【授業の目的】
学芸員課程の必須科目ならびに経営学部の専門科目として、本学の教育目標である「専門学術の振興」に貢献する。
【到達目標】
博物館資料(専門科目の学生にあっては商品等)の保存に関する科学的理論や方法を理解し、展示環境・収蔵環境のなかで良好な状態で保存していくための知識や技術を習得することを通じて資料(商品等)の保存に関する基礎的能力を養い、次のことができるようになること。 1.博物館における資料保存の意義を理解し、学芸員の役割を周知する。 2.資料の保全・育成の理論と技術(修理・修復・梱包など)を理解し、専門性を身につける。 3.保存環境による様々な影響を理解し、害(生物被害・災害など)の適切な防止策を講じることができる。 4.文化財の保護と活用について、博物館の役割を理解し実践できる。
【授業計画】
授業形態:講義 授業方法:受動型
1.博物館資料保存が目指すもの ―意味と目的、基本的理念― ガイダンス 教科書:第4章博物館資料保存論(以下略)第1節第1項 2.博物館資料の保全形態 ―保存をめぐる法的・社会的環境― 教科書:第1節第2項 3.博物館資料の保存と修復(1) ―博物館資料の種類と保存方法― 教科書:第2節第1項 4.博物館資料の保存と修復(2) ―人文系資料・自然系資料の保存と方法― 教科書:第2節第2・3項 5.博物館資料の保存と修復(3) ―博物館資料の修理・修復の理念と価値判断― 教科書:第2節4項 6.博物館資料の保存と環境(1) ―収蔵展示施設と保存環境(温湿度・光・空気・振動)― 教科書:第3節第1項 7.博物館資料の保存と環境(2) ―科学的保存技術・保存条件― 教科書:第3節第2・3項 8.博物館資料の保存と環境(3) ―生物被害に対する保全と保存― 教科書:第3節第4項 9.博物館資料の保存と移動 ―資料の梱包と運搬、開梱と収納、梱包・開梱の実際― 教科書:第3項第5項 参考書:第3章第6節 10. 博物館資料保存の実態と実際(1) ―人文系博物館(実態と事例)― 教科書:第4節第1項 11. 博物館資料保存の実態と実際(2) ―自然系博物館(実態と事例)― 教科書:第4節第2項 12. 博物館資料保存の実態と実際(3) ―宗教関係資料(信仰と保全・保存)― 教科書:第4節第3項 13. 博物館資料の保存と活用(1) ―地域資源としての博物館資料の保存・活用― 教科書:第5節第1項 14. 博物館資料の保存と活用(2) ―博物館資料の活用と災害への対処― 教科書:第5節第2項 15. 博物館資料の保存と活用(3) ―環境保護と博物館の役割、課題― 教科書:第5節第3項
予習時間:1時間 復習時間:1時間 予習の目標値(内容):教科書の予定範囲を読み込み、語句の意味を調べておく。 復習の目標値(内容):教科書の記述・配付資料・ノートで講義内容を照合し、再確認する。
【授業関連科目】
生涯学習概論 博物館概論 博物館経営論 博物館資料論 博物館展示論 博物館情報・メディア論 博物館教育論 博物館実習
【成績評価方法・注意】
試験とレポート両方
上記の到達目標にどの程度達したかを、課題レポートと期末試験を総合して評価する。期末試験は基本的に記述式(一部選択肢・穴埋め)問題とする。なお、レポートと期末試験の配点は4:6とする。
【教科書】
著者:全国大学博物館学講座協議会西日本部会編 書名:『新時代の博物館学』 出版社:芙蓉書房出版
【参考書】
著者:全国大学博物館学講座協議会西日本部会編 書名:『博物館実習マニュアル』 出版社:芙蓉書房出版
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