シラバス1
【授業の目的】
本演習の目標は、経済分野に関する専門科目として、本学の教育目標のうち主に「専門学術の振興」に貢献することである。
【到達目標】
本演習は、国際マクロ経済学の基礎的知識を習得し、国際マクロ経済の問題についてモデルを設定できる、グラフで表現できる、フローチャートを用いで内容を表現できるところまで達成することができ、受講生がその問題をパワーポイントを用いて発表することができることを目標としている。
【授業計画】
通常の授業は対面講義でおこないます。ただし、学校閉鎖時にはZoom授業で行います。いずれにおいても、担当教員の指示に従ってください。なお、入国できない学生がいる場合は、対面授業とZoom授業を行います。
前期(テキストの輪読) 第1回 オリエンテーション 事前学修:経済数学の基礎的知識(全微分、偏微分、ラグランジュ未定乗数法、行列) 事後学修:経済数学の練習問題を解き理解度を確認 第2回 基本的視点の設定 事前学修:金融取引、対外経済取引 事後学修:裁定取引と一物一価の法則 第3回 マクロ経済的視点の導入 事前学修:SNA、国際収支会計 事後学修:国際収支表マニュアル第6版の改正について 第4回 貨幣とマクロ経済 事前学修:貨幣需要、貨幣供給、貨幣市場の均衡 事後学修:貨幣市場の短期・長期の比較静学分析 第5回 為替レートと外国為替市場 事前学修:名目為替レート、実質為替レート、実効為替レート、外国為替市場 事後学修:直物・先物為替取引 第6回 金利と為替レート 事前学修:金利裁定取引、カバー・アンカバー付き金利平価、金利と為替レートの同時均衡 事後学修:貨幣市場と外国為替市場の同時均衡 第7回 物価と為替レート 事前学習:商品裁定、貿易財・非貿易財、購買力平価 事後学習:実質為替レートの長期的変動 第8回 貨幣と為替レートに関する理解度チェック 事前学修:貨幣と為替レートに関する復習 事後学修:チェックテストの不正解箇所の再確認 第9回 為替レートと実体経済 事前学修:総需要の決定要因、45度線分析、アブソープション・アプローチ、弾力性分析 事後学修:開放経済下での国民所得決定、注入・漏出分析 第10回 閉鎖経済下でのIS・LM分析 事前学習:IS曲線の導出、LM曲線の導出、IS・LM分析 事後学習:財政金融政策の有効性 第11回 閉鎖経済下のAD・AS分析 事前学修:総需要曲線の導出、総供給曲線の導出 事後学修:AD・AS分析による財政金融政策の効果 第12回 マンデル=フレミング・モデル 事前学修:開放経済下のIS・LM曲線、BP曲線、IS・LM・BP分析 事後学修:変動相場制下の財政・金融政策の効果、資本移動規制の効果 第13回 為替政策 事前学修:為替市場介入、不胎化・非胎化的介入、固定相場制下の財政金融政策の効果 事後学修:通貨同盟と最適通貨圏の理論 第14回 開放マクロ経済と政策に関する理解度チェック 事前学修:開放マクロ経済と政策に関する復習 事後学修:チェックテストの不正解箇所の再確認 第15回 DD・AA分析(発展問題) 事前学習:IS曲線・LM曲線の導出、スワン図(DD曲線とAA曲線) 事後学習:DD・AA分析による財政金融政策の効果
後期(テキストの発展的トピックを踏まえて) 第1回 オリエンテーション(前期成績に基づく個人面談) 事前学修:マンデル=フレミング・モデルによる金融財政政策の効果 事後学修:開放経済にけるトリレンマ 第2回 国際金融を取り巻く難問(債務危機) 事前学修:国際貸借取引の問題、ラテンアメリカの債務危機 事後学修:新規貸付、協調融資、債務削減 第3回 国際金融を取り巻く難問(通貨危機) 事前学修:通貨危機の第1世代モデル、第2世代モデル、第3世代モデル 事後学修:投機アタック、通貨危機予防策 第4回 アジア通貨危機 事前学習:アジア通貨危機の引き金要因、深化メカニズム、予防策 事後学習:タイと韓国の通貨危機の類似点と相違点 第5回 国際金融危機(先進国) 事前学習:借入れ制約、モラルハザード、、金融派生商品、金融加速度モデル 事後学習:バブルとその崩壊のメカニズム 第6回 発展途上国の金融危機 事前学修:流動性危機、モラルハザード、過剰債務問題、原罪仮説 事後学修:発展途上国における対外借入に関する3つの問題 第7回 国際金融をめぐる論争 事前学修:市場の失敗、政府の失敗、国際金融システムの再構築 事後学修:外部性と公共財による市場の失敗 第8回 ギリシャ危機とEU 事前学修:欧州通貨統合、ギリシャ財政危機 事後学修:英国のEU離脱 第9回 国際通貨システム 事前学修:国際通貨の分類、国際通貨に関する問題、貿易契約通貨の選択 事後学修:円の国際化 第10回 人民元の国際化 