シラバス1

【授業の目的】

金融商品取引法は、投資家保護とともに効率的な市場の発展を目的とする。本講義では、この二つの観点から、市場での取引の適正化に関する諸制度を解説する。
単に「どういうルールなのか」だけではなく、「市場でのプレイヤー（投資家など）がこのような不正行為をしがちだから、それへの対処としてこのようなルールになっている」という背景を重視して理解できるようにする。

【到達目標】

１．金融商品取引法の趣旨・概要を理解する。
２．会社法などの関連法規との関係を理解する。
３．金融商品取引法の、実社会における活用のされ方を理解する。

【授業計画】

※オンライン対応時の授業方法：
「講義掲示板」でレジュメを配布する。毎回のレジュメ内にある課題につきレポート提出を求める（これも講義掲示板上で）。このレポート提出をもって各回の「出席」扱いとなる。またレポート点が得られる。


１　ガイダンス・金融商品取引法の全体像
２　「金融商品市場・取引所」に関する規制
　　　・事前学修：金融商品市場として、どのようなものがあるかインターネットで調べて　　　　　　　　　　　　　みよう
　　　・事後学修：市場の役割（発行市場・流通市場）をまとめよう

３　「金融商品市場・取引所」に関する規制
　　　・事前学修：金融商品取引所として、どのようなものがあるかインターネットで調べて　　　　　　　　　　　　みよう
　　　・事後学修：取引所の役割をまとめよう
４　「金融商品市場・取引所」に関する規制
　　　・事前学修：金融商品市場における、有価証券の「上場」について、事例をインターネットで　　　　　　　　　調べてみよう。
　　　・事後学修：「上場」の意義、その仕組みをまとめよう
５　金融商品市場の「取引参加者」――証券会社等
　　　・事前学修：証券会社が取引参加者としてどのような業務を行っているのか、インターネット　　　　　　　　　で調べてみよう。
　　　・事後学修：取引参加者が守るべきルールについてまとめよう

６　金融商品市場での「取引方法」
　　　・事前学修：投資家がどのような方法で株式などを取引しているのか、その手法を調べてみよ　　　　　　　　　う（個人投資家のブログなどを見てみるとよい）。
　　　・事後学修：取引方法に関するルール（各種注文方法など）をまとめよう

７　金融商品取引所への「行政の監督」・「不公正取引」（導入部分）
　　　・事前学修：取引所に対する行政処分など、監督の実例を調べてみよう。
　　　・事後学修：行政の監督ルールについてまとめよう

８　「不公正取引」概観、詐欺的行為を禁止する１５７条
　　　・事前学修：インターネットで「不公正取引」の実例を調べてみよう。
　　　・事後学修：「不公正取引」の大まかな特徴を、タイプ別にまとめてみよう

９　「不公正取引」――インサイダー取引規制の概観
　　　・事前学修：インサイダー取引の事例についてインターネットで調べてみよう。
　　　・事後学修：インサイダー取引とは大まかにいえばどのようなものか。授業内容とテキストを　　　　　　　　　もとにまとめてみよう。

１０　「不公正取引」――インサイダー取引規制の趣旨
　　　・事前学修：インサイダー取引の事例についてインターネットで調べてみよう。
　　　・事後学修：インサイダー取引はなぜ規制対象にされているのか。授業内容とテキストをもとに、その理由をまとめてみよう。

１１　「不公正取引」――インサイダー取引の具体的なルール
　　　・事前学修：インサイダー取引に関する東証などの説明を見てみよう。
　　　・事後学修：インサイダー取引規制のうち、「会社関係者」に関する部分をまとめてみよう。

１２　「不公正取引」――インサイダー取引の具体的なルール
　　　・事前学修：「情報受領者」が関わったインサイダー取引事例を調べてみよう。
　　　・事後学修：インサイダー取引規制のうち、「情報受領者」に関する部分をまとめてみよう。

１３　「不公正取引」――インサイダー取引の具体的なルール
　　　・事前学修：インサイダー取引事例において、「どんな内部情報を知って取引することが問題　　　　　　　　　なのか」を調べてみよう。
　　　・事後学修：インサイダー取引規制のうち、「重要事実」に関する部分をまとめてみよう。

１４　「不公正取引」――インサイダー取引の具体的なルール
　　　・事前学修：インサイダー取引事例において、「内部者が、”いつ”取引することが問題　　　　　　　　　なのか」を調べてみよう。
　　　・事後学修：インサイダー取引規制のうち、「公表」に関する部分をまとめてみよう。

１５　「不公正取引」――各種の相場操縦、全体の総括
　　　・事前学修：相場操縦の事例について、インターネットで調べてみよう。
　　　・事後学修：相場操縦を、タイプ別にまとめてみよう。

16　定期試験

【予習・復習】

予習：テキストの関連箇所を事前に読んでおくこと。所要時間：2時間
復習：各回の講義内容を、簡単にまとめてみよう。簡潔にとはいえ、箇条書きではなく論理的にまとめることを意識されたい。　所要時間：2時間

【授業関連科目】

前期開講の、金融商品取引法１をすでに受講していることが望ましい。
本講義においても「１」で学んだ概念・用語を「復習」として再確認はするが、予め知識を持っておいた方が理解しやすいと思われる。

【成績評価方法・注意】

定期試験７割、レポート３割で判断する。
提出されたレポートの内容に関する総評は、次回以降の講義で行う。
※オンライン対応となった場合、毎回のレポートの点数も評価に算入する（詳しくは、その際に説明）。

【教科書】

著者：近藤光男、志谷匡史、石田真徳、釜田薫子　書名：基礎から学べる金融商品取引法　第四版　出版社：弘文堂

【参考書】

参考書を使用しない

シラバス2

【授業形態】

【授業方法】

【受講生のPC等使用】

【初年次教育】

【接続科目】

【評価(方法)手段】