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倫理学II 2単位 1年以上 経済   経営 1年以上
1年以上        
九鬼 一人 後期1コマ クラス:  

シラバス1

【授業の目的】

授業の位置付け:DP2一般知識、DP3思考力、DP9倫理観
倫理学の根本的な問題に目を向け、応用倫理学を含めて、内省的に考察を深める能力を陶冶する。中正な思想を涵養し、広い視野をもって物事に当たれるようになることを目的とする。またアクティブラーニングを一部で取り入れて、コミュニ―ケーション能力の向上に資すように配慮する。

【到達目標】

一、 受講者には、自分なりの意見・感想を述べ、アクティブラーニングを通じて他人の意見を吟味するよう課せられる。それらの課題への添削によって、倫理とエゴイズムに関する諸問題について、内省を深められることができる。
二、 倫理的な選択しか、非倫理的な選択肢かのいずれを取るように迫られたときの態度決定に役立てることができる。


【授業計画】

一、授業の位置付け:CP2一般知識、CP3思考力、CP9倫理観
二、講義
三、受動型+能動型
 倫理学というものは、「我が子かわいさのゆえに肝臓を移植する母親」にエゴイズムを見て取るように、人間のあり方の反省を置きます。それ故、この授業では道徳を垂れることを第一義としません。テキストとして中島義道、『カントの人間学』講談社現代新書を扱います。かなり「癖」のある教科書ですが、小説・コミック等を織り込んで、エゴイズムの問題を中心に考えていきたいと思います。
1.モラリストとは
  モラリストの意味・モラリストの関心事を押さえる
2.私はいかにして論理的エゴイストになったのか
  論理的エゴイストは他人の目を気にしないところに、その性格的特質がある
3.美的エゴイスト―夏目漱石論再考
  人生の作品化ということを考える
4.道徳的エゴイスト―ハインツのジレンマ
  道徳の動機がいかに自己愛にまみれているか、内省する
5.カント道徳論とイギリス道徳思想
  カント倫理学のイギリス道徳思想との対決を知る・とくにホッブズの社会契約論に触れる
6.親切―募金をめぐって
  募金が必ずしも(人間学的に)是認されるとは限らないこと
7.同情―「半神」
  同情ということが、どれだけ残酷か内省する
8.熱情―愛情と憎悪の類似性
  愛情という情念が憎悪と類縁関係にあることを知る
9.メロスはなぜ走ったか
  カント倫理学の狭隘さを理解する
10.嫉妬―不平等
  経済的不平等にかかわる屈折した心理を分析する
11.嫉妬―医療倫理一歩前
  やまい・しょうがいについて再考する
12.非社交的社交性―ゴヤの「黒い絵」
  人生が有意味であること・無意味であることを示す絵を描いてみよう
13.カントとニーチェの狭間(貴方が強制収容所の看守だとして)
  自己愛と道徳の関係を突き詰める
14.性差―女流
  性差に関連する倫理的トピックを取り上げる
15.安楽死
  自己決定権についての考えを深める・ビデオ
 
 毎回小レポート+アクティブラーニングの添削を行う。評価不能の小レポートは提出しても平常点に加算しない(出席回数ではなく、取り組み方を評価する)。こころの哲学をあわせて履修することが望ましい。なおHPからテキスト(『転喩の心理学』)のダウンロードができるようにする。予習・復習に活用されたい。


【予習・復習】

予習一時間:HPその他で予習のこと。
復習二時間:配布資料の復習(必要事項は暗記の事)。


【授業関連科目】

倫理学I・哲学概論I・哲学概論II


【成績評価方法・注意】

 平常点は小レポート+アクティブラーニング+宿題の勉強のすすめ、をもとに計算する。フィードバックとして簡単なコメントを小レポートにつけ、次回に返却する。試験として、倫理に関する選択肢問題・穴埋め問題・事項解説を課す。自筆ノートのみ持ち込み可(プリントの持ち込み不可、またプリントをノートに貼ってもいけない)。期末試験:平常点=7:3。


【教科書】

著者:中島義道 書名:『カントの人間学』 出版社:講談社現代新書


【参考書】




シラバス2

【授業形態】

講義 演習 実習・実技 実験
     

【授業方法】

受動型 アクティブラーニング フィールドスタディ 問題解決型 その他
     

【受講生のPC等使用】

PC・タブレット
(教室に備付)
PC・タブレット
(学生自身が準備)
スマートフォン その他
       

【初年次教育】

 

【接続科目】

地域社会 国際社会 産業界 大学院進学
       

【評価(方法)手段】

評価(方法)手段 学部・学科カリキュラム・ポリシー(CP)
知能・技能 思考・判断・表現力 主体性・態度
CP1 CP2 CP3 CP4 CP5 CP6 CP7 CP8 CP9
専門知識 一般知識 思考力 判断力 会話・文章力 意欲・責任感 協調性 持続性 倫理観
評価(方法)手段            
学習目標(比率) 70% 15% 15%
評価手段(比率) 試験 70% 70
小テスト
レポート 30% 15 15
成果発表
受講態度
その他
対応するディプロマ・ポリシー(DP) 知能・技能 思考・判断・表現力 主体性・態度
DP1 DP2 DP3 DP4 DP5 DP6 DP7 DP8 DP9
専門知識 一般知識 思考力 判断力 会話・文章力 意欲・責任感 協調性 持続性 倫理観
                 

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