【授業の目的】
法学部に係る専門科目として、本学の研究目標である「専門学術の振興」に貢献すること。 本講義は、手形・小切手法の制度を、約束手形を中心にわかりやすく解説する。 とくに最新のテーマである電子記録債権法に基づくいわゆる電子手形の理解も不可欠となろう。手形の利用は激減したが紙ベースの手形に代わる電子手形の普及が期待されている。従来からの手形法制度を中心に概説した上で、電子手形についても言及する。
【到達目標】
1.手形小切手法制の基本的事項を理解すること 2.主要論点について、判例・通説を十分に理解すること。 3.条文の処理ができるようになること。 4.電子記録債権法の概要やいわゆる電子手形の制度を理解すること。
【授業計画】
授業形態:講義 授業方法:受動型 1.ガイダンス/導入 2.有価証券制度概論 3.約束手形と民法 4.手形・小切手債務の成立 5.手形・小切手の譲渡 6.手形の支払 7.遡及 8.手形行為独立の原則 9.手形保証 10.手形・小切手の原因関係 11.変造 12.時効と利得償還請求権 13.白地手形 14.電子記録債権法 15.まとめと復習 予習(1.5時間程度):少なくともテキストの該当箇所を事前に通読し、かつ、各該当条文を確認すること。 復習(3時間程度):各主要論点について、レポートを作成すること。その他については適宜指示する。
【授業関連科目】
民法(財産法、とくに総則と債権法)の知識が求められる。
【成績評価方法・注意】
成績評価方法:試験とレポート両方 上掲の到達目標にどの程度達したかについて、原則として筆記試験によって成績評価を行う。これにレポートの評価を加算する。なお、優秀な者には積極的に90点以上(GPA評価4)を与える。 六法は、常に最新のものを用意すること。
【教科書】
著者:田邊光政 書名:『最新手形法小切手法[五訂版]』 出版社:2007年、中央経済社
【参考書】
適宜指示する
|