事前学修:中国の金融自由化、人民元のSDR構成通貨、アジアインフラ投資銀行 事後学修:国際通貨の交替(人民元の国際通貨となる可能性) 第11回 中国の外貨準備保有行動 事前学修:外貨準備保有に関する経験則ルール、新重商主義、ジョンズ効果、ホットマネー 事後学修:中国における最適外貨準備保有水準 第12回 金利平価に関するパズル 事前学修:フォワード・ディスカウト、ホームバイヤス、アノマリー 事後学修:実証研究の役割と必要性 第13回 実質為替レートに関するパズル 事前学修:バラッサ・サムエルソン効果、為替レートのパススルー、PPPパズル 事後学修:中国におけるバラッサ・サムエルソン効果 第14回 グローバル・インバランス 事前学修:貯蓄・投資バランス・アプローチ、2国モデル、貯蓄過剰論 事後学修:中国における国際収支発展段階の推移 第15回 米国の経常収支赤字の持続可能性 事前学修:経常収支の決定理論、金融資産の評価効果、ネットとグロスの資本フロー 事後学修:ルーカスの逆説、経常収支と対外純資産、法外な特権
【予習・復習】
授業を受けるに際して、予習と復習をそれぞれ3時間と2時間以上の学習が必要である。
【授業関連科目】
ミクロ経済学、マクロ経済学、国際経済学、国際金融論、開発金融論、国際経済政策、経済数学
【成績評価方法・注意】
(成績評価方法)成績評価は出席状況(30点)、課題レポート(40点)・プレゼン発表(30点)を総合的に評価する。なお、課題レポートはコメントを付けて返却する。 (注意)ゼミナールの選択に際しては、サブゼミ(最初の講義時に日時を確定)を実施すること、また、大学祭の模擬店に参加することに留意してください。
【教科書】
著者:藤井英次 書名:コア 国際金融論 出版社:新世社
【参考書】
適宜指示する
シラバス2
【授業形態】
【授業方法】
受動型 |
アクティブラーニング |
その他 |
課題解決型 |
ディスカッション ディベート |
グループワーク ペアワーク |
プレゼン テーション |
フィールド スタディ |
その他 |
○ |
|
○ |
○ |
○ |
|
|
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【受講生のPC等使用】
PC・タブレット (教室に備付) |
PC・タブレット (学生自身が準備) |
スマートフォン |
その他 |
|
○ |
○ |
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|
【初年次教育】
【接続科目】
地域社会 |
国際社会 |
産業界 |
大学院進学 |
○ |
○ |
○ |
○ |
|
【評価(方法)手段】
評価(方法)手段 |
学部・学科カリキュラム・ポリシー(CP) |
知能・技能 |
思考・判断・表現力 |
主体性・態度 |
CP1 |
CP2 |
CP3 |
CP4 |
CP5 |
CP6 |
CP7 |
CP8 |
CP9 |
専門知識 |
一般知識 |
思考力 |
判断力 |
会話・文章力 |
意欲・責任感 |
協調性 |
持続性 |
倫理観 |
評価(方法)手段 |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
学習目標(比率) |
45% |
5% |
3% |
1% |
10% |
7% |
7% |
16% |
6% |
評価手段(比率) |
試験 |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
小テスト |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
レポート |
30% |
20 |
3 |
2 |
|
5 |
|
|
|
|
成果発表 |
40% |
25 |
2 |
1 |
1 |
5 |
2 |
2 |
1 |
1 |
受講態度 |
30% |
|
|
|
|
|
5 |
5 |
15 |
5 |
その他 |
|
|
|
|
|
|
|
|
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対応するディプロマ・ポリシー(DP) |
知能・技能 |
思考・判断・表現力 |
主体性・態度 |
DP1 |
DP2 |
DP3 |
DP4 |
DP5 |
DP6 |
DP7 |
DP8 |
DP9 |
専門知識 |
一般知識 |
思考力 |
判断力 |
会話・文章力 |
意欲・責任感 |
協調性 |
持続性 |
倫理観 |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
|
|