【授業の目的】
本講義では,本学の教育目標である「専門学術の振興」に貢献することを目標とします。また、租税法の基本的仕組みの理解、基礎的な知識の習得を目標とします。
【到達目標】
1、租税法の基礎的な知識を習得し、判例を理論的に理解できる。 2、各事例につき、課税庁・納税者側の双方の主張を理論的に構成することができる。 3、判例の読み方や、報告の仕方等、法学部生としての基礎学力の向上。
【授業計画】
租税法は国民が接する機会が多い法律ですが、その一方で難解とされています。これには、租税法が法律分野だけではなく、会計分野とも深く関っていることや、経済のグローバル化に伴う条文構成の複雑化が影響しています。しかし、税制はアベノミクスでもその議論の中心となっており、経済活動においては欠かせない要素となっています。そこで,本講義では租税法を身近に感じてもらうために、ニュースや判例を交えながら租税法の基本的な仕組みを学びます。 また、各自の興味のあるテーマについて報告する形式でも進めていきたいと思います。
下記、授業計画は予定であり、講義の進め方については学生の自主性を尊重します。 そのため、積極的に学ぶ意志のある学生の参加を求めます。
授業予定 (1)オリエンテーション (2)租税法の概要 (3)税の基本原則〜租税法律主義 (4)税の基本原則〜租税公平主義 (5)租税回避と脱税 (6)租税回避行為の否認 (7)租税法と憲法 (8)租税法と私法 (9)所得の帰属と計上時期 (10)所得税法〜納税義務者 (11)所得税法〜課税所得と非課税所得 (12)所得税法〜計算構造 (13)所得税法〜所得分類[1] (14)所得税法〜所得分類[2] (15)所得税法〜必要経費 (16)所得税法〜所得控除 (17)所得税法〜源泉徴収と確定申告 (18)法人税法〜納税義務者 (19)法人税法〜企業会計と法人税法 (20)法人税法〜益金 (21)法人税法〜損金 (22)法人税法〜交際費と寄付金 (23)法人税法〜同族会社 (24)法人税法〜連結納税制度 (25)国際課税〜移転価格税制 (26)国際課税〜タックスヘイヴン税制 (27)相続税・贈与税 (28)消費税法 (29)租税手続法 (30)まとめ
予習(1時間程度) 次回該当箇所に係るニュースや判例を読んで概観をつかんでおくこと。 復習(1時間程度) 関連条文を把握し、理解すること。
【授業関連科目】
税法I・II・III・IV、憲法、民法、会社法、行政法、刑法など
【成績評価方法・注意】
教室での発言および報告・レポートの内容によって評価します。積極的に授業に参加し、各自の担当については責任をもって報告してください。 無断欠席は厳禁とします。
【教科書】
プリントを配布する
【参考書】
著者:水野忠恒ほか編 書名:租税法判例百選[第5版](別冊ジュリスト207) 出版社:有斐閣
著者:水野忠恒 書名:租税法[第5版] 出版社:有斐閣
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