【授業の目的】
全学共通の教養科目として、本学の教育目標である「幅広い学習機会の提供」に貢献すること。
【到達目標】
受講生が受講後次のようなことが出来るようになること。 1.まとまった文章の中から、特徴的な表現・繰り返し表現など重要な箇所に注目し、その表現理由に着目できる。 2.完結した物語世界の中で、関連性を探しながら、表現・内容の分析解釈が出来る。 3.個々の部分的な分析解釈を、一つのテーマにしたがって分類整理し、まとめることが出来る。
【授業計画】
授業形態:講義・実習 授業方法:能動型
1.授業ガイダンス、及び夏目漱石著「夢十夜」の漱石作品としての位置、評価について解説する 2.文学構成要素(言葉・語句・文・その他)に留まり、物語世界を詳細に分析読解する方法を解説する 3.「第一夜」から、問答形式による考察のための「問い」を考える 教科書:夏目漱石著『文鳥・夢十夜』「第一夜」 4.(3)で出された多数の「問い」の答え(解釈)を各自考える(理由付けがあれば様々な読みを許容する) 5.それぞれにだされた様々な解釈を全体的に検討する 6.検討された解釈を各自の解釈のテーマに沿って整理する 7.既存の研究評論文との比較を行う 8.「第二夜」から「第十夜」のうち、注目し精読すべき章を全員で選択する 9.最も支持の多かった章を分析し、「第一夜」同様に問答形式による考察のための「問い」を考える 教科書:夏目漱石著『文鳥・夢十夜』 10.(9)で提出された「問い」の答え(解釈)を各自考える 11.それぞれにだされた様々な解釈を全体的に検討する 12.検討された解釈を各自の解釈のテーマに沿って整理する 13.既存の研究評論文との比較を行う 14.(8)の選択で二番目に支持の多かった章を分析し、「第一夜」同様に問答形式による考察のための「問い」を考える 教科書:夏目漱石著『文鳥・夢十夜』 15.(14)で提出された「問い」の答え(解釈)を各自考える
【授業関連科目】
【成績評価方法・注意】
試験とレポート両方。出席をとる。期末試験の受験資格として三分の二以上の主席が必要。 上掲の到達目標にどの程度達したかを、クラスにおける検討を参考にして記述する各自の読解レポート二回分と、個々人の読解・解釈を記述する試験により判断、評価する。
【教科書】
著者:夏目漱石著 書名:『文鳥・夢十夜』 出版社:新潮文庫
【参考書】
適宜指示する
著者:坂本育雄編 書名:『夢十夜』作品論集成 出版社:大空社
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