画】

●原則、対面講義。コロナ禍次第で、オンライン(動画配信またはライブ)講義。
 コロナ禍等により「学校閉鎖」になった場合、対面からオンラインに切り替えます。
 詳細についてはその折りにお知らせします。
●特に注意:9月22日(木)及び9月26日(月)は休講です。補講を10月18日(火)5限及び10月24日
 (月)5限(つまり、この講義<4限>の続きの時間)に行います。そのことをご承知の上、受講
 なさってください(補講の補講はありません)。
●適宜、ディスカッションないしディベートを行います。その覚悟で受講してください。


第1回【テーマ】臓器移植をめぐる法と倫理 【内容】改正臓器移植法による自己決定権空洞化の問題を含めて、臓器移植一般に関する法的、倫理的問題を概説する。
○タイトルに関連する事前学修(2時間)及び事後学修(2時間)を行う。
第2回【テーマ】臓器売買をめぐる法と倫理 【内容】インド、フィリピン、日本などでの臓器売買の実態を紹介し、その上で、臓器売買に関する法的、倫理的問題を概説する。
○タイトルに関連する事前学修(2時間)及び事後学修(2時間)を行う。
第3回【テーマ】脳死をめぐる法と倫理 【内容】脳死は人の死か、という根本問題も含めて、脳死に関する法的、倫理的問題を概説する。
○タイトルに関連する事前学修(2時間)及び事後学修(2時間)を行う。
第4回【テーマ】安楽死・尊厳死をめぐる法と倫理 【内容】安楽死・尊厳死に関する実例を紹介した上で、それらに関する法的、倫理的問題を概説する。日本の判例や外国の立法等も概説する。
○タイトルに関連する事前学修(2時間)及び事後学修(2時間)を行う。
第5回【テーマ】生殖医療をめぐる法と倫理 【内容】人工授精・体外受精、配偶子(精子・卵子)提供、出生前診断・着床前診断、代理出産、死後生殖・死後認知等における法的、倫理的問題を概説する。
○タイトルに関連する事前学修(2時間)及び事後学修(2時間)を行う。
第6回【テーマ】LGBTをめぐる法と倫理 【内容】LGBT(レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダー)に関する世界的状況を概説し、その上でそれらに関する法的、倫理的問題を概説する。
○タイトルに関連する事前学修(2時間)及び事後学修(2時間)を行う。
第7回【テーマ】患者の自己決定権とインフォームド・コンセント 【内容】医療倫理、生命倫理の基本概念である患者の自己決定権について概説する。また、インフォームド・コンセント及び医療者の説明義務についても概説する。
○タイトルに関連する事前学修(2時間)及び事後学修(2時間)を行う。
第8回【テーマ】医療事故をめぐる法と倫理 /医療者の法的義務 /法・倫理・医療倫理・生命倫理 【内容】診断・検査ミス、投薬・注射・手術事故、及び輸血・麻酔事故等に関する法的、倫理的問題を概説する。また、医療者が負う諸種の法的義務及び責任について概説する。さらには、法、倫理、医療倫理、生命倫理のそれぞれの概念について説明し、その上で、法と倫理の違い、及び医療倫理と生命倫理の違いについて概説する。
○タイトルに関連する事前学修(2時間)及び事後学修(2時間)を行う。
第9回【テーマ】医学研究をめぐる法と倫理 【内容】人体実験や臨床試験も含めて、医学研究一般に関する法的、倫理的問題を概説する。また、近時の医学研究不正問題についても概説する。
○タイトルに関連する事前学修(2時間)及び事後学修(2時間)を行う。
第10回【テーマ】人体論 【内容】生体・死体、臓器・組織・細胞等に関する所有権問題を含めて、それらをめぐる法的、倫理的問題を概説する(死者と死体の法の概説を含む)。
○タイトルに関連する事前学修(2時間)及び事後学修(2時間)を行う。
第11回【テーマ】人体資源化・商品化をめぐる法と倫理 【内容】アメリカ人体部品産業の紹介を含めて、人体資源化・商品化の現実を紹介する。その上で、それらに関する法的、倫理的問題を概説する。
○タイトルに関連する事前学修(2時間)及び事後学修(2時間)を行う。
第12回【テーマ】優生学をめぐる法と倫理 【内容】ナチス・レーベンスボルン(生命の泉)計画や我が国のハンセン病問題などを素材にして優生学(ないし優生思想)について概説する。そして、それをめぐる法的、倫理的問題について概説する。我が国の国民優生法・優生保護法・母体保護法などにも触れる。
○タイトルに関連する事前学修(2時間)及び事後学修(2時間)を行う。
第13回【テーマ】エンハンスメント論・人間改造論 【内容】エンハンスメント(能力増強)論について概説し、それに連動する優生学的人間改造の問題を、テクノロジーは人類をどう変えるか、という視点から概説する。
○タイトルに関連する事前学修(2時間)及び事後学修(2時間)を行う。
第14回【テーマ】ロボット・動物をめぐる法と倫理 【内容】ロボットとりわけ人工知能搭載型ヒューマノイドロボット及び家畜やペットを含めて動物一般に関する法的、倫理的問題を概説する。
○タイトルに関連する事前学修(2時間)及び事後学修(2時間)を行う。
第15回【テーマ】人間の尊厳と人権 【内容】医療や医学研究の規制概念となっている人間の尊厳と人権の法的、倫理的概念について、その歴史的役割の問題も含めて、概説する。
そして、本講義の締め括りとして、人間の尊厳を徹底的、決定的に破壊したナチスの所業に関する映像を紹介する。
○タイトルに関連する事前学修(2時間)及び事後学修(2時間)を行う。


