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民俗学II 2単位 1年以上 経済 1年以上 経営 1年以上
1年以上        
吉原 睦 後期1コマ クラス: 民俗学Iを履修済み、または同時履修することが望ましい。
実務経験 内容 学芸員(民俗分野担当)
授業との関連 文化財行政調査や歴史民俗資料保存活用(展示)業務等の実務経験と、学術理論とを融合させた講義を実施する。

シラバス1

【授業の目的】

 学芸員課程に係る専門科目(選択必修科目)として、本学の教育目標である「社会的人材の育成」に貢献することを授業目標にする。学芸員資格の取得を受講目的としない学生の場合は、幅広く深い教養及び総合的な判断力を養う一般教育科目として、本学の教育目標である「幅広い学習機会の提供」に貢献することを目指す。

【到達目標】

 医療技術の発達や関係法令の整備等、様々な社会環境の変化により、これまで常識と思われていたかたちの夫婦・家族関係や「家」が大きく変容しはじめている。そこで、私たち日本人庶民にとって「家」とはどのようなものであったのかを様々な角度から学び、受講を終えた段階で次の事柄ができるようになることを到達目標とする。
1.夫婦や親子、先祖祭祀に対する理解を深め、日本人の家観念について説明できる。
2.寺院・神社と家との関係性に注目し、歴史的推移を含めて説明できる。
3.家で使用される民具(花莚)に注目し、後世に残す価値や必要性についての「モノの見方」を説明できる。
4.家の今後のあり方について、現在・過去の様相を念頭に置いた上で検討することができる。


【授業計画】

●受講条件
 【授業の目的】と【授業方法】に明示した通り、本講義は幅広い学習「機会の提供」(一般教育科目として履修する場合)を「受動」型で行うものである。つまり、提供された機会を活かせるか否かは、他ならぬ学生諸君自身が自ら積極的に学習しようと努めるかどうかに大きく左右される。受講にあたっては、自ら主体的に学ぼうとする意識と努力を強く求めたい。

●授業方法
受動型、アクティブラーニング(調査学習)
※講義時間内に受動型によって学修した一般論や他地域事例を、講義時間終了後に自己体験へ照射しながら地域社会における民俗文化の実態を調べる課題を、毎回の講義で出題する。その能動的・主体的な学修の成果を問う問題を、次回講義冒頭に実施する小テスト(後述)で出題する。

●講義方法
対面講義での実施を基本とする。

※対面時の授業方法(基本):教室内で当日、その日の講義資料を配付するとともに、前回講義内容の定着度等を問う小テストを実施し即日回収する(講義システム経由での電子資料等配布は、おこなわない)。


※オンライン対応時の授業方法:下記の手順1)〜4)に沿って、資料配付型でのオンライン講義を実施し、毎回レポートを課し(概ね一週間の回答作成期間を与え)て提出(送信)を求める。

手順1)講義システムの『講義掲示板』を経由して、a)オンライン授業用電子資料(PDF形式)、b)課題回答用電子ファイル(MS-Word形式)、c)参考資料(対面講義時配付資料をPDF形式で電子化したもの)、の3ファイルを受け取ってください。

手順2)対面講義実施時と同じ時間帯の内に、『講義掲示板』へ「資料を受信しました」旨の「返信」を書き込んでください。この返信をもって、当該講義回への出席とします。

手順3)オンライン授業用電子資料(PDF形式)で勉強し、かつ、その中に記された課題に取り組んで「課題回答用電子ファイル(MS-Word形式)」に答案を作成(入力)してください。

手順4)次回講義の開始時刻(対面講義実施時の時間割と同一の日時)までに、『講義掲示板』を経由して、作成した答案ファイル(MS-Word形式)を提出(「返信」)してください。

●教科書について
 原則として各回ごとに、新たに配布するプリント(オンライン講義時は、新たに配付する電子ファイル)を用いて授業を行う。過去に配布済みのプリントを持参する必要が生じた場合は、その都度指示する。

●授業計画
第1回:家族・家(1)〜身近な実生活をみまわして、「家とは何か」を再確認する
事前学修:「家(イエ)」の一般的な意味や用例を、辞書や辞典類で調べておく。
事後学修:配付資料に基づく講義内容の再確認。

