【授業の目的】
保険契約に関しての理解を深める。
【到達目標】
保険契約に関する基本的な構造が理解でき、保険法の代表的な条文が定めている規範内容について簡単な例を挙げて説明することができる。
【授業計画】
保険に関する法規は、保険公法(保険業法)・保険私法に分類することができますが、この授業では、主として後者について取り扱います。つまり、保険契約の法的構造がどのようなものであるのかについて理解をすることを主眼としたいと思います。
皆さんはこれまで、民事法(民法・商法・民事訴訟法)に関して一定の学習をしてきたと思いますが、保険契約法を理解する上では、民法(財産法)や商法(総則・商行為法)の理解が重要となってきます。もっとも、実際にこの授業を履修される学生さんの中には、それらが不十分な学生も散見されますので、この授業では「保険契約が通常の民法上で想定されている契約や制度とどのように異なるか」という視点から、保険契約の法的構造を紐解いていくという方法を採りたいと思います。つまり、民法の復習をしながら、保険契約にアプローチしていこうというものです。
したがって、皆さんの中には民法の知識が不十分であると思う方もおられるかもしれませんが、この授業を通じて、契約の基本的なルールや、保険契約の特殊性を理解していくとよいかと思います。
なお、時間に余力があれば、保険契約に関する裁判例の読解を通じて、学習した内容がどのような形で実際の紛争解決に役立っているのかを見てみることにしたいと思います(裁判例の原本は担当者が準備いたします)。担当者は本学において、2014年度にも夏季集中で授業を実施いたしましたが、実際に履修された学生さんからは、裁判例の読解が非常に好評でしたので、こうした作業を通じて、きっと皆さんも法律学の愉しさを理解されることになるものと確信しております。
【授業関連科目】
民法(主として財産法)、商法総則・商行為
【成績評価方法・注意】
試験の結果による。
【教科書】
著者:西原慎治 書名:『パンデクテンシステムで学ぶ民法入門』 出版社:久留米大学西原慎治研究室
【参考書】
|