【予習・復習】

当日の講義テーマに関係する事項につき、事前学修(2時間)及び事後学修(2時間)を行うことが望ましい。


【授業関連科目】

 


【成績評価方法・注意】

定期試験なし。きちんと出席し、講師の話をよく聞くことが単位取得の前提である。毎回7点満点の小テストないしレポート課題提示を行う。遅刻、早退、私語、スマホ、居眠り、内職厳禁。なお、毎回の小テストないしレポート課題提示に対して、翌週、フィードバックを行う。


【教科書】

教科書を使用しない



【参考書】

参考書を使用しない



シラバス2

【授業形態】

講義 演習 実習・実技 実験
     

【授業方法】

受動型 アクティブラーニング その他
課題解決型 ディスカッション
ディベート
グループワーク
ペアワーク
プレゼン
テーション
フィールド
スタディ
その他
         

【受講生のPC等使用】

PC・タブレット
(教室に備付)
PC・タブレット
(学生自身が準備)
スマートフォン その他
       

【初年次教育】

 

【接続科目】

地域社会 国際社会 産業界 大学院進学
       

【評価(方法)手段】

評価(方法)手段 学部・学科カリキュラム・ポリシー(CP)
知能・技能 思考・判断・表現力 主体性・態度
CP1 CP2 CP3 CP4 CP5 CP6 CP7 CP8 CP9
専門知識 一般知識 思考力 判断力 会話・文章力 意欲・責任感 協調性 持続性 倫理観
評価(方法)手段    
学習目標(比率) 10% 10% 10% 10% 20% 20% 20%
評価手段(比率) 試験
小テスト 50% 5 5 5 5 10 10 10
レポート 30% 3 3 3 3 6 6 6
成果発表
受講態度 20% 2 2 2 2 4 4 4
その他
対応するディプロマ・ポリシー(DP) 知能・技能 思考・判断・表現力 主体性・態度
DP1 DP2 DP3 DP4 DP5 DP6 DP7 DP8 DP9
専門知識 一般知識 思考力 判断力 会話・文章力 意欲・責任感 協調性 持続性 倫理観
   

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