第2回:家族・家(2)〜家・家制度の歴史を知る
事前学修:前回学習内容と自己の「家」とを比較し、共通点や差異を認知しておく。
事後学修:学んだ内容を再確認・再整理した上で、その中から興味のある事項を抽出し、深く詳細を調べる。

第3回:家族・家(3)〜夫婦の前段階として、恋愛・結婚観の変容を知る
事前学修:下記参考書の該当頁を熟読し、内容を把握しておく。
事後学修:学んだ内容を再確認・再整理した上で、その中から興味のある事項を抽出し、深く詳細を調べる。
参考書:福田ほか(2012)pp.102-103。

第4回:家族・家(4)〜夫婦のかたちや、主婦の権限について知る
事前学修:下記参考書の該当頁を熟読し、内容を把握しておく。
事後学修:学んだ内容を再確認・再整理した上で、その中から興味のある事項を抽出し、深く詳細を調べる。
参考書:福田ほか(2009)pp.82-90。

第5回:家族・家(5)〜親子関係のかたちと家族の形態について知る
事前学修:下記参考書の該当頁を熟読し、内容を把握しておく。
事後学修:学んだ内容を再確認・再整理した上で、その中から興味のある事項を抽出し、深く詳細を調べる。
参考書:福田ほか(2012)pp.102-103。

第6回:家族・家(6)〜隠居と相続のかたちと、その背後にある観念を知る
事前学修:下記参考書の該当頁を熟読し、内容を把握しておく。
事後学修:学んだ内容を再確認・再整理した上で、その中から興味のある事項を抽出し、深く詳細を調べる。
参考書:福田ほか(2009)pp.54-63。

第7回:墓制(1)〜墓と墓石、葬法の諸相を知る
事前学修:下記参考書の該当頁を熟読し、内容を把握しておく。
事後学修:学んだ内容を再確認・再整理した上で、その中から興味のある事項を抽出し、深く詳細を調べる。
参考書:福田ほか(2009)pp.102-103。

第8回:墓制(2)〜他界観・先祖祭祀について知る
事前学修:下記参考書の該当頁を熟読し、内容を把握しておく。
事後学修:学んだ内容を再確認・再整理した上で、その中から興味のある事項を抽出し、深く詳細を調べる。
参考書:福田ほか(2009)pp.192-199。

第9回:家と寺院(1)〜檀家制度の歴史的展開を知る
事前学修:下記参考書の該当頁を熟読し、内容を把握しておく。
事後学修:学んだ内容を再確認・再整理した上で、その中から興味のある事項を抽出し、深く詳細を調べる。
参考書:福田ほか(2012)pp.230-231。

第10回:家と寺院(2)〜寺檀関係の実態を垣間見る
事前学修:下記参考書の該当頁を熟読し、内容を把握しておく。
事後学修:学んだ内容を再確認・再整理した上で、その中から興味のある事項を抽出し、深く詳細を調べる。
参考書:福田ほか(2012)pp.230-231。

第11回:家と寺院(3)〜檀家制度・寺檀関係の特徴を知る
事前学修:下記参考書の該当頁を熟読し、内容を把握しておく。
事後学修:学んだ内容を再確認・再整理した上で、その中から興味のある事項を抽出し、深く詳細を調べる。
参考書:福田ほか(2012)pp.230-231。

第12回:家と神社〜氏神・氏子の関係や、家族国家観について知る
事前学修:下記参考書の該当頁を熟読し、内容を把握しておく。
事後学修:学んだ内容を再確認・再整理した上で、その中から興味のある事項を抽出し、深く詳細を調べる。
参考書:福田ほか(2012)pp.208-209。

第13回:家の敷物(1)〜岡山の民俗文化財「花莚」(特に錦莞莚)を知る(前編)。
事前学修:下記参考書の該当頁を熟読し、内容を把握しておく。
事後学修:学んだ内容を再確認・再整理した上で、その中から興味のある事項を抽出し、深く詳細を調べる。
参考書:吉原(2008)pp.9-19,95-133。

