【授業の目的】
本演習は、今年度から新たに発足する「後継者・起業家育成ゼミ」だが、就職希望者の参加も歓迎する。本学の教育理念の一つである「社会的人材の育成」を目標に幅広い学習機会を提供。企業家(社内企業家を含む)に必要な「ビジネス・リベラルアーツ」(ビジネス教養)や学術知識を学修する。後継者だけでなく、独立起業家、就職希望者にとっても無縁ではない、日本企業の大勢を占めるファミリービジネスの是非を考察する。
【到達目標】
以下10の目標に到達したい。 1.家業を後継する、独立起業する、就職するだけでなく、将来、そこで新事業を起こすために必要な、「ビジネス・リベラルアーツ」(ビジネス教養)、理論を修得する。 2.日本企業の大勢を占めるファミリービジネスについてケーススタディにより学修する。 3.後継者、企(起)業家として必要な心構えを知る。 4.「後継」、「起業」がきれいごと、ファッションではない厳しい生業であることを知る。 5.ファミリービジネスが非難される理由を検証する。 6.ファミリービジネスがなぜ強いのか。その論拠を知る。 7.「日本経済新聞」をはじとする経済紙・ビジネス誌を読み、ビジネス情報に敏感になる。 8.自ら調べ、考え、表現し、行動する積極的、創造的な人になる。 9.「日経TEST」や「経営学検定」などのビジネス・経営学関連資格の取得に備える。 10.日々のスケジュール管理を行い、中期、長期の計画を立てる。
【授業計画】
1.オリエンテーション―「同族企業は悪である」は正しいか― 2回以降の発表担当を決める。「日本経済新聞」を購読せよ。「日経ビジネス」「週刊東洋経済」「週刊ダイヤモンド」「プレジデント」「エコノミスト」などのビジネス誌にも常に注意を払え。下記のテキストを基本としながらも、上記媒体を読んでいることを前提に「最先端のビジネス」について議論する。 2.同族企業の失敗―発表、議論、講義―(1) 『創業家物語』を読み発表。その結果について議論する。 発表の際は、レジュメを用意せよ。授業までに、次回予定の企業のケースを、発表担当である、ない、に関わらず読んでおくこと。講義後は、復習としてノートを整理せよ。 スケジュール調整の上、外部講師招聘、見学など、イレギュラーの内容を盛り込むこともあり得る。本演習は今年度が最初の試みなので、既成概念にとらわれず新しい形の授業を展開したい。受講生が提案する企画、イベントがあれば積極的に取り入れる(後期も同じ)。 3.同族企業の失敗(2) 4.同族企業の失敗(3) 5. 同族企業の失敗(4) 6.同族企業の失敗(5) 7.同族企業の失敗(6) 8.同族企業の失敗(7) 9.同族企業の失敗(8) 10.同族企業の失敗(9) 11.同族企業の失敗(10) 12.同族企業の失敗(11) 13.同族企業の失敗(12) 14.同族企業の失敗(13) 15.前期のまとめ ―企業をイメージではなく、客観的に見られるようになったか― 夏季休暇の間に、会社設立の方法を記してある書籍(授業中に紹介する)を読め。そして、『創業家物語』の輪読、議論、講義で得た知見も加えて、「会社の作り方」と「創業家はいかにあるべきか」という2テーマでレポートを書け。後期16回の授業時に提出せよ。詳細は授業中に説明する。
各回 予習=毎日1〜2時間(「日本経済新聞」、『創業者物語』を読む、発表準備)。 復習=毎週1時間(研究ノートの整理)。
夏季休暇中 復習=毎日30分〜1時間(課題図書熟読。『創業者物語』再読。レポート執筆)。 予習=毎日30分(『同族経営はなぜ強いのか?』を通読)。
16.オリエンテーション―なぜ、ファミリービジネスが注目されるのか― 前期とは逆の視点から、ファミリービジネスの長所を研究する。17回からテキストの『同族経営はなぜ強いのか?』を輪読、発表してもらい、その結果について議論する。今回、発表の担当を決める。さらに次回予定の企業のケースを、発表担当である、ない、に関わらず読んで(予習して)おくこと。講義後は、復習として授業中の内容をノートに記述し整理せよ。 17.同族企業はなぜ強いのか―発表、議論、講義―(1) 18.同族企業はなぜ強いのか(2) 19.同族企業はなぜ強いのか(3) 20.同族企業はなぜ強いのか(4) 21.同族企業はなぜ強いのか(5) 22.同族企業はなぜ強いのか(6) 23.同族企業はなぜ強いのか(7) 24.同族企業はなぜ強いのか(8) 25.同族企業はなぜ強いのか(9) 27.同族企業はなぜ強いのか(10) 28.同族企業はなぜ強いのか(11) 29.同族企業はなぜ強いのか(12) 30.後期のまとめ―ファミリービジネスの長所を理解できたか― 「ファミリービジネスの是非」というテーマでレポートを書け。締切、詳細は授業中に説明する。
各回 予習=毎日1〜2時間(「日本経済新聞」、『同族経営はなぜ強いのか?』を読む、発表準備)。 復習=毎週1時間(研究ノートの整理)。
冬季休暇中 復習=毎日30分〜1時間(『同族経営はなぜ強いのか?』再読、レポート執筆)。
【授業関連科目】
経営学1、経営学2
【成績評価方法・注意】
発表結果(内容とプレゼンテーション力)と授業貢献度(議論への参画度)を重んじる(50%)。無言、「分かりません」、「調べていません」は論外。前期と後期にレポートを課し、修得度、文章力、思考能力を評価する(50%)。本学の方針により、これらの結果が悪ければ全出席でも合格できない。不真面目な学生は退場を命ず。 (注)生活費を節約してでも「日本経済新聞」を購読せよ。「お金がない」は言い訳にならない。
【教科書】
著者: 書名:日本経済新聞 出版社:日本経済新聞社
著者:有森隆 書名:創業家物語(講談社プラスアルファ文庫) 出版社:講談社
著者: 書名:同族経営はなぜ強いのか? 出版社:講談社
【参考書】
適宜指示する
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