【授業の目的】
総合的な判断力を養う。思考の論理的形式Iでは命題論理学の「統語論」と呼ばれる分野を学ぶ。名前だけ聞くと難しそうだが、論理学の基本的発想をできるだけ記号を使わないで学ぶことができる。もしそれに習熟したら「意味論」にチャレンジされたい。幅広く深い教養を養うことを眼目とする。
【到達目標】
1.ない・かつ・または・ならば等の接続詞・否定詞(これを論理的結合子と呼ぶ)の基本的な働きを習得できる。 2.ド・モルガンの法則、逆・裏・対偶といった基本的な概念を学ぶことができる。 3.対偶・推移律を用いて推論連鎖を行うことができるようになる。
【授業計画】
講義形式。教科書に沿って、インターネットを利用しつつ授業を行う。 1.「論理的」とは?・教科書第一章 [授業目標]「ピアノの先生なら、器用である」か「ピアノの先生は、楽器が上手に弾ける」 2.推測と演繹の区別・教科書第一章 [授業目標]推論の中でも、特に演繹に注目する 3.Aの否定とは主張Aの打消しである・教科書第二章 [授業目標]否定語の働きを哲学的に考える 4.排中律 AかまたはAでない・教科書第二章 [授業目標]排中律は自明ではないことを理解できる 5.二重否定・矛盾・背理法・教科書第二章 [授業目標]背理法の基本を学ぶ 6.連言の導入則・連言の除去則 「かつ」とその仲間達・教科書第三章 [授業目標]連言という結合子の特質を把握できる 7.選言の導入則・選言の除去則 喫茶店の「または」と違います・教科書第三章 [授業目標]選言という結合子の特質を把握できる 8.ド・モルガンの法則 選言の否定と連言の否定・教科書第三章 [授業目標]ド・モルガンの法則を習得できるようになる〔ド・モルガンの法則は試験に頻出する重点項目です〕 9.条件法と「ならば」の否定・教科書第四章 [授業目標]条件法という結合子の特質を把握できる 10.条件法と逆・裏・対偶 ・教科書第四章 [授業目標]条件法の応用が出来る。逆・裏・対偶を習得する(次回小テスト) 11小テスト 12.推移律 AならばB BならばC のとき AならばC・教科書第四章 [授業目標]条件連鎖の応用になれることができる 13.ド・モルガンの法則と条件法1.・教科書第四章 [授業目標]ド・モルガンの法則を使った条件連鎖の応用になれることができる 14.ド・モルガンの法則と条件法2. ・教科書第四章 15.インターネットによる復習 [授業目標]今まで習ったことがらをHPを閲覧して復習する HPでの予習一時間・配布資料の復習三時間を目安とされたい(必要事項は暗記の事)。ない・かつ・または・ならば等の論理的結合子の使い方に習熟すること。
【授業関連科目】
思考の論理的形式II・こころの哲学
【成績評価方法・注意】
試験とレポートで評価する。授業のさい、小テスト、課題として勉強のすすめを課すことがある。期末テストは自筆ノートのみ持込み可。期末テスト:小テスト+宿題の勉強のすすめ=7:3、なお授業中の質疑応答の取り組み方も評価の参考にする。教科書は各自、授業に平行して読み込んでおくこと。
【教科書】
著者:野矢茂樹 書名:『入門!論理学』 出版社:中公新書
【参考書】
適宜指示する
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