第14回:家の敷物(2)〜岡山の民俗資料「花莚」(特に錦莞莚)を知る(中編)。
事前学修:下記参考書の該当頁を熟読し、内容を把握しておく。
事後学修:学んだ内容を再確認・再整理した上で、その中から興味のある事項を抽出し、深く詳細を調べる。
参考書:吉原(2008)pp.19-36,95-133。

第15回:家の敷物(3)、総括〜岡山の民俗資料「花莚」(特に錦莞莚)を知る(後編)
事前学修:下記参考書の該当頁を熟読し、内容を把握しておく。
事後学修:学んだ内容を再確認・再整理した上で、その中から興味のある事項を抽出し、深く詳細を調べる。
参考書:吉原(2008)pp.71-83,134-146。

★期末の定期試験は実施しない。


【予習・復習】

予習(1時間程度)参考書の該当箇所や前回講義資料を読み、前回講義との関連性(つながり)を把握すること。

復習(3時間程度)講義内容の再確認・再整理を通じて、基本(対面講義)時にあっては主体的に課題を設定し解決する(詳細に調べる)こと(オンライン講義時には、出題された課題に通ずる情報収集等を積極的に行うこと)。


【授業関連科目】

民俗学I


【成績評価方法・注意】

(1)試験,レポート〜基本(対面講義)時では、毎回の講義冒頭で、前回講義内容の理解度と復習の成果を確認するための小テスト(記述式)を実施し、試験終了直後にその場で回答用紙を回収する。オンライン講義時は、対面時の小テストの代替措置として毎回の講義ごとに1問、その講義回の内容に関連するレポートの作成を宿題として課し、次回講義開始までに提出(送信)するよう求める。
期末試験は実施しない(期末試験に代わる期末課題も課さない)。
成績は、小テスト(対面講義回時に実施)・レポート課題(オンライン講義回時に出題)を総合して評定する。

(2)小テスト・レポート課題に対するフィードバックについて、特筆すべき優れた着眼点や留意修正すべき事柄があれば、授業内で適宜回答し指導する。

(3)講義進行上の妨害となる受講態度(私語・代返・内職・カンニング等や、それらに相当する電子上の不正・不適切行為)には厳正に対処する(単位認定に必要な成績評価点数を付与しない)。あわせて、正規の手続・規定の方法にのっとって物事をすすめることが困難な場合は、事前に必ず相談をし許可を得ること(たとえば、講義掲示板の本文欄に課題レポートの回答を直接入力するなど、無断のまま自己判断で「正規の手順」「規定の方法」から離れた行為をしないこと。無許可によるこの例の場合は「不受理」とし採点しない)。

※難易度上、民俗学Iを履修済みか同時履修が望ましい。


【教科書】

プリントを配布する



【参考書】

適宜指示する



シラバス2

【授業形態】

講義 演習 実習・実技 実験
     

【授業方法】

受動型 アクティブラーニング その他
課題解決型 ディスカッション
ディベート
グループワーク
ペアワーク
プレゼン
テーション
フィールド
スタディ
その他
           

【受講生のPC等使用】

PC・タブレット
(教室に備付)
PC・タブレット
(学生自身が準備)
スマートフォン その他
       

【初年次教育】

 

【接続科目】

地域社会 国際社会 産業界 大学院進学
       

【評価(方法)手段】

評価(方法)手段 学部・学科カリキュラム・ポリシー(CP)
知能・技能 思考・判断・表現力 主体性・態度
CP1 CP2 CP3 CP4 CP5 CP6 CP7 CP8 CP9
専門知識 一般知識 思考力 判断力 会話・文章力 意欲・責任感 協調性 持続性 倫理観
評価(方法)手段          
学習目標(比率) 40% 20% 30% 10%
評価手段(比率) 試験
小テスト 95% 40 20 30 5
レポート
成果発表
受講態度 5% 5
その他
対応するディプロマ・ポリシー(DP) 知能・技能 思考・判断・表現力 主体性・態度
DP1 DP2 DP3 DP4 DP5 DP6 DP7 DP8 DP9
専門知識 一般知識 思考力 判断力 会話・文章力 意欲・責任感 協調性 持続性 倫理観
         

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